僕のヒーローアカデミア Legend of Chimera 作:夢野飛羽真
旅先から作品をしっかりお送りいたします。
龍也の雄英生活が始まった。
初日に個性把握テストが行われ最下位除籍の危機こそあったが無事にクラス全員が雄英での学生生活を迎えることが出来た。
「あ、あの…」
「ん?どうしたの?」
授業開始日の登校中、龍也は1人の少女に声をかけられていた。
「あのさ、ウチのこと覚えてる?入試の時…」
「覚えてるよ。逃げ遅れてた受験生を助けようとしてた子だよね。」
その少女はクラスメイトの耳郎響香であった。以前の雄英入試で0Pの仮想敵の拳に潰されそうになっていたところを龍也が助けていたのだ。勿論お互いそのことはしっかり脳裏に焼き付けていた。
「うん…けどあん時助けられたのはウチの方だよ。ありがとう……」
「どういたしまして。けどあの時、君と初めて会った気がしなかったんだ…」
「ウチも……」
以前2人はバスジャック事件に巻き込まれてしまっていた。その時共に逃げるために悪い大人達に抗ったがそれは10年も前のたった一日の出来事だった。今はその時の記憶は2人の頭の奥底で眠っていた。
「とりあえず始業時間近いし教室行こっか。改めてよろしくね。授業で分かんないこととかあったら幾らでも聞いてよ。」
「うん…ありがとう!」
ここに来て歴代最速かつ最多で友達が増えていって龍也は嬉しそうに教室に向かっていた。
「この3つの英文で、間違ってんのはどれだ?」
さて、雄英高校では龍也達の担任である相澤がプロヒーローイレイザーヘッドであった様に他の授業の担当教員もプロヒーローが勤めていた。今はプレゼントマイクによる英語の授業が行われているが授業内容は至って普通だ。
(((普通だ・・・)))
(前置詞が違うから3だな)
(クソつまんねぇ)
クラスメイト達も特に盛り上がる事無く淡々と授業を聞いている。
ただ、ヒーロー科では5科目と言った授業に加えてヒーロー科ならではの授業が行われており、生徒達が期待しているのはそちらの方の授業だろう。例えば午後から行われるヒーロー基礎学の授業がその代表格だ。
「わーたーしーがー!普通にドアから来た!」
今年からヒーロー基礎学を担当するのはNO.1ヒーローオールマイトだ。人気ヒーローに教鞭を執ってもらえるということで生徒達の期待感はかなり上がっていた。
そしていざドアから彼が入ってくると生徒達の中には興奮を隠せない者が多くいた。
「シルバーエイジ時代のコスチュームだ…」
中でも1番目を輝かせて興奮を隠しきれていないのは緑谷出久であった。
「今日のヒーロー基礎学の授業内容は…戦闘訓練だ!」
「戦闘…」
「訓練ッ!」
そして、生徒達の胸を踊らせるのは教師の存在だけでない。
ヒーローになるための戦闘訓練。実際に己の個性を使って戦う手段を学ぶことが出来る。その内容に切島や爆豪は己の中の興奮を隠し切れず口角が上がる。
「ここに、君達の提出した要望書に沿って造られたコスチュームがある!全員更衣室で着替えて、演習場Dに集合だ!」
オールマイトの言葉と共に教室の壁が展開して生徒達のコスチュームが格納されたケースが出てくる。
それを持って各々更衣室に向かうのだった。
「大崎君のコスチューム、カッコイイね!」
「勿論、折角なのでしっかりお洒落させてもらわないとね。」
本来仮面ライダーに変身するためコスチュームに拘る必要こそないが龍也はしっかり依頼して作ってもらっていた。
白のズボンに黒のシャツ。その上から赤、白、黒が混じったジャケットを纏っており所々に赤いラインや星のマークが入っている。
「そんじゃあ、行こっか!」
他のクラスメイトと共に衣装を身にまといオールマイトの待つ演習場へ歩みを進める。
「皆様になってるぜ!似合ってるぞ!」
初めてコスチュームに袖を通した生徒達の姿にオールマイト自身も目を潤しそうになっていたが緑谷出久のコスチュームにあるオールマイトを意識した触覚に思わず吹き出しそうになる。
「始めようか有精卵供!戦闘訓練のお時間だ!」
「先生!ここは入試の演習場ですがまた市街地演習を行うのでしょうか!?」
飯田の言う通り彼らが集められた演習場は入試で使われた街並みを再現した場所である。一発目の授業なので入試の復習でもするのだろうかと考える者もいるが…
「いいや、もう二歩先に踏み込む!屋内での対人戦闘訓練さ!!敵退治は主に屋外で見られるが、統計で言えば屋内の方が凶悪敵の出現率は高いんだ。監禁・軟禁・裏商売…このヒーロー飽和社会。真に小賢しい敵は屋内にひそむ!君らにはこれから『敵組』と『ヒーロー組』に分かれて、2対2の屋内戦を行ってもらう!」
(なるほど、早速ヒーローらしいシチュエーションでの戦いか。)
一発目からよくあるシチュエーションでの戦闘訓練を行うということに龍也も関心した様子で頷いている。
「基礎訓練も無しに?」
「その基礎を学ぶ為の実戦さ!」
(僕の格闘技術の見せ所だね。)
龍也は少し自信有り気な表情だがそうでない者も多くいる。
そんな不安を抱えている者もいるが今日はあくまでも戦う基礎を学ぶための訓練である。
核兵器を持ったヴィランがビルに立て篭もっているのでヒーローはその奪還及びヴィランの確保を目指しヴィランはヒーローを捕まえるか時間一杯守りきることを目指す。そんなシチュエーションでの戦闘訓練が始まろうとしており、そのためのチーム分けのくじ引きが行われていた。
(けど21人いて2人1組だから誰か余るんじゃ…)
そう考えつつ龍也もくじを引いていた。
「あれ?何も書いてない。」
「お、どうやら大崎少年が引き当てたのは大当たりの様だな!」
他の生徒が引き当てたボールには各々文字が書かれているのに対して龍也のものには何も書かれていなかった。
「大当たり…?」
「ああ、大崎少年は今日の最終戦で自分が選んだ人と組んで戦ってもらおう!相手は私が2人選ぶ予定だ!」
「こりゃ中々面白そうなのを引き当てれましたね。」
自分が引き当てたボールの意味をオールマイトから聞かされれば龍也はニヤリと笑いクラスメイトと共に待機部屋に向かう。
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さてと、今回僕は組む相手を選べるってことなので戦いをしっかり観察して1番面白そうな子を選ぼう。
もちろん尾白君みたいに仲良い人と組むのも良いけど初めての人と組むのも面白そうかな。
「しかしあれ…緑谷君大丈夫かな……」
さて、初戦は緑谷君の組と爆豪君の組の試合なんだが……
あの爆発ニキ殺意マシマシで攻撃してるから恐ろしいな…
けど緑谷君も個性を使わずかなり健闘している。
「ありゃ最早爆弾じゃん…」
爆豪君の腕に着いている手榴弾型の手甲から爆炎が吹き出ると緑谷君だけでなく周囲の壁が一気に吹き飛ばされる。
「緑谷君!」
無事ではあるがかなりダメージを受けてしまっている。
「あんなのありなの…?」
「解体作業以外じゃあんなの使ったらダメ。確実に被害が拡大するよ。」
尾白君にも言った通りこんなの現場で使ったら危険でしかない。
「いや〜あのパワーも中々すごいけどね……」
だがこの勝負に決着をつけたのは緑谷君による超パワーの一撃だった。
天井に向けて腕を振るいあげればビルに大きな吹き抜けができてしまい、上の階で飯田君と対峙していた麗日さんが瓦礫を野球の様に弾き飛ばしてその間に核を確保して勝利を収めた。
ビルこそ大破したがしっかり勝利を収めた。まあ飯田君以外ボロボロな気もするが……
そして2戦目は尾白君の組の試合となった。
その相手は…
「轟君か…」
轟君の組だった。彼は個性把握テストで僕よりも順位が上だったイケメンボーイだ。右手から出す氷を上手く使いこなしてこの前も好記録を連発していた。
「え、一瞬じゃん」
いよいよ戦いが始まると思い映像を見たその時だった。ビルが一瞬で凍りついてしまった。
「はやっ…!」
既に尾白君とパートナーの葉隠さんは轟君に凍らされてしまって動けない。
あっという間に戦いは終わってしまった。
「氷を溶かすこともできるのか…」
試合の後、ふと彼を見てみれば左手を使って氷を溶かしていた。
左手では熱とか炎を出せるのかな?そうであれば彼は中々強い…!
さて、この後も他の試合を見ながら僕の出番を待つとしよう……
次回は仮面ライダーキマイラの戦闘です!
龍也の組む相手と戦う2人に注目です!