僕のヒーローアカデミア Legend of Chimera   作:夢野飛羽真

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明けましておめでとうございます。
今年も僕のヒーローアカデミア Legend of Chimeraの応援よろしくお願いします!


第14話 開け!大いなる門!

数日前…

 

「まだだ…まだ調整が…」

 

研究室の中で、龍也はパソコンと向き合っていた。

その画面にはコードで繋がれたバイスタンプの内部構造などが表示されていた。

 

「どうしたら力を抑えられるんだ…」

 

パソコンに繋がれたバイスタンプの名前はトライキメラバイスタンプ

3つのゲノムを秘めたバイスタンプである。

 

「変身した際に発生する余剰エネルギー、何とかして抑えないと使うには危険すぎる。」

 

3つのゲノムを結集させたスタンプというのは強力である反面リスクも大きかった。

変身時に発せられる余剰なエネルギーが龍也の身体にどのような影響を及ぼしてしまうのか分からなかった。

 

「今使えば体に普段がかかって、最悪死に至る…」

 

現在の彼の計算や理論ではトライキメラバイスタンプの使用はかなり危険なことであった。

 

「それだけは絶対に避けないと…!」

 

一度ベルトの実験で死を経験してしまっていたからこそ、自身が作ったアイテムでの死だけは絶対に避けようとしていた。同じ悲劇を仲間達に味合わせたくない、その思いが彼の研究を慎重に進ませていた。

 

「BEYONDを使えば何とかなるか…調整してみないと…」

 

リスクがあるならそれを徹底的に削る。

キメラドライバーに要塞されたエンジン、BEYONDがその鍵になるかも知れないと考え、上手く調和できるように調整を始めていた…

 

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「う、嘘でしょ…」

 

「そ、そんな…」

 

仮面ライダーキマイラの敗北。

その事実を表す様に地面に仮面ライダーキマイラの身体が叩きつけられてめり込んでしまっている。

 

「良いねえ!脳無!けど、オールマイトが来るまで時間もある…そいつらも殺して一気にゲームオーバーにしようぜ…」

 

仮面ライダーキマイラのパワーと龍也の格闘技の技術は個性:衝撃吸収と超再生を兼ね備えた脳無に敵わなかった。

この手が多く付いた男、死柄木弔ら敵連合がこの脳無という怪物を引き連れて来たのには一つ理由があった。

それはNo.1ヒーローオールマイトの抹殺であった。

彼らが入手した雄英のカリキュラムでは教師であるオールマイトがこのUSJにて授業を行う筈であった。そこを襲撃して彼を殺す予定だったがこの場にオールマイトは居なかった。ならば、彼が来るまで雄英側の戦力を少しでも削ろうと死柄木は考えていた。

 

「殺れ、脳無」

 

死柄木の指示で脳無が耳郎達に向けてその重厚な拳を振り上げる。

 

「させないッ…!」

 

だが、それを後ろから止める者がいた。

 

「大崎…!」

 

「なんで!なんで動けるんだ!?」

 

その正体は大崎龍也、仮面ライダーキマイラであった。

 

「僕が動ける理由は2つある。1つは僕がこの仮面ライダーキマイラを完璧に設計しちょっとやそっとのダメージで変身者が死ぬ様な柔な作りにしてないから…そしてもう一つは僕が仮面ライダーだからだ!」

 

渾身のパワーで脳無を持ち上げて背負い投げで地面に叩きつける。

 

「皆は僕が守る!」

 

「生意気な口はこれ以上効かせない!ヤレ!脳無!」

 

クラスメイト達の前に立った龍也に対して指示を受けた脳無がまた殴り掛かる。

龍也は敵の放った拳を両腕を目の前でクロスさせて防ぐ。

 

「パワーはすごいけどッ…!」

 

一瞬後退したキマイラだが、すぐに前に足を踏み込んで彼の間合いに入りパンチを何発も打ち合う。

 

「技術と根性なら僕の方が上だ!」

 

最早龍也は気合だけで立っていた。脳無のパンチを何発も被弾しつつも正確に相手の顔面や胸部にパンチを放っていく。

 

「…ッ!」

 

だが、強烈な右ストレートを体に打ち込まれてしまった龍也は大きく後退させられ、地面に膝を突く。

 

「もう無茶しちゃダメだって!」

 

既にキマイラの装甲には何カ所にも亀裂が入っていた。

その様子に心配した耳郎が彼に駆け寄り、再び立ち上がろうとするのを制止する。

 

「大丈夫…まだ策はあるから…」

 

限界を迎えたキマイラの装甲が解除されてしまい、生身の龍也が晒される。

 

「その体で無茶しないで!」

 

「大丈夫、僕は絶対に死なないから…」

 

龍也は転生するにあたって一度死を経験している。

その後に何度前世の家族が悲しんでいることを考えたか、自分の面倒を見てくれていた教授達を悲しませてしまっていたか…研究しながら考えていた。

 

(余剰エネルギーはある程度カットした。後はBEYOND次第…)

 

だからこそ、まだ完成していないものを使うのは気が引けたが自分の命、そしてクラスメイトら仲間達の命を守るために龍也は新たなバイスタンプを取り出す。

生きて戦い続けるためにそのスタンプのアクティベートノックを押して起動させる。

 

『トライキメラ!』

 

「全身全霊で…皆を守る!!」

 

起動させたスタンプをキメラドライバーに装填する。

 

『オク!サイ!ムカ! Come on! キメラ!キメラ!キメラ!』

 

「変身!」

 

ベルトに付けたスタンプを押し倒せば、タコ、クロサイ、オオムカデのエフェクトが現れ龍也の身体に纏わりつく。

 

『スクランブル!オクトパス!クロサイ!オオムカデ!仮面ライダーダイモン!ダイモン!ダイモーーン!』

 

(一先ずは…問題なさそうだ…!)

 

仮面ライダーキマイラと同じオレンジ色のボディだが、複眼は紫色の大きいものに変わっており、身体の所々にはトライキメラバイスタンプと同じくオクトパス、クロサイ、オオムカデの3種の生物を模したパーツが装備されており、背中にはマントが付けられている。

龍也の新たな姿の名は仮面ライダーダイモン。幸い龍也の恐れていた余剰エネルギーの暴走はキメラドライバーに要塞されたエンジンコア、BEYONDによって抑えられている。

 

「姿が変わろうと関係ない、やれ!脳無!」

 

死柄木の指示で脳無が龍也に迫り大振りの右フックを放つが…

 

「今の僕は…さっきの僕と一味違うよ。」

 

その一撃を片手だけで受け止めている。

様々な攻撃を防ぎきれる耐久力を持つダイモンの力。

脳無からすれば先程までただの塀だったものが、強固な城壁に変わってしまったようなものだ。

 

『オクトパスエッジ!』

 

そのままドライバーを二度操作すれば、タコのエフェクトが現れる。

龍也が右足で脳無を突く様に連続蹴りを放てば、それに合わせるようにタコのエネルギー体がその触手を敵に打ち付けていく。

 

「これもまだ耐えるか…」

 

脳無はこの連撃の衝撃を吸収しきれず骨を何本か折られてしまうがすぐに再生する。

 

「じゃあ、今度はこの一撃で…!」

 

『クロサイエッジ!』

 

龍也がキメラドライバーを3回操作してサイの頭部を模したエフェクトを右の拳に纏わせてば脳無の胸部に向けて一気に放つ。

 

「ライダー…パンチ!」

 

仮面ライダーダイモンの一撃による衝撃を脳無は吸収しきれなかった。

体を大きく吹き飛ばされ、近くの壁にぶつかるまで止まらない。その胸骨は一度折れて内部の内臓も圧迫されて傷が付くがまた再生され、再び脳無が龍也に殴りかかって来る。

 

「さあ、打ち合おうか!」

 

突撃してきた脳無のインファイトに対して龍也もインファイトで答える。

2人がお互い拳を連続で繰り出していくが、先程とは打って変わってダイモンの方が押していき、一撃一撃しっかり脳無に打ち込んでいく。

最早脳無の拳は仮面ライダーダイモンの装甲の前では蚊が刺してくる程度のダメージしか与えることが出来ていない。

 

「そろそろノックアウトかな?」

 

龍也が拳を打ちこんでいく度に脳無の骨が折れる音や内臓が潰れる生々しい音が聞こえてくる。

そして顔面部を右フックがとらえれば、脳無の巨体が地面に倒れこんで砂埃を巻き起こす。

 

「あの脳無が殴り合いで負けた!?」

 

「この程度じゃ倒れない。これが仮面ライダーダイモンの力だ!」

 

『オオムカデエッジ!』

 

なんとか体内を再生しながら立ち上がる脳無。

体内の再生がすでに追いつかなくなってきている脳無にトドメを刺そうとキメラドライバーを4回操作する。

 

「ライダーキック!」

 

オオムカデのエフェクトを纏った仮面ライダーダイモンは一気に飛び上がり、脳無に向けて降下しながら飛び蹴りを放つ。

脳無も右腕を突き出して止めようとするが、拳と足がぶつかり合った瞬間にエネルギーが脳無の中に雪崩れ込んでいき、筋線維が一気に裂けていく。そして再生してすぐの脳無の内臓や骨にもその衝撃波が伝わり、耐えきれなくなって破裂していく。

 

「スゴイ…」

 

脳無の巨体が倒れこんで動かなくなってしまった。

 

「なんでだ!?なんで脳無がやられる!!対オールマイト用に作ったのに!!」

 

「その理由を教えてあげるよ…」

 

脳無の敗北にうろたえる死柄木に龍也が一歩ずつ歩んで迫っていく。

 

「僕がいずれオールマイトを超えるためだ。この力もその一歩…さあ、大人しく降伏するんだ。」

 

降伏勧告をしつつ、手をキメラドライバーの上に置き今にも操作をしようという動作を見せる。

 

「死柄木弔!生徒を一人逃がしてしまいました…」

 

「逃げるしかないか…」

 

切り札を失っただけでなく相手は更なる援軍を呼びに行こうとしていた。

確実に死柄木ら敵連合にとって非常に不利な状況が作られてしまった。

その状況で彼が選んだのは撤退。恐らく現在の彼にとって最も最適な答えである。

 

「逃がすかッ…!」

 

死柄木を捕まえようとする龍也であったが、死柄木は黒い霧に包まれてどこかに消えてしまった。

 

「ま、待て…」

 

諦めずに捕まえようと手を伸ばした時だった。

人形を吊るす糸が切れてしまったかのように倒れこんでしまい仮面ライダーダイモンの鎧が解除される。

 

「大崎!」

 

脳無との戦いでダメージを負っていた龍也の身体は限界を迎えていた。

それも一度仮面ライダーキマイラに変身した状態で脳無に負けてしまった時に…

気合だけで立ち続けて戦い、勝利を収めたが既に立つのがやっとの状態だった龍也は倒れたまま気を失ってしまった。

そこに耳郎や八百万らが駆け寄って彼の体を揺すって声をかけるがそれに龍也は応えないのであった…




仮面ライダーダイモンに遂に変身!
しかし倒れてしまった龍也
次回、どうなる?
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