僕のヒーローアカデミア Legend of Chimera 作:夢野飛羽真
今回からB組の新キャラが出ますのでお楽しみに!
第16話 迫る宴!体育祭に向けて!
USJ襲撃事件から、数日が経った…
事件当日からは臨時休校が続いていたが、ようやくそれも開けて龍也らは久々の登校日を迎えていた。
「皆ーー!!朝のHRが始まる。席につけーー!!」
久々の登校日で教室に来たクラスメイト達は、再会してすぐこそ立ち話をしていたが、朝のホームルーム前には席に着いていた。だが、飯田はそれに気付いていなかったのか、ただ1人立ち上がって皆に指示を出していた。
「ついてるよ。ついてねーのおめーだけだ。」
勿論、ただ1人立っている飯田は、切島から指摘されてしまう。
飯田も席に座った後、教室のドアが開き、包帯を体中に巻いた相澤が入って来る。
「おはよう」
「相澤先生復帰早えええ!!!!」
USJで重傷を負ってしまった相澤だが、僅か3日程度しか経っていないのに、身体を包帯で覆った状態で教壇に立っていた。
「先生!無事だったんですね!」
「無事言うんかなぁ、アレ……」
「俺の安否はどうでもいい。それに戦いはまだ終わってない」
「戦い?」
「まさか…?」
「また、ヴィランがああぁぁぁ!」
相澤の発した"戦い"という言葉に、話の話題も、この場の空気感も一変する。
担任の復帰に驚きや安堵の表情をしていた生徒一同は、一気に真剣な引き締まった表情を見せる。
「雄英体育祭が迫ってる!」
「クソ学校ぽいの来たーー!!!」
その戦いの内容は生徒達の心を躍らせるものであった。
毎年雄英高校で、学年ごとに行われている雄英体育祭。
個性社会になった今、最も注目されているスポーツイベントである。
「待て待て!ヴィランに侵入されたばっかなのに大丈夫なんですか!?」
胸躍るイベントではあるが、彼らは先日ヴィランに襲撃されたばかりである。
切島の様に、大きなイベントを開くことに、不安を抱えている者も少なくはない。
「逆に開催することで"雄英の危機管理体制が盤石だと示す"って考えらしい。何より雄英の体育祭は……最大のチャンス。ヴィランごときで中止していい催しじゃない」
逆に言えば、襲撃事件を乗り越えて体育祭を成功させれば、警備体制等がさらに強化されていると世間にアピールできる。
それにこの体育祭は、生徒達がプロヒーローに自身の実力を示せる機会である。そう簡単にその機会を潰すことは出来ない。
(なるほど、僕も負けてられないな…)
数週間後に開催することが決定した雄英体育祭。
その体育祭に向けて各々闘志を燃やしている。
もちろん龍也も、自身の中で雄英体育祭に向けて思考を巡らせていた。
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「うおおお…何ごとだあ!?」
「君達!A組に何か用か?」
「出れねーじゃん!何しに来たんだよ!」
さて、授業を終えて家に帰ろうと思ってたんだけど、教室前に他クラスの人達が集まっていて、教室外に出れそうにない。
この前の怪我治ってないから、早く家に帰って研究とかしたいんだけど…
「敵情視察だろ、ザコ」
「すぐ人のこと雑魚って言うのやめた方が良いよ…」
爆豪君は相変わらず口が悪い。道を塞ぐ他の生徒達に、面と向かって暴言を吐いていく。
「そんなことしたって意味ねえから。どけ、モブ共!」
「知らない人のこととりあえずモブって言うのやめなさい!」
飯田君も注意しているが、知らない人にモブとかザコとか言ったら、さらにヘイトを集めてしまう。
変に注目されてしまえば、体育祭で狙われたりするのでそういう事態は避けたいところだ。
「噂のA組、どんなモンかと見に来たが、偉そうな奴らだな。」
大勢の生徒達の中を、割って入っていきながら、教室の前に紫髪の男子生徒が割って入って来る。
「ヒーロー科に在籍してるのは皆こんななのか?こういうの見ちゃうと幻滅するな…普通科とか他の科ってヒーロー科落ちて入ってるやつも結構居るんだ。知ってた…?」
そういう環境を知ってるということはこの少年、普通科辺りの生徒だろうか?
爆豪君の言動に憤りを覚えるのは勝手だが、全員がそうだと勘違いされるのは困るなァ…
「そんな俺らにも学校側はチャンスを残してくれている。体育祭のリザルトによっちゃヒーロー科への編入も考えてくれてるんだって。その逆もまた然りらしいよ…」
成績次第ではクラスの昇格や降格もあり得るということか…
「敵情視察?少なくとも俺は、いくらヒーロー科でも調子乗ってっと足元掬っちゃうぞって宣戦布告しに来たつもり…」
「ちょっと今のは聞き捨てならないなァ…」
今の言動で僕の中の何かが切れてしまった。カバンを置いて席から立って、その少年の方に詰め寄っていく。目と目が合った瞬間に彼の顔を睨みつける。
「お、大崎君…?」
「僕らが調子に乗ってるとでも思ったの…?ワリいけど、ヴィラン倒すってお前が思っているほど簡単じゃねえから…」
彼の額と僕のがぶつかりそうになるほど詰め寄り、緑谷君達からは制止するような声が聞こえる。
「そ、そうだよッ…!ウチらも大崎が体張ってくれてなかったら、どうなってたか分かんないんだよ!本当は怖いよ…ヴィランに襲われるって……」
耳郎さんが僕の言葉に賛同してくれた時、少し冷静に戻った。
柄にもなく詰め寄ってしまったと、少し後ろに下がって離れる。
「ゴメン…少しやりすぎてしまった…」
「いいや、俺の方こそ悪かった。何も分かってないのにお前達のことを悪く言ってしまって…」
分かってくれたなら、こちらも少し頭を下げて引き下がるとしよう…
「ほう、普通科にもA組にも、おもしれえ奴らが居るじゃねえか…」
その時だった。背が高くて、僕よりもガタイがデカい男子が1人、僕達の間に入って来る。
「よッ、俺の名は笠井鉄虎…B組だよ…」
背も高いし服の上からでも、いい筋肉を身に付けてるのがよく分かる。
中々ケンカも強そうだし、良い声もしている。素人ならばすぐに引き下がってしまいたくなりそうなほどの、威圧感を放っている。
「俺の相手になりそうな活きのいい奴が多くて嬉しいぜ…」
笠井君は僕と紫髪の生徒の方を見ている。恐らくヒーロー科に宣戦布告をした彼と、それに反論した僕に目を付けたんだろう。B組ってことだから、確か隣のクラスか…
同じヒーロー科だし、強敵になりそうだ。
「僕もまあ、他のクラスの人はあまり知らなかったんだけど、面白そうな人が多くてワクワクしてるよ。普通科の君、名前は?」
「俺か?俺は心操人使。」
先程の紫髪の生徒の名前を聞いてみる。
自分なりに名前を覚えることも、リスペクトの1つであると思っている。
「心操君か…ヒーローになるってのは、口で言うほど簡単じゃないし、相当な壁が立ちはだかるよ。それを全部乗り越える覚悟があるなら、僕らに挑んで来い。」
「当たり前だ。」
お互い拳を出し合ってぶつける。
「俺もお前らとの戦い、楽しませてもらうぜ。勝つのは俺だけどな。」
続いて笠井君も僕達2人の拳に自分の拳をぶつける。
A組の僕、B組の笠井君、そして普通科の心操君。
各々動機は違うかもしれないけど、雄英体育祭で結果を残したい気持ちは同じだ。
お互いの健闘を祈り、静かに頷く。
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教室前での騒動が終わり帰路に就く中、尾白と龍也が話し合っていた。
「にしてもさっきの大崎君、めちゃくちゃ怒ってたね。」
「キレてるって自覚は無かったんだけど、結構詰め寄ってしまって自分でもビックリしたよ。」
龍也自身、心操に詰め寄ってしまったのは無意識的にやってしまったことであり、本人も自身の行動に少し反省していた。
「けど、耳郎さんには感謝だな。あの子を悲しませたくないって思ったら自然と冷静になれたんだ…」
「耳郎さんを…もしかして大崎君…」
「どうしたの?」
「いや、何でもないよ…」
龍也の言葉から尾白が1つの疑問を抱くが、今は触れないでおこうと口を閉ざした…
「さて、アレを完成させないとね…」
家に帰った龍也はまた、研究室空間で1つの武器を開発していた。
(トライキメラバイスタンプを作る過程で、色んなスタンプを作り出した。けどキメラドライバーだとそのスタンプを活用できない…)
キメラドライバーは1つのキメラバイスタンプを使うことしかできない。
それ故に、多種多様なシチュエーションに対応しきるのに、やや不安がある。
そう感じている龍也は、その弱点を補うために、新たなアイテムを制作していた。
「オーインバスター50!これで完成だ!」
そのアイテムは斧状の武器であった。その刀身の反対側には、バイスタンプを押印するためのスロットが付いている。バイスタンプを活用するための武器を雄英体育祭までに完成させようと、龍也は作業に集中していくのだった…
笠井鉄虎
(CV鈴木達央)
龍也に続いて新たなオリキャラ
1年B組の21人目
個性は現時点で不明だが、身長180cm、体重75kgでかなりガタイが良く服の上からでも筋肉質なのがよく分かる。恐らくかなり強い。