僕のヒーローアカデミア Legend of Chimera 作:夢野飛羽真
そしてA組メンバーも何人か…
龍也は仮面ライダーキマイラへの変身を遂げてからもさらに自身のスキルを上げていった。
格闘技の練習を重ねていって己の肉体と技術を高め、雄英高校の入試に備えていた。ヒーローになるための努力を怠ることなく日々を過ごし遂に中学生活も終わりに近付いていた。
「龍也ならきっと大丈夫よ!いつの間にか私の背まで抜いちゃって。」
「確かにそうだけど、でも油断は出来ないな。」
龍也は中学3年生、桃香は高校2年生とそれぞれ美男美女に成長していた。桃香の方は身長170cmのモデル体型で赤色の長髪がトレードマークの現役JKになっており、現在雄英高校に通っている。
昨年と今年の雄英体育祭ではその美しい顔とプロポーション、そしてお供達との共闘による活躍でかなり注目を集めていた。
「昔は可愛かったのにこんなにイケメンになっちゃって…」
だが昔からの変化で言えば龍也もかなり成長した。
身長は桃香を超えて177cmで体格は格闘技で鍛えていて服の上からでも筋肉質なのが分かる。顔はつり眉で垂れ目の端正な顔立ちでアイドル顔負けのイケメンだ。髪型は長めのツーブロックで青色に染め上がっている。
「2人とも顔が良いのは母さん似やな。」
2人の端正な顔立ちを父の隆弘は羨ましそうに眺めている。
「けど、2人の格闘技の強さはあなた譲りじゃない…?」
「確かにな…ま、教えたんも俺やし。」
母である結衣の言葉が隆弘をフォローする。
龍也は3年間アマチュア中学生の大会で負け無し、桃香も中学生時はそうであった。
「まあけど、龍也なら明日の入試絶対大丈夫だって!」
「そうだね。まあ油断はしないけど…」
龍也は翌日にヒーロー科最高峰の高校である雄英高校の入試が控えている。他の学生は今頃勉強の追い込みをかけているところだが、天才である龍也にその必要は無い。既に入試対策も万全であり、リラックスして家族団欒の時間を過ごしている。
「大丈夫や。いざとなったら俺の教えたパンチも使えばいい。」
「そうね。私もお弁当作らないとね。」
「父さん、母さん、ありがとう!」
家族達の声援を受けて龍也は明日の雄英入試に挑むのであった。
既に桃香から情報を聞いており、入試は筆記試験だけでなく戦闘能力を測る実技試験が行われる。その内容は年によって違うが、少なくとも仮面ライダーキマイラとしての初陣である。
(仮面ライダーになってからの戦い方も分かっている。明日は出し切るだけだ…)
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「おはよ~尾白君」
「おはよう。いよいよ試験当日だね。」
遂に入試当日を迎えた。
僕がオールマイトや仮面ライダーの様なヒーローになるのに大事な一歩が今日だ。
友人の尾白君と合流して雄英高校に向けて歩いていく。
「相変わらず敷地デカいな~」
何度か姉さんの体育祭や文化祭で来たことはあるが個々の敷地はクソデカい。
小高い山の上に校舎等があるのだが、その周囲には演習場や体育祭で使用される巨大なドームがあり、その周囲を壁が取り囲んでいる。
僕含めた受験生の多くが潜る正門を抜ければすぐにガラス張りの校舎がある。
「俺緊張してきた~大丈夫かなあ…」
「大丈夫だ。僕が勉強を教えたんだし、武道と尻尾のコンビネーションもしっかり練習してきたんんでしょ?」
「ま、まあ、確かに…」
尾白君の個性は尻尾、背中からデカい尻尾が生えてるんだが中々頑丈で力強い。
三本目の腕や脚としてかなり使いやすい。打撃にも防御にも使えるので僕と父さんでしっかり使い方をマスターさせた。勉強も教えたし尾白君も今日はただ結果を出すのみよ。
「さて、まずは筆記だね。どんな問題が来るのか楽しみだ。」
「って言っても大崎なら多分満点でしょ?」
「当然だ。」
赤本で過去問を軽く10年分解いたが満点だった。
今日も油断しなければ良い結果が得れるだろう。
「それじゃあ、行こうか。」
僕達は筆記試験を受けるために校舎に入っていき決められた教室で問題と向き合う…
そして、数時間後
「筆記試験、どうだった?」
「多分満点。一番時間がかかったのは国語かな。」
国語はやっぱ難しい。作者の気持ちとかよく分からん。
まあ時間こそかかったがしっかり解けただろう。
「さて、次は待ちに待った実技試験だ!」
母さんが作ってくれた弁当で力を蓄え、午後から行われる実技試験の説明のためにライブ会場の様なホールに入っていく。
「お、緑谷君じゃん。筆記試験どうだった?」
「大崎君!うん、バッチリだよ!」
その会場で緑色の癖髪が特徴的な少年と遭遇した。
彼は僕の友人の1人である、緑谷出久君だ。僕が機械の材料を手に入れるために海岸に積まれた粗大ゴミの山にやって来たところ、緑谷君がその片付けをしていた。話を聞いてみたところ奉仕活動に加えてごみの運搬による筋力トレーニングをしていたそうだ。何度か訪れて以来すっかり仲良くなっていた。
「それは良かった。後は実技試験だね、あんなに特訓したんだから頑張って受かろうね。」
「勿論!」
僕と尾白君と緑谷君、3人揃って合格出来るのが一番嬉しいことだ。
さて、決められた席に座って試験のルール説明を聞くとしよう。
「今日は俺のライブにようこそー!!!エヴィバディセイ Hey!!!」
説明担当はプロヒーローの1人でもあるプレゼントマイクだ。
可哀そうに誰も彼の言葉にレスポンスをしない。
「こいつあシヴィー!受験生のリスナー!実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!!Are you Ready!?Yeah!!」
勿論誰もレスポンスはしない。そりゃ緊張でそれどころじゃない人も居るだろうし、あのテンションに着いていく暇はないだろう。
「ボイスヒーロープレゼントマイクだ~スゴイ~ラジオ毎週聞いてるよ…」
出久だけ何やら嬉しそうにブツブツと独り言を言っており、隣の同級生らしき人に注意された。
けど彼が興奮する理由もわからなくはない。ここの教員は皆プロヒーローであり、ヒーローオタクの出久にとっては天国のような場所だ。僕からすれば目の前に仮面ライダーがいるみたいなもんだ。
「入試要項にもある通り!リスナーにはこの後!10分間の模擬市街地演習を行ってもらうぜ!!」
プレゼントマイク曰く実技試験の内容は模擬市街地での演習だ。
仮想敵というロボットが雄英内にある模擬市街地にウジャウジャいるので彼らを倒してポイントを稼ぐとのことだ。
仮想敵は3種類おり、それぞれ1P,2P,3Pとポイントが付けられていて個性等を使って行動不能にすれば自分にポイントが入るそうだ。要するに多めに倒すに越したことはないってことだね。
あれ?プリントには仮想敵が4種類掲載されてるんだけど、どういうことだ?
「質問よろしいでしょうか!」
「OK」
プリントの内容に疑問を持ち、尾白君と揃って首を傾げていたところ近くの席に座っているメガネの受験生が大きく手を挙げ、スポットライトに照らされる。
「プリントには4種のヴィランが書かれています!誤載であれば日本最高峰たる雄英において恥ずべき痴態!我々受験者は規範となるヒーローの指導を求めこの場に座しているのです!」
気になってるとこに関しての質問らしいが言ってる言葉がかなり堅苦しい。そこまで言ったらプレゼントマイクさん可哀そうだろ。
「ついでにそこの縮れ毛の君!先程からボソボソと…気が散る!物見遊山のつもりなら即刻!ここから去りたまえ!!」
「スミマセン…」
さらに、彼の指摘は留まることを知らない。緑谷君にも飛び火してしまい、思わず彼が委縮してしまう。周りの奴らもそれを見て嘲笑を始める。これは流石に聞き捨てならないな。
「失礼、そこの君。確かに彼は独り言を言っててうるさかったかも知れないけど、物見遊山と決めつけるのは少しよろしくないんじゃないかな…?大勢の前で根拠のない決めつけをするのはヒーロー志望としてあるまじき行為なんじゃないかな?」
「ウム…確かに…申し訳ないことをしてしまった…」
僕の言葉を聞けばすぐに彼は緑谷君の方を見て深々と頭を下げてくれた。意外と物分かりが良いのか分かんないけど、緑谷君に対する失礼な言動を取り消してくれたのでまあ、良いとしよう。
「OKOK,ちょっくら言い過ぎたとこはあったがナイスなお便りサンキューだ。」
こちらの騒動が収まったのを見計らい、プレゼントマイクがメガネの彼の質問に応じる。
「4種目の敵は0P、云わばお邪魔虫。各会場に1体!所狭しと暴れまわっているお邪魔虫よ!倒せないことはないが、倒しても意味はない。リスナーにはうまく避けることをお勧めするぜ。」
0Pを避けながら他の仮想敵を倒す必要があるってことか。
災害が起きた時に被災しないようにしつつ暴れまわっている敵を倒すみたいなシチュエーションかな?
「俺からは以上だ!最後にリスナーへ我が校の校訓をプレゼントしよう…かの英雄、ナポレオンは言った…真の英雄とは!人生の不幸を乗り越えてゆく者と!さらに向こうへ…Plus Ultra!」
てなわけで各々指定された演習場にバスで向かう。
尾白君とは演習場が違うのでここで一旦お別れだ。
「大崎君!さっきはその…庇ってくれてありがとね…」
「良いってことよ。友達のピンチを救うのは当たり前のことだよ。」
緑谷君ともお互いの健闘を誓い合った後、演習場に向かうバスに乗り込む。
バスが移動して走っている間、ツインキメラバイスタンプを見つめながら他の受験生の様子を伺っていた。
(ん?あの子って…?)
ふと、バスの前方の席を見てみるとショートボブで耳朶から何かコードの様な物が生えている少女の姿を見つけた。どこかで会ったことがあるような気もするが今はお互い試験前。
向こうの集中を乱さない方が良いと思いバスの中で言葉を発することなく時を過ごした。
「さて、いよいよか…」
演習場入り口付近に僕ら受験生が一斉に集まり、開始の合図を待つ。
皆開始前のアナウンスをうずうずしながら待っている。
「はい、スタート!」
その時、プレゼントマイクの声が周囲に響いた。
「どーした!?実戦にカウントダウンなんざねえんだよ!走れ走れ!賽は投げられてんぞ!」
カウントダウンなしでのスタートは流石に想定外だった。
だがしかし、一声目が間違って発されたものではないと瞬時に判断した僕は誰よりも先に演習場内に駆け込んでいく。
「さあ…起つ時だ!」
戦闘は次回からです!
お楽しみに!