バイオ歴史改変:EDFのターン   作:ハヤモ

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前回のあらすじ
ドンパチに向けて準備中

あまり開発経緯や日常を引っ張るのは良くないと思い、先へ進んでいきます


ヴィレッジ
99.始まる狼戦


ローズマリー・ウィンターズが生まれた。

その報は直ぐにも只野准尉に届く。

特異菌に感染した経歴のある両親の間に生まれた関係上、検査にBSAAが絡み、流れでEDFも情報を入手したのだ。

あとは情報部の人形経緯で知る。

となれば いよいよか、と身構えた。

 

カビ人間でも子供作れるんだな、という疑問は この際なので置いておこう。

 

さてもローズ。

生まれながらに、ミランダもビビる能力を持つ。

それがどんなモノかも分からないが、価値が高いと目を付けられてしまい生後半年くらいで誘拐されるのだった。

イーサンは取り戻すべく村で奔走。

詳細は省いたが、概ねそうなる。

只野はソコを手助けする予定だ。

 

 

「クリスは情報を寄越さないが、ワザとだろうな。 BSAAにバレたくないんだろ」

 

「イーサンに会えたら事情を話してあげれば?」

 

「だな。 心臓引っこ抜かれる前に」

 

 

只野准尉は夜闇に紛れて準備する。

緑コンテナからライフルとショットガンを。

赤コンテナからアーマーを。

白コンテナから医療品を取り戦場へ。

 

 

「准尉、突如村に敵性反応!」

 

「ライカンか、行ってくる」

「了解。 狙撃銃で援護します」

 

「無理するな。 ブルージャケットじゃないんだ」

 

 

レーダーでは白丸と赤丸が入り混じる。

悲鳴と銃撃音。 戦争が始まった。

 

村人の日記等を見る感じ、イーサンが来る1、2日前からライカンの襲撃が始まった雰囲気なので、そういう事だろう。

 

スカウトはボルトアクション式のKFF50で只野の援護を始める。

直接乗り込むより安全に対処。

戦闘が専門じゃない部隊だけに、その方が良い。

戦えない訳でもない。

ならば、何もしないよりマシだろう。

 

 

「人形はスカウトと共に山林から援護。 現場は俺だけで行く、誤射したらスクラップ確定な」

 

「良いよ! 狙撃に必要な複雑な計算もある程度出来るからね、丁度良いんじゃない?」

 

 

などと言っているが、人形が使っているのは銃ではなくドローンのマーカー射出器。

マーカーは途中で失速するので、ゲーム的には照準を上向きにするなど工夫する場合があるのだが……何故それを持ち込んだのか。

 

頭上を飛行していく機銃を下げたプロペラドローンに、只野がツッコミを入れる。

 

 

「なんでドローンなんだよ!?」

 

「型落ちが手に入り易くて。 それに動かしてみたかったんだよねぇ」

 

「玩具のラジコンじゃないんだぞ!?」

「真面目だよ?」

 

 

信用ならない。

飛んでいくドローンは敵を撃ち始めているが。

 

 

「くそっ、今は村人を助けないと」

 

 

構わず村へダッシュで入っていく。

民家の壁や扉をライカンが壊し、中にいる村人を襲う光景は悲惨である。

 

 

「いや、いやぁ!」「助けてくれぇ!」

「カドゥか感染か? とにかく今は!」

 

 

只野は遂に発砲。

ゴツいセミオートライフルG&M-24Sから放たれた特殊AP弾は、ライカンの強靭な肉体に食い込み倒していく。

特殊な弾丸の都合、セミオート機構で連射が効かないし弾薬は初期型で貫通力はないが、破壊力は凄まじい。

後継のA25、A29と比較すれば劣るものの、ライカンを相手取れるだけの性能を誇る。

 

 

「今だ! デカい家かどっかに逃げろ!」

「ッ! 兵隊さん!?」「何故ここに!?」

「何でも良い、逃げるぞ皆!」

「すまねぇ、恩に着る!」

 

 

只野が群れを引き付け、村人が逃げていく。

その間にも高い運動能力で民家の屋根を飛び跳ね、四方八方からやってくるライカン。

只野を包囲、八裂きにしようと飛び掛かる。

 

 

「今までのBOWよりかは強いんだろうが」

 

 

この程度で慌てる只野ではない。

背負うポンプアクション式、装填手込式の大口径ショットガンD55ブリーチャーに変更。

空中で機動変更が出来ない相手に素早く照準、至近距離で60近い桁違いの散弾を全弾相手に喰らわしていけば、相手は蜂の巣を通り越してミンチに。 物言わぬ肉塊に変貌。

これも後継のD55、79と比較すれば弱いが、それでも凄まじい破壊力である。

 

 

「そこまで旧式じゃない、何とかなるか」

 

 

何とかならずとも何とかする。

少なくとも只野自身、生き延びねばならない。

イーサンの結末を見届ける為にも、ミランダ共を始末するにも。 伊達や酔狂で英雄ごっこをしているつもりはない。

 

 

「ここまで騒ぎになったんだ。 工場長も何かしら動き始めて貰わんと」

 

 

まだその時ではないからか。

ライカンが動き回れど機械は動かぬ。

人形様とドローンは動いているが。

求めるは お喋り人形ではなく兵器だ。

 

 

「くそっ、次から次へと!」

 

 

考えている暇はない。

次から次へと襲撃するライカン。

只野は熟練した動きで銃撃を浴びせ続ける。

 

村人が変異したにしては多過ぎる数だ。

100年もの間に溜まり続けたのだろう。 よく村を維持出来たものだ。

ドミトレスク城の使用人の犠牲にしても。 この村、何人の犠牲者が出たのだろうか。

 

 

「だとして近々終わりだ!」

 

 

衰える体に鞭打って戦う。

自身も終われるのを、夢見ながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日が暮れる。

夕闇が村に暗い影を落とし、それを払うはライカンが放った火矢で炎上する木造の民家や残骸。

聞こえるはパチパチと鳴る木と、只野准尉の絶え絶えの息。 漸く静寂を取り戻した村は、血肉の海。

 

 

「はぁ、はぁ……!」

 

 

只野は弱々しく呻く場所に探りを入れ、瓦礫を避けていく。

埋もれたライカンがいた。 中途半端に散弾を喰らい吹き飛んだらしい。 片腕が消し飛んでいる。

 

 

「問題ない、死ねる」

 

 

ドゴンッ。

 

只野はショットガンでゼロ距離発砲。

夜の雪の中、高く銃声が鳴り響く。

今度こそ静かになった。 残弾もゼロ。

鉄の杖に成り下がった散弾銃を無造作に棄てると、レーダーを確認。

村から離れた場所に民間人表示。

イーサンだ。 合流しなければならない。

 

 

「仕事は幾らでもあるんだよ」

 

 

只野は小銃の弾倉を交換、スライドを引き新鮮な弾薬を銃身に叩き込む。

 

 

『流石だね! ワンマンアーミーじゃん!」

 

 

無線越し、喧しい人形の声が。

 

 

『よっ! 現場神准尉殿!』

「神じゃないし、殿はいらない」

 

 

適度に無視して先へ往く。

 

本番はここからだ。

貴族共を、ミランダを始末する。

その際はハイゼンも出るだろう。

何処にいるか分からんデュークとやらも。

 

 

「これよりイーサンと合流する。 援護頼む」

 

 

老婆……ミランダの姿は未だなし。

無理に今、関わる気もないが。




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