バイオ歴史改変:EDFのターン   作:ハヤモ

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前回のあらすじ
イーサンと別行動開始

寄り道(地の文)の荒さや無駄を感じつつ
間違いもあるやもですが(今更感

メモ
ドミトレスク 2m90cm


103.害虫駆除

技研開発のEDF製アンドロイドTOWAは、ドミトレスク城を走り回っていた。

後方の追手はイカれた魔女、虫の集合体。

狭い通路に関わらず揃って鎌状の刃物を振り翳し、狂気の笑みを浮かべている。

自分達が圧倒的有利だと疑わない自信だ。

刃物や銃弾が効かないのだ。 怯みもしない。

だが、そんな彼女達が滑稽だと、アンドロイドは笑い返すのだ。 それはそれは楽しそうに。

 

 

「あっははは!」

 

「あらあら、お嬢ちゃん。 気が触れたの?」

「狩られるのが楽しいのかしら?」

「可愛いくて丸ごと食べちゃいたいくらい」

 

「虫には理解出来ないよね!」

 

 

馬鹿にされた事だけは分かった三姉妹は、スッと笑みを消して怒りを露わに。

煽る癖に、煽られるのは好みじゃないのか。

 

 

「……庶民如きが」

「言うじゃない」

「いけない子ね」

 

 

黙らせようと本気の虫群がトワを呑み込んだ。

そして────。

 

 

「なっ!? そんな、どうして!?」

 

 

姉妹側が驚愕に包まれる。 今更に。

 

 

「血が、血が出ない!」

「貴女、何なの!?」

 

「なにって」

 

 

立ち止まり、愛らしくクルリと反転。

悪戯が成功した子の様にニコリと笑い。

 

 

「血も肉も涙もない、魂も無い人形だよ」

 

 

刹那。

ストラップ付き二式火炎放射器が構えられる。

TOWAは情け容赦なくトリガーを引けば、火炎が通路を支配し、虫を包み込んでいく。

空気の膨張音。 響く魔女の悲鳴。

 

 

「きゃあああああッ!!?」

「熱い! あついいいいい!!」

「イヤ、まだ死にたくないいい!」

 

「魔女の火炙り! でも良いよね、貴女達は寒いのが苦手だもんね、だから熱くしてあげてるんだよ?」

 

 

轟々と燃える通路と虫の大群。

閉所で逃げ場がなく、銃弾と違い、空間を包む火炎の拡がりから逃れる術はない。

虫は消し炭になり結晶化する余裕もない。

壁や天井、装飾品は黒焦げに。

閉所故に使用者の肺も火傷する恐れがある程だが、生憎様、機械の人形はヘラヘラ笑う余裕を見せる。

 

 

「汚物は纏めて消毒だーッ!」

 

 

ボトルの燃料が切れるまで燃やし尽くす。

実際のところ、火炎が効くかは分からないが、温度に左右される虫の集合体ならば可能性はあるかも知れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

只野はレーダーで3つ赤丸が消えるのを確認。

残された青丸表示に溜息を吐きつつ、現場へ急行。 人形が1人で片付けたと見る。

 

 

「やるじゃない」

 

 

人知れず褒める只野。

ボロクソ人形も、少しは褒められる部位があったと評価する。

 

 

「言動は度し難いが」

 

 

褒めちぎる程でもなく。

その程度なら1人でも何とかするし、それこそイーサンに丸投げ出来る仕事だ。

その意味では、やはりアンドロイドの存在は特別ではなく、寧ろ邪魔。

 

 

「戦力になるのは認めるけどな」

 

 

移動しながら呟く只野。

邪魔する骨と皮で亡者な奴らを倒しつつ。

散々化物を相手にしていると、人型のそれくらいで嫌悪感や同情も湧かない。

あっても怒りと邪魔だなぁ、と吹き飛ばす。

 

 

「AP弾がもったいないけど、手間取るよりはマシだな。 欲をいえば短銃身が欲しいけど、それだと集弾性やマズルフラッシュがキツイかな。 それでも室内でライフルを振り回すのは やり難いよなぁやっぱ。 なんなら拳銃サイズで良い。 火力があるなら、ね」

 

 

ブツブツ言いつつ やる事はやっていく。

武器が強いなら効率の幅で一考の余地はある。

けれどRTAしてる訳でもない。

爆発物で謎解きを吹き飛ばしているも、意味不明な仕掛けや鍵探しをしたくないからというだけで急いでいる訳じゃない。

 

本気でイーサンやミア、ローズ達ウィンターズ家を助けたいなら、無双の如き働きをするべきだろう。

だが老いてきた体は無茶が効かなくなってきた。

それ以前に、記憶通りなら足掻くだけ無駄だ。

 

 

「イーサンには悪いが、記憶通りにコトを進んで貰おう。 ハイゼンや呪い人形がナニしようと、どうせ歴史は修正される」

 

 

貴族を倒し、教祖を倒し、村は終わる。

テコ入れはしたから、村人が何人か救われたら良いなとは思うも。

 

ある種の諦観と共に往く。

ただイレギュラーな人形の存在が、もしかしたら俺を解放してくれるやも、と淡い期待と夢を持ちながら。

 

 

「あー、只野!」

 

 

人形と合流すれば喧しい声。

日常なら微笑ましく、戦場ではウザく。

 

 

「虫なら始末したよ! 褒めて褒めて!」

「……お前は犬か」

「機械だよ?」

「知ってる」

 

 

望むは知らない未来。

願わくばより良い希望の未来を望む。

それを機械に望むのは間違いかも知れない。

それでも力になるというのなら、使うばかりだ。

 

 

「イーサンは?」

「ドミトレスクの部屋に向かった。 今頃襲われてるかもな」

 

「うっわ酷。 軍事訓練受けてるといっても民間人を1人にする普通? 私に構ってないで助けに行きなよ」

 

 

酷い人形に最もな事を言われると気に障るが、只野は淡々と返す事で対処する。

 

 

「お前と合流してから助ける予定だったんだよ……虫を消炭にしたのは褒めてやる、面倒が少しばかり減った」

 

 

正攻法(正史)でやると、窓ガラスを割って冷気を取り込み、虫化出来ない状態にして倒さねばならない。

そんな面倒を無くしてくれた人形には一応感謝するが、当人は不満そうに頬を膨らます。

 

 

「少しだけかな?」

「そりゃな。 やる事なら沢山ある」

 

 

とは言うが、簡単に纏めると貴族を倒してミランダ倒して菌根爆破でサヨナラだ。

泥ぼ……トレジャーや、先史者と呼ばれる存在による謎の遺跡調査。 やろうとすれば仕事はある。

が、只野には関係ない。 二の次である。

金や名誉より命が大事だ。

金に関しては、まぁ、使い様で身を守る武器に変えられるも。

 

 

「とにかく行くぞ。 イーサンを助けに」

 

 

駆け出す2人。

いてもいなくても良い存在は、何処までイーサンらに影響を与えられるのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穢らわしいネズミの分際で!」

「ああ、くそっ!」

 

 

部屋に侵入したイーサンだが、ローズを見つけられず、逆にドミトレスクに見つかり追いかけ回されていた。

只野に連絡したくても無線を飛ばす余裕もない。

地下にこそ叩き落とされず、右手も切り落とされなかったものの、そのまま全力疾走、ホールまで逃げる。

 

 

「逃げられるとでも?」

 

 

ドミトレスクは一瞬で爪を伸ばし、切り裂いてくる。 硬度も斬れ味も凄まじく、硬い床や壁に爪が当たると火花が散る程だ。

当たれば助からない。

イーサンは恐怖を感じつつ反撃姿勢。

 

 

「化物め!」

 

 

踵を返し、只野から貰ったPA-11を撃ちまくる。

EDF製の箱型3桁マグから吐き出されるフルオート弾幕は凄まじく、ドミトレスクの白いドレスを蜂の巣に。

バーストさせずとも全弾連続発射に耐えられる丈夫なEDF製銃身は過熱による変形、赤色がない。

反動も少なく、しっかり構えれば近距離の目標に全弾当てる勢いだ。 ところが。

 

 

「驚くと思った?」

 

 

ドミトレスクは怯む事なく進んでくる。

体表面には一瞬だけ銃傷がついては治る。

イーサンは撃ち方止め、驚愕して顔を歪ませた。

 

 

「嘘だろマジかよ!?」

 

 

まさかの事態。

戦うのを諦めると、再び逃走するイーサン。

刹那、聞こえる只野の声と銃声。

 

 

「こっちだ妖怪めが!」

「ッ!」

 

 

AP弾が3m近い体に突き刺さる。

全弾叩き込むも、それでも やっと怯む程度。

 

 

「これでも駄目かぁ!」

「やっぱ毒がないと駄目じゃない?」

 

 

イーサンと違い余裕そうなEDF組の登場に、今度はドミトレスクの余裕がなくなる。

 

 

「ネズミが次から次へと! 全員血を抜いて骨と肉を食い散らかしてやるわ!」

 

「おー怖い怖い」

「煽るな! おいイーサン! そこの扉に入れ!」

「ッ、分かった!」

 

「こっちだよ オ・バ・サ・ン♪」

「レディの振る舞いを知らないようね!」

「それで虫の娘達は死んだのかなぁ?」

「余程死にたいようね!」

「キャハハハハッ!」

 

 

イーサンは素直に従い小部屋へ入り込む。

人形を囮とし、只野も部屋へ転がり込んだ。

 

 

「アイツは良いのか?」

「放置しても死なん奴だ、気にするな」

 

「仲間だろ?」

「平気だ……装備を整えるなら今のうちだぞ」

 

 

淡々と進める只野に多少の違和感を覚えつつも、合わせる事にしたイーサン。

部屋には どうしてかデュークがいる。

得体が知れない2人がグルになって罠にハメてるんじゃないかとも考えたが、それなら他にもやりようはあると首を振り、疑問のままにデュークに話しかけた。

 

 

「……デューク? どうして ここに?」

 

「商いは場所を選びません。 どうです? 娘さんは見つかりましたかな?」

 

「いや……ドミトレスクの部屋に行ったが、無駄骨だった」

 

「それは残念でしたな。 ですが城を出る頃には道も開けましょう」

 

「……だと良いが」

 

「それはそうと、何か物入りでは?」

 

「ああ───」

 

 

イーサンは弾薬を補給、改造をして貰う。

アサルトライフルの室内戦闘といった閉所での取り回しに不満を感じて、所持しているPA-11を大幅改造。

折曲銃床式にしてバレルとハンドガードを短くして銃身を短くし、取り回しを良くした。

その影響でフルオート時の大きくなる反動をフォアグリップで対処。 構え易くしつつ、多少コントロールし易くした。

また近距離用のホロサイトを取り付けて、アイアンより視認性を確保しつつ素早い照準での命中率向上も狙っている。

サイドにはライトを取り付けて暗所に備えてる他、大型フラッシュハイダーに取り替え。 短銃身化による影響での、発砲時のマズルフラッシュによる視界の妨げを減らす。

細かい所までいくと、内部のメカパーツも取り替えたのか、射撃速度や命中精度が向上。

 

EDF5/6風にするなら低倍率スコープとレーザーサイトを取り付けるが、室内での至近距離戦闘メインという事で見送る。

 

最初のポンコツライフルとは比較にならない程度に蘇った。 最初こそ酷い壊れ具合に いっそ捨てたい などと言われたが、ここまでしてくれるなら銃も作った側も本望だろう。

 

只野も何処からか武器を手に入れ取り替える。

ボルトアクション式狙撃銃KFF50。

EDFの初期型だが対物狙撃銃の扱いで、旧式装甲車を撃破出来る威力がある。

 

 

「これで沢山殺せますよ!」

 

 

デュークに笑顔で物騒な事を言われつつも、買い物を終えたイーサン。

大人しく待機していた只野に声を掛け、再び城の探索へ戻る事にした。

 

 

「よし、準備が出来た。 行こう」

 

「おーけー。 この城にローズがいるか否か、俺も もう少し詳しく調べるとする。 ついでにドミトレスクを始末出来たらする」

 

「アイツに銃弾は効かないぞ」

 

「冷気も効かない」

「何の話だ?」

 

 

虫と戦っていないイーサンには さっぱりだが、只野は続ける。

 

 

「いや……方法なら、ある」

「どんな?」

 

「毒を塗ったナイフが、この城の何処かにある。 それなら効く」

 

「御伽話の世界じゃないんだぞ」

 

「かもな。 だから無理に付き合う必要はない。 イーサンだけ城から脱出しても良い」

 

「いや、ローズへの手掛かりが見つかるかも知れない。 もう少し城を探すさ」

 

「後悔しないようにな」

「ああ、お前もな」

 

 

再び城内散策へ戻る2人。

只野は記憶を頼りに屋外エリアに抜ける道を探し、そんな明確な目的を持つ只野の跡をつけるイーサン。

 

 

「なぁ只野、やっぱ お前 何か知って……」

「あったぞ」

 

 

言葉を遮る様に只野は言う。

目の前にある棺の蓋を無遠慮に開けると、中にあるナイフを取り出した。

刃は捩れ、取手は何らかの装飾が施されている。

珍しさや古い物としても価値のある品なのだろうが、只野の言う通りなら毒が塗られている危険物だ。

 

 

「それが?」

「ああ、これで不死身に思えるドミトレスクを倒せるかも知れない」

 

「誰が誰を倒すですって?」

 

「なっ、 ぐあああッ!?」

 

「イーサン!」

 

 

振り返れば、見上げるばかりのドミトレスク。

ここまで接近された事に気が付かなかったイーサンは、抵抗する間もなく脇腹を爪で貫かれてしまう。

結局歴史通りにコトは進むらしい。

が、傍観していれば自身も死ぬ。 只野は考える前に行動に移す。

 

 

「お前も刺してやんよ!」

 

「ぐおおっ!?」

 

 

手に入れたばかりの曰く付きナイフをドミトレスクの脇腹に刺す。

悲鳴を上げるも、ドミトレスクは怒り顔のままにイーサンと只野を掴んでは窓から外へ投げ飛ばす。

 

 

「ぐっ! なんなんだ、全く!」

「いつもの事だよ、イーサン」

 

 

床に転がされつつも相手の方向へ見やれば、 ドミトレスクはみるみる変貌。

バイオ名物の質量を無視したデカさとなり、ドラゴンの様な怪物へと成り果てた。

 

 

「成る程ね。 中身に見合う姿になった訳か」

 

「レディの真の姿を見た報いを受けるが良いわ、イーサン・ウィンターズ!」

 

「あ、俺の存在は無視ですかそうですか」

 

 

取り敢えず挨拶がてら、狙撃銃を1発撃つ。

見事に外れた。 粗撃。 クソエイムである。

 

 

『只野のヘタクソ!』

 

 

何処かで観戦しているらしい人形から罵倒が。

只野はイラッとしながらも、ボルトを下げて次弾装填、構え直すのだった。




更新未定


メモ(ゲーム中のセリフ等)
イーサン「イカれた魔女め」

ベイラ(長女)金髪、赤色の首飾り
プライド高くクール、食としか見てない
「何処へ行くつもりなの、坊や」
「諦めたら?」「手間取らせないで」
「生きたまま血を搾り取ると甘みが出て美味しくなるのよね」「この庶民如きが」
「浴びるくらい血が飲みたい」
「どの道具が良い?」「なんて無礼なの」
「ぶうぶう鳴いて、まるで豚みたい」
「やるじゃない」
「ああ可哀想な子。 でもまだまだ食べ足り」
「銃弾が私に効くとでも?」
「クソ……おのれ、人間如きが!」
「私達に歯向かうなんて許せない!」
「喉を切り裂いてミミズを詰め込んでやる」
「アンタの相手はもううんざり!」
「いい加減におし!」
「もっと早くに殺しておくんだったよ!」
「生意気な人間めが!」「諦めな!」
「なんてことを!」「こんなはずじゃ……」
「えッ……私の体が……崩れていくわ!」

カサンドラ(次女)黒髪、黄色の首飾り
猟奇的な性格 イーサン狩りの対象 ハンカチ
「男をバラすのは久し振りだわ!」
「先ずは逆さ吊り、それから頸動脈を切」
「生きたまま?死んでから?どっちが良い」
「これでおしまい!」「いい子ね」
「ダメもう我慢出来ない」「それで?」
「ん?何か言った?」
「剥製にしてホールに飾ってあげる」
「お城を案内する?」「どんな感じ?」
「食事前の良い運動になるわ」
「おぉ怖い怖い」「動いちゃダメよ」
「待たせたわね」「我慢も必要って事ね」
「もっと楽しませてよ」
「呆気ないったらありゃしない」
「そうよ!良いわ!」「何よ!」
「怖がる程血が濃くなっていくの」
「こういうのはどう?」「本気?」
「悪くない狩りだったわ」「もう終わりよ」
「記念にとっておこうかしら」
「他の子に先を越されたと思ったわ」
「お姉様を呼ぶ前にもう一口だけ」
「楽しい狩りが台無しよ!」
「私の体が……!」「私を怒らせないでよ」
「よくもやってくれたわね」
「どうして!」「お前如きが!」
「逃がさないわよ!」
「お前は私の大事な獲物なんだから」

ダニエラ(三女)
茶髪、緑色の首飾り
小悪魔的誘惑
「やっと私に会いに来たのね?」
「皆私に夢中になるのよ」
「貴方って本当に可哀想な男」
「私を見なさい」「ディナーが待ちきれな」
「可愛くて丸ごと食べちゃいたい」
「もっと痛いのがお好き?」
「ちょっと!何処見てるのよ?」
「いけない子ね」「照れちゃって」
「とっても素敵だわ」
「喉がカラカラなの。 分かる?」
「ねぇキスして」
「聞こえてる?私達これからずっと一緒よ」
「私の一部になるの。 嬉しい?」
「私が嫌いなの?」「もう意地悪なのね」
「何でこんな事するの!?」
「私と一緒に楽しみましょうよ」
「やめなさい!」「ダメ、寒すぎる」
「私を愛してないの!?」
「今までの人は喜んでたわ!」
「私の一部になれるっていうのに!」
「一体何をしてるの!?」
「もう!なんなの」
「イヤ私まだ死にたくない」

イーサン「虫はうんざりだ」
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