バイオ歴史改変:EDFのターン   作:ハヤモ

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前回のあらすじ
アレクシア終了。
脱出だ!(今ココ)

明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。


17.帰路

 

 

「クリスに続き、EDFも邪魔者か」

 

 

厨二病グラサン野郎、ウェスカーは言う。

南極基地の最深部、アレクシアの残骸を回収しつつ、EDFを敵視する。

 

 

「まぁ良い。 t-ベロニカウィルスは手に入れた」

 

 

もう用はないと踵を返す。

施設が爆発炎上していく中、随分と余裕な態度。

それはウェスカーが全てのウィルスに耐性がある特異体質だからか。 加えて超人的な力を得ているからなのか。

或いは……。

 

 

「EDFの力を出し抜くには更なる改良が必要だ。

アレクシアが未熟だったのではない、奴等が強過ぎた。 何より場慣れした兵士の存在が敗因だ」

 

 

施設を立ち去りながら、最後に。

 

 

「只野二等兵。 奴は、ただの兵士ではないな」

 

 

そう呟いた。

厄介な奴に名前を覚えられた。 哀れ只野。

クリスとジル、あとシェバだけで済みそうにない雰囲気になったが、まぁ仕方ない事なのだ。 本人も分かっているだろう。 望む事ではないにせよ。

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

施設から全力で脱出。

工作隊がCA5特殊爆弾、フェンサー部隊……オーガ1やガードマンによるヴィブロ・ハンマーによるパワープレイで外壁を吹き飛ばしてくれたので、その抜穴から離脱。

その後は武装車両グレイプで全力疾走。 爆発する基地から離れる事に成功。

 

 

「ギリギリセーフだったな」

「ああ。 外の部隊が助けてくれて良かった」

 

 

死んだら努力が台無しになるからね。

この時点からやり直すのは、まだマシだが。

初期スポーン地点なラクーンから約2ヶ月だからな。 2000年代に入ってから死ぬと、また何年も戦う羽目になる。

おのれバイオハザード。

俺を守ってくれよEDF。 あとBSAA。 FBCとPMC化したアンブレラは怪しいけど。

ああ、それ言っちゃうとBSAAも後半怪しい。

その謎が分かる前に死んだんだよな、俺。

H.C.F.やコネクションも謎。

なんなのだろうね。 今考えても仕方ないが。

 

 

「カルロスに只野、また単独行動か。 挙句に民間人を連れ回すとはナニ考えてる!」

 

 

揺れる車内で説教喰らう俺ら。

部隊を率いていた中尉に叱られているのだ。

 

 

「結果オーライっす」

「死んだらどうする! 部隊を頼れ!」

「まぁまぁ中尉。 只野は頑張ってたぞ」

「カルロス伍長! お前もしっかりしろ!」

 

 

とまぁグチグチ言われつつ撤退中。

でも何だかんだ説教止まり。 優しい中尉。

 

 

「ところで中尉」

「なんだ、話途中だぞ」

「元STARS隊員クリス・レッドフィールドがコチラに向かっていた筈ですが、知ってます?」

 

 

それともクリストファーと言うべき?

いやクリス呼びが楽だな。

 

 

「ああ、クレアの兄か。 ロックフォートの別働隊が回収して、コチラに移送中だ。

この先の集合地点で会える。 安心しろ」

「そう……やっとクリスに」

「兄貴に会えるのか。 やったなクレア!」

 

 

喜ぶクレア、共感するスティーブ。

EDFの介入が遅れても、何かその辺の戦闘機をパクって南極基地に来るんだけどね。

今回はEDFの協力で安全に移動出来た様だ。

アレクシア戦には間に合わなかったが。 スティーブ君が化物にならず無事なのでヨシとする。

 

 

「積もる話もあるだろうが、取り敢えず兄貴を責めない事だ。 訳あって連絡を絶って行動していたんだから」

「打倒アンブレラね」

「そう。 残念ながら叩き潰せる程の証拠は向こうも俺たちEDFも手にしていないが、これだけ騒ぎを起こしてきたんだ。

調査は続けるし、今後も起こり得るバイオテロにも対処していく」

 

 

本部は既にロシア某所の施設を把握している。

クリスに合流すれば情報交換でアンブレラだけじゃなくウェスカーもヤベェと知る。

後は俺の提供した情報に信憑性が増し、今後激化するバイオテロに備える事になるだろう。

 

 

「EDF総司令部も本腰入れるだろうさ」

 

 

カルロスが補足。 真顔だ。

 

 

「それくらい、バイオハザードは危険だ」

「その通りだ。 敵も進化するだろう」

 

 

世界の軍隊EDFにボコボコにされる様では、生物兵器としての価値が下がる。

このまま悪党が使い回し続ける訳がない。

改良し、より凶悪な生物兵器を作る。

マジ勘弁。 また俺の死亡率上がるじゃん。

 

 

「戦力を増強し、コトに当たる事になる。

となれば旧式装備ばかりじゃなく新型も回ってくる、そうでもしなきゃ対抗出来ない」

 

 

現状提供されている武器類に文句を付ける。

旧式を続けるにしても、もっと強いのが欲しい。

 

車内で揺られながら、今後を考える。

この先、クリスとジルと合流。 協力して私設対バイオ部隊とEDFがロシア支部を強襲。

目的は鎮圧、アンブレラの証拠取得。

後者はウェスカーにパクられて達成出来ないんだけどね。 その代わり、テイロス計画の首謀者の某大佐をブッ潰して証拠を流し、アンブレラ倒産にひと役買う。 皮肉だ。

まぁ良いさ。 其方は放置。 都合が良いからね。

先ず皆して打倒アンブレラだから。

次は……未来は考えたくない。 疲れる。

 

 

「大丈夫か?」

 

 

カルロスの言葉で現実に戻る。

 

 

「あ、ああ……少し疲れてね。 寝かけた」

「無理もない。 着いたら起こしてやる、寝とけ」

「ありがとう」

 

 

暫し目を閉じる。

休める時に休んでおこう。

インクリボンでタイプライターをカタカタする謎の夢を見ながら。

 

 

 

暫くしてグレイプ停車。

起こされて外に出れば、南極基地以外から来たヘリやら装甲車が集まっている。

此処が集合地点らしい。 遠くにEDF海軍の軍艦が薄ら見える。

そんな景色の中、隊員服じゃない者の姿が。

クレアの兄、クリスだ。

 

 

「クリス!」

「クレア! 無事だったか!」

 

 

互いに駆け寄るとハグする兄妹。

微笑ましいね。 スティーブ君も、茶を濁す事なく見守る。 子供と大人の振る舞いが混ざった表情だ。

 

 

「心配したのよ!」

「悪かった」

「もう何処にも行かないで……」

「すまない、それは約束出来ない」

「……アンブレラね」

「知っていたか」

 

 

会話を聞き流しつつ、EDFも次の状況に備える。

帰りは最寄りの基地か海軍に送って貰うが、戦いは続く。 クリスが語る様に。

EDFが、俺が何処まで生き残れるか分からない。

けれど進むしかない。

ただの兵士に変えられる歴史があるかは不明だが、未来を知る身である以上は……。

 

 

「奴等に1発でも2発でも食らわせる」

 

 

出来れば逃げ隠れしたいけど。

神様か運命か。 死んでも終わらせてくれない。

繰り返す再出撃。 撤退を許可してくれない。

許可される日を夢見て、俺は再び銃を持つ。




オーガとガードマン
それぞれ黄色の強化外骨格、パワードスケルトンを着用する部隊。
武装も同じ様子で、ハンマーと盾の組み合わせだが、オーガとガードマンが同じ存在か、別部隊かは不明。
ゲームでは、ガードマンはある条件で登場するので、プレイヤー中には彼等に会わなかった者もいるかも。
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