バイオ歴史改変:EDFのターン   作:ハヤモ

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前回のあらすじ
ヒルダ撃退
マヌエラ救助
ハヴィエの居城へ(今ココ)


20.増援

クリスと只野から齎された情報から、ロシア支部、スペンサーの隠居先、ヨーロッパ……世界中の調査に躍起になるEDF。

政治的問題もあり、軍隊規模で行動こそ出来ないが、戦略情報部による情報収集、偵察部隊スカウト、特殊作戦コマンド等の少数精鋭部隊による現地調査を進めていく。

結果、少しずつではあるが真実が明るみに。

 

そんな中、南米に派兵した只野から連絡。

情報通りバイオハザード状態らしく、村ひとつ分どころか周辺のジャングルにまで被害が拡大しているとの事。

合衆国政府から派遣されたレオンとクラウザーと合流したものの、戦力は依然乏しい。

 

本部は救援部隊を送り込む事に決定。

只野達にはハヴィエ逮捕を引き続けさせ、合衆国政府と連絡を取りつつ状況収拾に努める。

 

 

「空軍に連絡。 最悪、ウェスタによるナパーム弾で周辺エリアを焼き払う」

「その前に試したい事があります。 技研からの提案で、ヘリで散布型ワクチンを上空より撒く案です。

これにより森林火災、それに伴う生態系への影響を最小限に抑えられます」

「上手くいくのか?」

「何とも。 上手くいかなかった場合に備え、やはりウェスタによるナパーム弾や高速爆撃機カムイ、重爆フォボスによる爆撃を用意。

念の為に護衛……戦闘爆撃機KM6の編隊は既に準備中。 地上制圧機……ガンシップDE202と空爆誘導兵は救援部隊と共に現地に向かいました。

加えて偵察爆撃機が既に作戦エリアにスクランブル発進、現場の詳細情報を収集。 状況次第では只野班の支援を行います」

「空軍がそこまで協力してくれるとは」

「本気という事です。 バイオハザードは人類にとって大きな脅威ですから」

「そうだな。 間違いない」

 

 

EDFも考えなしではない。

問題が起きたらラクーンみたいに何でもドカンと吹き飛ばせとは考えていない。

だがもし必要とあらば、即実行しなければならない事も理解している。 被害拡大して収拾がつかなくなる前に押さえ込まねば。

必要なら極秘基地バレンランドから超大型ミサイル……テンペストミサイルを発射。 エリア一帯を爆炎に沈める。

かつてのエイリアン……プライマーとの大戦でもそうであった様に。 かつての戦訓は今も尚生きている。

 

 

「出来ればアンブレラや他の犯罪組織に関する情報を手にしたいが、最優先は汚染拡大の阻止及び収拾にある……只野、頼むぞ」

 

 

何だかんだ信用される只野二等兵。

そんな本人は本部に文句垂れ流しながら、弾丸をばら撒いている所であったが。

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

「本部の屑が!」

 

 

そう言いガリガリBOWを吹き飛ばし!

 

 

「情報部も同罪!」

 

 

カエルなBOWを吹き飛ばし!

 

 

「救援部隊は早くしろ!」

 

 

1号弾で広がるゾンビの群れを吹き飛ばす!

 

 

「落ち着け只野。 鬱憤晴らしをする場じゃない」

「レオン、仕方ないんだ。 この任務環境自体不満だらけだ」

「"新兵"、ここは戦場だぞ」

 

 

クラウザー、言いたい事は分かるよ?

でもね、本部は二等兵1人だけをこの地に放り込んだからね。

変だよね? 違ったらごめんよ!

 

 

「ハヴィエの罠でダム放水攻撃で流されるわ、それでマヌエラと別れるわ、暗い元の道を進み直せばゾンビやBOW、化物共が再配置されたのかって感じにいやがる。

やっと振り出しに戻って来て、マヌエラと再会、久し振りにお天道様を拝めるダム上層部に出たと思えば、また新たな化物の出迎えだ」

 

 

ダムを登り放水口を眺められる外に出れば、人なのか虫なのか、植物なのか分からん連中に襲われる。

ゴツくて攻守共々強い奴まで。 拳銃弾程度なら弾くカマで身をガードしながら寄ってくるBOWもいる。

EDF製ショットガンで吹き飛ばしてやったが。

それにしても大歓迎が続き過ぎ。 流石麻薬王、オモテナシのレベルが違うね。

 

と、文句たらたらな時。

 

 

「……ヘリの音だ」

 

 

クラウザーが見上げれば、寄るヘリ複数。

EDF製だ。

兵員と物資を乗せた輸送ヘリと旧式武装ヘリN9エウロスに大型武装ヘリコプターHU04ブルート。

輸送機ノーブルも別高度にいるから、ビークルを投下する気だな。

 

 

「やっと来たか」

「良かったな」

「アレがEDFのお仲間か。 装備も潤沢そうで頼れそうだ」

 

 

無線が繋がり、パイロット達の声が鼓膜に響く。

 

 

『こちら陸軍救援部隊。 只野班を確認、これより合流してハヴィエ逮捕に協力する』

『本部了解。 ビークルはダム上部に広がるコンテナ広場に投下しろ、只野がいる所は歩兵と物資のみだ』

『了解。 ノーブル隊は先の広場へ、他は只野班のポイントに投下。 戦闘ヘリはダム周辺を旋回、B.O.W.を手当たり次第排除する』

 

 

ヘリから飛び降りてくるレンジャー隊と武器や医療品が入った小型コンテナ。

周囲を確保、安全を確認すると軽い挨拶。

 

 

「よぉ只野。 くたばってなくて何よりだ」

「心配するなら、もっと早く来て下さい」

「これでもフルスロットルさ。 で、そっちの3人は聞いてるが……また民間人を」

「またとは何ですか。 今回は重要人物ですよ、聞いてるでしょ」

「ハヴィエの娘だろ、分かってる……ベロニカに感染している事もな」

 

 

聞くや暗い顔をしてしまうマヌエラ。

ベロニカに感染。

父ハヴィエに治療と称して。

だが適合しなければ脳細胞がやられ、宿主は乗っ取られてしまうとか。 だからアレクシアは長年コールドスリープして適合の時を待っていたんですね(今更。

でもココにはそんな設備はない。

となれば、マヌエラは母ヒルダの様に化物化するかと思えば……まだしていない。

包帯で隠している片腕には、ウィルスによる痛々しい痕跡があるものの、綺麗な美少女の姿を保っている。

これは臓器移植をする事で、ウィルス進行による化物化を回避していたからだ。

村の少女失踪が相次いでいたのは、つまりそういう事である。

この事実を知ったマヌエラはショックで父の元から逃げ出したのだ。

で、何やかんやあって俺達に保護され案内人、重要人として共にいる。

 

全く余計な事を。 印象ワルワルやん。

仕方ないのでフォローするよ!

 

 

「大丈夫です。 彼女は強いですから」

「何の話だ?」

「彼女は人間です。 これからも。 この先も」

「はぁ?」

「任務終わりかけ、或いは終われば解りますよ」

 

 

俺はそう言うと、マヌエラの頭を撫でる。

 

 

「只野?」

「大丈夫だ。 俺達EDFが、レオンとクラウザーが君を守るから」

「ありがとう……ッ!」

 

 

ギュッとされる俺、我得。

コホンと咳払いして仕切り直す先輩方。

 

 

「あー、ほら。 物資を漁って装備を整えるんだ。 エージェントさん達にもやるよ」

「良いのか?」

「構わん。 もう仲間だろ?」

「ふっ。 EDF製を扱える良い機会だ。 試させて貰う」

 

 

クラウザーよ。

すまない、どうせ旧式……。

 

 

「……コレはブレイザーか」

「ああ、量産型だがな」

 

 

ファッ!?

 

 

「実弾が良いならストーク系もあるが」

「いや、コレにする。 他にも多少貰おう」

「問題ない。 好きに使ってくれ」

 

 

……記憶が曖昧だが。

こんな事は"過去"になかった気が。

これは小さいながらも歴史改変では?

 

そう思うと……自然と笑みが溢れた。




N9エウロス
EDF主力武装ヘリコプター。
機関砲2門とミサイル搭載。
最新鋭武装ヘリであるヘロンYG10、YG20、重武装のE型が開発され量産が進みN9は旧式化が否めない。

HU04ブルート
大型武装ヘリコプター。
空の要塞ともいえる存在である。
徹甲弾を発射する大口径機関砲のドーントレス重機関砲を2門、機体左右側面に装備。
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