救援部隊到着。
ハヴィエの居城、ダム確保を開始するEDF。
狭い室内等の内部は歩兵がクリアリングしていくしかないが、そこは特選歩兵隊。 訓練された動きでゾンビやBOWを"蒸発"させていく。
またダム最上部、居城には温室……というより植物園……の施設や豪邸があり、そこも程なくしてほぼ制圧。
「EDFの原子光線銃ブレイザー。 大型で取り回しは悪いが威力は申し分ない、これさえあれば戦車やヘリともやり合えると言っても過言じゃない。
リロードに時間が掛かるが、目的次第ではデメリットをカバーして余りある。
俺も軍で話には聞いていたが……これが量産され一般兵にまで行き届いていると思うと、改めて凄い事だな」
クラウザーは"チカラ"に感心し、満足気に頷く。
レオンも同感しているが、同時に疑問を口に。
「米軍には支給されていないのか?」
「ああ、EDFが独占している。 それには各国からの反発があるが、EDFの主張としては機密情報故にという事だ」
「これだけ強ければな」
「ミリタリーバランスが崩れる」
並行して調査を進める只野班だったが、遂にある部屋へ到達する。
「コレは……!」
レオンが絶句。
そこにはパック詰めされ冷凍保存された少女達の遺体が並んでいたから。
彼女らは行方不明になっている子達だった。
他には人間の臓器が並ぶ。
彼女達から摘出されたモノだろう。
うん。 エグい。 慣れたものだけど。
そう思う中、マヌエラは真実を呟いていく。
俺は既に知っているので、周囲警戒に努める。
クラウザーはレオンの側で情報を聞きつつ、同じ様に警戒を続ける。
慣れた軍人って雰囲気だねぇ。
ますます惜しい。 闇堕ちするなよ。
するならEDFに入隊しろ。
二等兵を単独でバイオハザードにブチ込むブラック組織だからな!
だが今や手元にゃブレイザー!
やっと最新鋭を手にしたぞ!
これでBOWをさっさと倒して、この地での任務を果たしてオサラバだ!
おっとクラウザーの片腕負傷も回避しなきゃ。
EDFの治療なら治せるだろうけど、恩を売ればより好印象になるだろうし(ゲス顔。
「全て私の所為なの」
「ベロニカに感染していながら、人を保つ方法、臓器移植という事か」
「ええ。 私はソレを知って、逃げ出した」
「それで村の教会まで1人で……」
「でもその所為で……私の捜索に怪物を送り込んだ。 その影響で村にウィルスが蔓延して皆は……」
「自分を責めるな。 只野も言っていたが、悪いのは君じゃない。 分かってくれ」
「レオン、話し込んでる所悪いが客が来た」
「ッ!」
素早く拳銃を引き抜くレオン。
俺とクラウザー共々外を向かえば、そこには麻薬王にしてマヌエラの父ハヴィエ。
「お前がハヴィエか!」
「米国人よ、娘を此処まで守り連れて来た事を感謝するぞ」
「俺は日本人だ、間違えんな麻薬王!」
「ふむ、貴様はEDFか。 先程のヘリで来た団体様の1人か、それとも……まぁどうでも良い事だ」
「私は、どうでも良くなんかない……!」
「マヌエラ?」
マヌエラが父に勇気を持って叫び始める。
本音を。 心中を。
「他の人達を犠牲にしてまで、私は生きていたくない! 死んだ方が良かった!」
「マヌエラ……お前が死ぬなんて考えられない事だったのだ。 もう少しの辛抱だ、もう少しでベロニカに適合する、そうすれば……」
父と娘の会話。
割り込み、レオンとクラウザーも加勢。
俺は疲れるので適当に聞き流す。
この後を思うとね、少しでも休みたいの。
「マヌエラは望んでいない! それにこれ以上の犠牲は増やせない!」
「ハヴィエ。 貴様を逮捕する」
一応無言も良くないかな。
何か言っておこう。 うん。
「あー、EDFの部隊はこの辺を制圧したし」
締まらないが、追い詰める言葉ではある。
だが相手は余裕の態度。 知ってた。
「その程度で勝ったつもりか。 折角だ、お前達には特別に意味のある死を与えてやろう」
言うや、ハヴィエを庇う様に上から降ってくる大型BOW。
教会で戦った怪物、ヒルダの再登場だ。
「コイツは教会にいた!?」
「ふふふ……精々足掻きたまえ」
「待てハヴィエ……くっ!」
レオンが追おうとするも、巨体に阻まれる。
戦うしかない。 知ってたけど。
「コイツを何とかするのが先決だ」
「賛成」
クラウザーに合わせ、銃口を向ける。
ハヴィエめ、舐めるなよ!
こちとらブレイザー持ちだ!
速攻で終わらせてやるわ!
「ッ、来るぞ! レオンはマヌエラを守れ!」
「任せろ!」
「クラウザー、俺と共に!」
「ふっ、新兵が偉そうだな!」
とかいって笑ってるじゃんクラウザー君。
おっと、考えてる場合じゃない。
刹那、相手は触手攻撃や体当たり、何処からともなく大針……犬歯なのか……を飛ばして来る。
それらをローリング回避、原子光線で溶かしまくり勢いで無力化。 押しまくる。
「巨体だからな、目を閉じても当たる!」
「凄い火力だ。 敵が溶けていくぞ」
「それでも多少は耐えられる! 油断せずトリガーを引き続けるんだ、全エネルギーを使い果たす気で攻撃を!」
「そのつもりだ!」
そうして撃ち続ける事暫く。
敵は溶かされる苦痛に喘ぎ続ける他なくなり、とうとう倒れて動かなくなった。
が、最後のチカラを振り絞ってか、大針が。
これも記憶通りか。 スタンバッて良かった。
「クラウザー、危ない!」
と言いつつ、クラウザーに体当たり。
共に地面に転がりつつも、何とか回避成功。
「大丈夫か?」
「ああ……礼を言う」
言いつつ、倒れ込んだままのクラウザーに手を差し伸べ起こしてやる。
これで野郎の好感度は上がったな。 EDF入隊、少なくとも米軍除隊は免れる。
ここで介入しないと片腕負傷、その傷が原因か米軍除隊となってしまう。 そんでウェスカーサイドに闇堕ち。
でもソレを回避した。 たぶんな。
「ハヴィエを追うぞ!」
レオンが言うので、皆して頷いた刹那。
───ドゴンッッ!!
「何だ!?」
デカい振動。
上……地上からだ。
アレだ。 例の巨大BOWの仕業だ。
外に部隊が展開していた筈なのに……隠し通路でも使ったのか。
ハヴィエは温室のベロニカ植物と融合、V-コンプレックスという巨大な怪物と化してしまった様だ。
早速というか、味方部隊から無線が。
『こちらホーク1、コンテナ広場上空!
温室から突如巨大BOWが出現した、排除を試みる!』
『本部了解。 戦闘可能な者は広場へ向かい応戦せよ、空軍の援護もある。 確実にいけ!』
本部は強気だねぇ。
頼もしいと言うべきか、無謀と言うべきか。
「で、レオンとクラウザーはどうする?」
「EDFだけに任せらない。 行くさ」
「ああ。 ブチのめそうぜ」
やる気だね。
なら俺も行かなきゃな。
そうして俺達は地上の広場に向かった。
そこには夕日をバックに暴れる巨大な怪物と化したハヴィエ、V-コンプレックス。
「フハハハッ、見ろ! これがウィルスのチカラ!」
「哀れだな。 EDFを舐め過ぎだ」
「同感だ。 この仕事が終わったら、EDFに鞍替えも良いかもな」
「おっ? 軍は熱烈歓迎だぞ!」
「話してる場合か! やるぞ!」
こうして、この任務ラストバトルが始まる。
予め投下されていたブラッカー戦車やコンバットフレーム ニクスB型、KG6ケブラーもいる。
空軍の援護もある。 ガンシップも旋回中。
「EDFッッ!!」
負ける要素は無いね。
派手に行こうぜ!
ブレイザー
個人携行可能の原子光線銃。
発射すると目標に瞬時に着弾、浴びせ続ける事で敵に継続ダメージを与えられる。
ここでは量産型の為、出力は抑えられている。
それでも強力である事に変わりない。
既に一般兵に広く支給されており、EDFの技術能力の高さが窺える。
他にも対怪物駆除用に調整されたもの、少量生産された高出力タイプ等がある。
作者のリアルがハザードです。
更新が止まる可能性があります……。