バイオ歴史改変:EDFのターン   作:ハヤモ

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前回のあらすじ
EDF調査中。
防衛線再構築、パーカー達と会話。


32. ヴァルコイネン・モッキ空港

北欧の雪山。

ヴェルトロのアジトがあるとされ、その位置を探知したEDFは即座に部隊を派遣。

その場所はヴァルコイネン・モッキ空港。

雪山に埋もれる様にある小規模の空港で、周囲には何もない。 逆に不気味なまでに静かで建設目的も怪しげ。

先行して偵察部隊スカウトによる現地調査をしようとしたところ、道中でヴェルトロ構成員に待ち伏せられ、コレと交戦。

挙句に犬型やハンタータイプのBOWまで放たれたものだから、たまったものではない。

 

 

「スカウトの仕事量じゃない!」

「手当て増額だ!」

「消えるハンタータイプだと!?」

「スカウトvsスカウトってか!」

「負けて堪るかよ!」

「EDFッ! EDFッ!」

「口より手を動かせ! 死にたくなきゃな!」

「レーダーを参考にして撃て!」

「でなきゃ弾幕張れ!」

 

 

PA-11SLSで応戦する偵察部隊スカウト。

やらなきゃ、やられる。

雪山に響く銃声と押し寄せる化物達。

想定していない戦闘を強いられた中、そこにEDFの増援が合流。

クラウザー大尉率いるレンジャー部隊だ。

 

 

「敵を確認。 殲滅しろ」

「了解!」

 

 

ドンパチ現場に雪崩れ込むEDF隊員。

犬型とハンタータイプのBOWを量産型ブレイザーで撃ち蒸発。 そんな彼等の先陣を切るは軍曹に昇進したカルロスだ。

 

 

「このまま雪山ごと蒸発させてやる!」

 

 

前方を撫でる様に撃ち、レーダー上の敵を薙ぎ払う。 それを見た部下達の士気も上々。

 

 

「カルロス軍曹に続けーッ!」

「ウオオオオオオオオオッ!」

「EDF! EDF!」

「雪まで撃つな。 湯気で視界が悪くなる」

 

 

冷静なのはクラウザーだけか。

咎めるも、聞き受けられる前に敵は全滅。

 

 

「クリア! 何か言ったかい大尉殿?」

「……何でもない」

 

 

EDFのノリと勢いに慣れたつもりだが、米軍時代との差に妙な疲れを感じてしまう。

カルロスは元々軽い性格だったし、なんなら傭兵時代より軽い気持ちである。

偶にチカラのままに殴りたい衝動に駆られるクラウザーだが、カルロスはこれでも信頼の置ける現相棒だ。 今後を思い、任務に集中する。

 

 

「それよりスカウトだ。 先行して調査するという任務はどうした?」

「この様にBOWに妨害されていたので。 これから現場に向かうところです」

 

 

そんな会話の腰を折るはカルロス。

軽いノリと勢いで場を収め、先へ往く。

 

 

「まぁまぁクラウザー。 コレは仕方ないって、寧ろ空港には更なる敵が待ち受けてると見るべきだ。

その点、合流出来て良かった。 調査は俺らもする予定だったし、戦力も増えて一石二鳥ってヤツよ。

このまま空港を制圧しよう。 BSAAの客人が来る前に、もっと言えばFBCに妨害される前にな」

 

 

途中から真剣な顔で話すカルロス。

言わんとしている事は最もで、クラウザーも同意して頷くばかりだ。

空港の制圧はEDFのみならず、追加調査員として派遣されて来るBSAA隊員と協力して行われる。

FBCは敵とされるので、妨害も有り得る。

それだけ重要施設、証拠があるという事。

なんなら航空機に爆撃され、ヴェルトロごとEDF隊員とBSAA隊員を吹き飛ばすという無茶苦茶をされる恐れがあるらしく、それだけこの任務は危険かつ重要なのであった。

 

 

「物見遊山じゃない事を理解していて何よりだ」

「なーに、いざとなりゃ空軍の支援もある。 ビークル要請だってする。 気楽にやろうぜ」

「前言撤回だ。 任務に集中しろ」

「してるって。 全く、相変わらずお堅いね」

 

 

こうしてEDF調査隊は空港へ。

一方、別方面から向かっているBSAA部隊……その中に含まれるお気楽コンビ、クエントとキースと合流する事で、クラウザーは更に頭を悩ます事になるのだった。

 

 

「へっくしょん!」

「んだよ、クエント。 早速風邪か?」

「いやいや、誰かが噂してるんですよ」

「お前を噂するモノ好きがいるって?」

「煩いですよ"グラインダー"!」

 

 

取り敢えず状況は進む。

テラグリジアでもそうで、制圧は互いに時間の問題でありそうである。

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

「戦え! いつかまた、街が人で溢れる!」

「ウオオオオオオオオオオオオオッ!」

「EDF! EDF!」

 

 

更なるEDF増援部隊……曹長率いる部隊により、治安回復が進む海上都市。

BOWは駆逐され、防衛線が更に上がる。

とはいえ、ウィルスの危険性等から直ぐに人が戻って住める訳ではなく、暫くEDF含む部隊の管理下に置かれそうである。

それはそうと。

 

 

「うわぁ……」

 

 

只野、曹長を見てゲンナリ。

それに尋ねるはFBC新人隊員レイモンド。

 

 

「誰なんだ?」

「曹長。 EDFの訓練教官で血の気が多い」

「訓練教官が現場に出るのか」

「本人希望なんじゃない? 知らんけど」

「よく許されるな……」

「見つかったら面倒だ。 レイモンドも先輩に叱られる前に移動しときなよ」

「あ、ああ……じゃあな」

 

 

同情した様な顔になるレイモンドだったが、FBCはFBCの仕事がある。

話もソコソコに持ち場に戻るレイモンドだった。

 

 

「EDFも暇じゃない筈なんだけど。 いや逆に考えるんだ、教官だろうと新人だろうと現場に出なきゃいけないと」

 

 

そう考え、只野は気を持ち直す。

すると自分の情報を元に動いてる感がある。

EDFも本腰という事だ。 そうなれば今後のバイオテロも早期に収まる筈だ。

 

 

「どうなるか分からないけどな」

 

 

油断は出来ないが。

蝶が羽ばたけば、遠くで嵐が起きるという。

テラグリジアパニック早期解決により、未来がどう変わるのか。 只野にも予想が出来ないでいる。

 

 

「これまではタイムパラドックスが怖くてね、歴史をなぞるようにしたけども。

こうなった以上、試しても良いのでは?」

 

 

そうすれば死ぬべき時に死ねるのかも。

と、ネガティブともポジティブとも取れる思考をする只野。 今までは死ぬとまたラクーン事件に戻されたものだから。

また死ぬと戻るのだろうか。 それとも違う地点からスタートするのか。

分からない事だらけ。 それでも。

 

 

「状況が変われば良い。 たぶんな」

 

 

絶望と希望の中、今日も生きる。

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

■ ヴァルコイネン・モッキ空港■

 

 

 

空港は戦場になった。

ヴェルトロ構成員にBOW、FBC工作員とクラウザー大尉率いるEDF部隊が交戦、そこにクリス隊長率いるBSAA部隊が参戦してきてまぁ混沌と化したのである。

 

 

「オブライエン、どうなってる? EDFが空港を制圧してると聞いたが?」

「三巴で混戦してるわ」

 

 

激しい銃声と爆音に混ざりつつ、ゴリラ化が進行したクリスと妖艶になりつつあるジルは代表に文句内混ぜに訪ねる。

 

 

『あー、想定より苦戦してる様だ。 クリス達はそのまま加勢。 遊撃に回ってくれ』

「そのつもりだ。 皆、聞いたな。 少しでもEDFに恩を返せるチャンスだぞ」

「了解! 行きますよグラインダー! 我々の活躍が事態解決の鍵を握ってます!」

「了解、ケッチャム艦長!」

「相変わらず仲が良いのね」

「クエント、キース、そっちは任すぞ!」

 

 

こうしてBSAAも参戦。

滅茶苦茶になりつつあるも、EDFに遊撃部隊……BSAAという仲間が増えた事でヴェルトロとFBCを倒していく。

 

 

「EDF所属クラウザーだ。 済まない、手こずった」

「同じくカルロス。 悪いなぁ、御客様対応をしてやりたがったんだが」

「こちらBSAAクリス。 構わない、困った時はお互い様だ。 このまま空港を制圧する」

「了解。 レーダーを共有、効率良く潰す」

「証拠まで潰すなよ」

 

 

これが"この世界線"における大規模なEDFとBSAA共闘戦線となった。

小規模ながらテラグリジアでは既に共闘していたものの、ネームド入りを考えると此方が上であろう。

 

 

「ところで只野はいないのか?」

「マンネンの?」

「イヤなコードネームが決まってきたな」

「本人の反応が見たかったな」

 

 

遠くの地にて、只野はくしゃみ1発。

人は何処でどう繋がってるか分からないものだ。




リベレーションズの物語はちょっとトンチが必要というか、やや複雑な部分もあるので間違いがあるかも。
その際はすみません……。
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