バイオ歴史改変:EDFのターン   作:ハヤモ

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前書き
リアルがツライさん。
ゲーム通りな展開も悩みつつ。
説明回過ぎるのも良くないと悩みつつ。
ビリーの口調も難しく……。


53.ビリー・コーエン

 

 

『只野班が内部に突入しました!』

 

 

偵察部隊スカウトから報告。

聞いた作戦指令本部司令官は直様部隊に伝達。

 

 

「制圧部隊、マンネンが其方に向かった」

『問題児の只野伍長ですか』

「そうだ。 可能なら援護してやれ」

 

 

言えば「あはぁ」な隊員の面々。

只野の事は既にモブにも周知されている。 碌でもない不良兵士として。

 

 

「それと情報通りなら、首謀者のアレックスが死亡するとデータ抹消の為、緊急プログラムが起動する。 成る可くなら"生きた人間の状態"で確保しろ。 共犯者のニールもだ」

 

 

隊員は察し。

それが出来なければパターンであると。

此処でも御多分に洩れず化物化かよと。

 

 

『怪物退治はEDFの仕事ではありますが』

「そうだ。 面倒になる前に始末しろ」

『あと何回、繰り返すのですか』

 

 

パターンに辟易している手前、ため口の様になってしまうも本部は叱る事なく対応する。

EDFは全体的に緩い気がするが、只野の様な事例が大戦時代にもあった所為かも知れない。

 

それと、何回繰り返すんだ、という台詞は只野が1番言いたい事だ。 この世界線で何度目かも分からない。 何かしら進展があれば良いが。

 

 

「我々も最善を尽くしている。 憂いる暇があるなら食い止められるよう努力しろ。 以上だ」

 

 

そう言って本部は無線を切る。

レオンだったら「泣けるぜ」と言うところだ。

 

 

「最善、食い止める……か」

 

 

元海兵隊ビリー・コーエン少尉は、苦い記憶を思いつつ小銃M2RERレイヴンを構え前進。

バックパックにはハンドグレネードMG20を備え、仲間と共に塔の制圧を目指す。

 

武装が例により旧式だが、慣れ親しんだ形状と作動方式は古参兵にとっては取り回し含め扱い易く、在庫処分とは別に未だこうして使用されている。

 

 

「レーダーに反応!」

 

 

味方が警告。

反応は近い。 だが其方を向けば壁ばかり。

EDFの歩兵用レーダーは地形・壁越しにでも敵位置の情報を知れる。 それは有難いが、頼り過ぎも良くない。 万能でもないから余計に。

 

 

「塔の中にも敵がいるのか!」

「閉所での戦闘だ。 備えろ!」

 

 

塔の実験室のカプセルから解き放たれたBOWが侵入者を殺すべく徘徊を始める。

それをビリー含むEDF隊員は慣れた動きで撃ちつつ退け、先へ進む。

 

室内戦の閉所戦闘。 フォアグリップ付短銃身のM2でも超至近距離では長物に変わりなく咄嗟に対応仕切れず不利だ。

なのでビリー含むベテラン勢は銃剣を取り付けたり、時に腰撃ち、時に拳銃、超近接特化型ポジションC.A.Rシステム、3ポジションの構え方を状況に合わせて使い分け対応。

 

最近のEDFは、近接戦闘術にも力を入れている。

大戦時に相手取ったエイリアン軍は巨体ばかりで、人間サイズ相手の格闘戦は重視されていなかった。

だが相次ぐバイオテロでゾンビやガナードの様な人型を相手にする機会が増えた事で対策が必要視される様になったのだ。

その結果、この様な装備や動きをする兵士が増えている。 勿論、対バイオ装備……ウィルスから身を守る為、治療する為の研究や医療品の開発も進んでいる。 EDFは何もしていない訳ではないのだ。

 

それでも都合良くいかない。

奮戦続ける兵士達。 ビリーもまた、良くも悪くも数多いる兵士の1人に過ぎない。

 

 

「少尉殿。 戦闘慣れしてる様ですが、真横でマズルフラッシュを焚かないで下さいよ」

「新鋭戦闘服に身を包んだ奴が文句言うな」

 

 

時々新たな仲間と軽口を叩き合う。

錯乱して拳や弾丸を交わすより断然マシ。

それでも誤って人間を撃つ真似はしないよう、レーダーを見つつ細心の注意と共に戦う。

 

 

「誤ちは繰り返さない、いやさせない」

 

 

只野も何度思ったか分からん事を彼も述べつつ、ひた戦い続ける。

 

理由は違えど、誤ちを繰り返す気狂いじゃない。

 

黄道鉄道事件から何年経ったか。

レベッカは元気だろうか。

 

落ち着くと、ふと、昔を思う。

 

それだけ皆共々歳を重ねたが、未だ戦う彼。

昔に冤罪で死刑判決を受けた彼が、どの様な経緯でEDFに入隊したのか。 身分を隠してどこかの街にいたところ、度重なるバイオテロに対抗する為の戦力として司法取引の様な事をしたのか。 レベッカが虚偽の報告をした事で死んだ事になった筈だが、大丈夫だろうか。 それとも。

正史では「その後」が不明な1人だが、この世界線ではEDF隊員として再び戦場に舞い戻っていた。

 

 

「あっ、ビリー少尉お久!」

 

 

して、戦場に似つかわしくない陽気な声が響いて見やれば、EDFの問題児、只野伍長がニコニコして手を振っていたのだった。

 

 

「アンタとは初対面の筈だが」

 

 

関わりたくないが、関わる他なさそう。

その雰囲気に、せめての抵抗で冷たくあしらうも、只野は気にせずグイグイ来る。

後方には民間人2名。 クレアとスティーブ。

素人でなくとも、色々問題のある連中にビリーもまた巻き込まれていくのだった……。

 

 

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

 

 

「あー、そっか。 この世界じゃ初めてか」

「何を言ってるんだ」

 

 

ビリーにツッコまれ、只野は勝手に納得。

只野は別の世界線との記憶がゴッチャだ。

細かいところは覚えていないし、何度やり直したかも覚えていない。 ビリーと出会った世界線の記憶が混ざっても仕方なかった。

と、なればと敬礼。 わざとらしく会話する。

 

 

「改めて失礼しました。 只野伍長です、緊急避難中で現在、民間人2名と共に行動しております、サー!」

「何処をどうしたら島の中央部にある塔に民間人が来るんだ」

「訳ありでして」

 

 

ちゃらんぽらんな笑みを浮かべる只野。

状況次第じゃ殴り飛ばされても文句言えない。

けれども只野は特別らしい。 上層部が野放しにしている事から窺い知れる。

 

 

「……色々知っているらしいな」

「はい。 貴方が元海兵隊で、冤罪を受けた事も」

「どうだか。 その情報はアテにするな」

 

 

惚けてみせるビリーだが、只野は知っている。

詳しく問答するつもりはないが。

 

 

「お嬢ちゃん、レベッカ・チェンバースには?」

「なんでBSAAを支援している大学教授が出る」

 

 

なんだ。 アンタも知ってるんじゃないか。

只野はニチャァと笑い、ビリー含めクレアとスティーブはドン引きするばかり。

 

 

「只野、今のお前は最高にキモいぜ」

「知り合い、とは少し違うのかしら」

 

 

チクチク言葉でなくストレートのスティーブ。

揶揄われてきたので仕返しの意味もあった。

が、異常者との対戦経験が豊富な只野君でも、地味に精神ダメージを受けていたが、戦場で談笑してる場合ではない。 直ぐ銃を皆して構え直すと、上を見上げた。

 

 

「昔話は後だ。 塔に来たからには共に制圧に手を貸して貰う」

「元よりそのつもりだ。 クレア、良いな?」「勿論。 今更帰れなんて言わないでしょ」

「俺もやるさ。 真実を知りたいからな」

 

 

こうしてパーティをコロコロ変えつつ。

襲い掛かってくるウロボロスウィルス系のBOWに弾丸を喰らわせて、一向は最上部へ急ぐのであった。




コロシテ……コロシテ……(嘔吐
色々難しい中。
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