前回のあらすじ
やっと塔に突入したら少尉に出会いました。
今度こそ塔制圧なるか?
歴史の修正力に無力感を味合わされつつも、生きる為に前進あるのみ。
メモ
只野伍長
武器1:T4ストーク
説明:ストーク・アサルトライフルの完成形ともいえる次世代型高性能ライフル。
抜本的な構造の見直しが図られた結果、総合的な性能向上に成功。 欠点のない優秀なアサルトライフルとなった。 レーザーサイト装備。
だが強化型のAE、改良型のMK2や後継のT5、TZが開発された事で旧式化が進む。
見た目はSFぽくブルパップ方式に見える。
バックパック:テルミット弾
手投げ式の焼夷弾。 着弾すると点火。 凄まじい高温を噴射する。 炎は水をかけても消す事が出来ず、燃焼に酸素を必要としない為、水中や地下でも使用可能。
クレア
武器1:モンスーンM2
説明:EDFが開発したショットガン。
ポンプアクション式で連射は効かないが、装填はマガジンで良くも悪くも手込めではない。 だけどショットシェルが折り畳み銃床らしき部分に備わっている。 命中率を上げる為、拡散範囲がやや広く調整されている。
スティーブ
武器1:TZストーク
説明:ストーク型アサルトライフル最終形。
T4と見た目が異なり、全体的に膨らみを帯びて水色の流動的ラインが銃身に入る。
完成形のT5と見た目に差異はないが、スコープに加えてレーザーサイトを装備。 至近距離では弾丸が貫通する威力がある。 精鋭が扱えば戦局を打開する切札になり得る程だが、生産数は僅か。 それを民間人に渡す只野君であった。
ビリー
武器1:M2RERレイヴン
説明:M2Rの強化型。 が、既に旧式小銃。
スコープ装備で改良型マガジンで装弾数を向上させつつ短銃身、フォアグリップ付と取り回しの良さそうな所が利点か。 使用するのは空気抵抗を受けやすい軽量弾だが近距離での戦闘を想定している内は使える。 更に作中では接近戦を想定して銃剣が取り付けられている。
バックパック:MG20
説明:MG11より威力が強化された接触式手榴弾。
例により旧式。 在庫処分セール実施中の流れ。 けれど雑魚相手なら十分威力がある。
『塔を制圧せよ』
本部が再度指示を出し、制圧部隊は予定通り塔内部に軍靴を響かせる。
研究室や監視室に暴徒の如く押し入っては、BOWをショットガンやグレネード、火炎放射器で資料ごと焼いて吹き飛ばす。
先に登るにつれて、戦力が分散していくも、個々の戦闘能力は高い。 ここにいる少数の人型BOW程度で足を止める事はない。
「塔内部にまでBOWを放つとは!」
「悪足掻きだ! 今更何が出来る!」
「只野! 少尉殿の足手纏いにはなるなよ!」
フラグを立てるモブ隊員と共に塔上層部へ。
邪魔するBOWには容赦無くフルオート。
只野らは物理的に腹が破裂するまで喰らわせる。
此方に気付いてないなら、ゲームの様に背後から奇襲。 ナイフで始末した。
小部屋に纏まってる様なら、ビリーがMG20を下投げして吹き飛ばした。 肉塊と紙吹雪が部屋いっぱいに散らばる。
「証拠ごと始末ですかい少尉殿?」
迫る黒触手を弾幕で消し飛ばしつつも、只野はビリー少尉に軽口を叩く。
「逮捕するだけの証拠なら幾らでもある」
短く答える少尉。
淡々としているが、何処か憂い混じり。
内心不安なのだ。 故に纏めて屠っている節がある。 これは未来の正史にて、クリスがラーキング・フィア作戦でやったサーバーを物理的に破壊した行為に似ているかも知れない。
証拠、研究資料を得たEDFが生物兵器開発をしないとは断言出来ない。 今に至るまでそれらしい話は無いが、裏では何をしているのか。 製薬企業連盟に加入する大手が生物兵器開発をしていた様に。
今後のウィルス・菌防御対策研究と言えば聞こえは良いが、詭弁である事は皆が思うところだろう。 世間の疑いの目は他の製薬企業にも向けられているが、EDFにもある。
「気持ちは分かります」
だが只野が誰様発言しつつ、先を急がせた。
企業云々、黒歴史資料云々、周回情報伝えてるのに期待外れの上層部云々の心配なんてしていない。 というか余裕がない。 権限もない。
しているとすれば、ナタリアだ。
もし捕まっているようなら、転生の儀の前に助けねばならない。 アレの所為でナタリアが危険分子であり続けてしまう。
最悪、アレックスとニールの逮捕は諦める。
歴史の修正力が働いているならば尚の如く。
例の様に銃弾浴びせてロケランあればドカンと1発喰らわせるオチになりそう。 只野は詳しいんだ。
「でも今はアレックスを捕まえないと」
只野も短く任務内容を言いつつ、トリガーを引き続ける。
遅い来るドールやパンネ的恐怖を弾幕で弾け飛ばし、触手がウネってキモいのが大勢いるなら、手投げ式テルミット弾で日の海に沈めウィルスごと燃やし尽くす。
「分かっている」
少尉も弾幕を張りつつ前進。
エレベーター前広場まで到達した。
「任務は遂行する」
そう言いつつも、エレベーターの駆動音に気づき見上げる。 籠が降りて来るのを視認。
レーダーにも反応。 少尉はハンドサインで部隊を散開させると、皆して銃口を向け何者かに備える。 只野は大凡誰が乗っているか理解していたが。
そんな中、只野は後続のクレアとスティーブをエレベーターから離れさせつつ、皆共々遮蔽物に身を隠す。
そして少尉に言っておく。 只野もだが、1番は生き残る事であると。
「最悪手ぶらで撤退を。 大切なのは生き残る事、此処はかつての海兵隊じゃないので硬くならずに」
「そのEDFの雑さ、嫌いじゃない」
只野の軽い言葉にも優しさが混じっているのを理解して、僅かに口角を上げる少尉。
そう会話している間にエレベーターが到着し、中から男性1名が出てきては首を抑え苦しそうに転がり込んだ。
「ぐあぁ……!」
苦悶を浮かべるも見覚えある顔に、クレアとスティーブは反応。 少尉や周囲な隊員の静止を待たずに駆け寄ってしまう。
「ニール!」「リーダーじゃねえか!」
「おい待て2人とも!」
「俺が行きます。 他は状況に備えて」
只野が冷静に出て3人の元へ。
少尉含む制圧部隊は銃を構え警戒。
後は何が起きるかなんて知っている只野。
出来れば人間の姿の内にニールを燃やしてしまいたいが、早まるとクレア達の反感を買う。 此処は見聞きに留める。
「くっ……あの女め……FBCの復活は幻!」
苦しみながらも、ニールは単語を口にする。
それだけで彼が内通者だと悟ったクレア達は酷く哀しげに叫んだ。
「そんな! 信じていたのに!」
「なんでだよ! 反バイオテロは嘘かよ!」
「それに嘘偽りは、ない……ッ!」
「じゃあ何でこんな!」
「変革には力が必要だ……、グッ!?」
「ニール!?」「リーダー!」
「俺から離れろォ!」
痩せこけた良心からか、最後にニールはクレアとスティーブを突き飛ばす。
只野は狼狽する2人を支えつつ、後方に引き摺ってでも後退した。
「ああ……これがウロボロス! 恐怖の源!」
ニールの体の内側を触手状の何かが無数に暴れ回り、表面からその様子が見える。
部隊は銃を構え、少尉が叫ぶ。
「撃てッ!!」
無数の弾丸が銃撃音と閃光と共にニールを襲う。
それでも変貌は止められない。 ウロボロスウィルスにより肉体は醜く巨大化。 丸みを帯びた岩の巨人の様な姿になってしまう。
「モルガンさまあああッ!!」
人の言葉と理性を未だ保ちつつも。
正史通り化物になったニールに冷めた目線を送りつつ、只野は残りのテルミット弾を投げつけて燃やしていく。
「熱い、熱いいいいッ!!?」
かつての者の名を言い、のたうち回るニール。
いや。 ニールだったナニか。
最早クレア達の知るリーダーは、この世界に存在していない。 その現実を暫く呆然と見つつ、やがて現実と向き合う為に立ち上がったクレアとスティーブ。 銃口を向け、制圧部隊共々撃ち始めた。 怒りと悲しみを込めて。
「あの世で仲間に詫びやがれ!!」
「ニール、貴方は間違ってる!」
胸元の弱点らしき色の違う部位を隙あらば撃ち抜きまくる。 激しく肉塊や血液が飛び散るも、中々倒れないニール。
「ランチャー用意!」
室内なのでランチャーを躊躇っていた少尉も、広場である事や天井の高さ、周囲の構造物を懸念しつつ、とうとう指示を出した。
隊員の1人が背負っていた大きな発射筒、ゴリアスD3を構える。 標的を常にスコープ越しに捉え、タイミングを見計らう。
近くで戦っていた只野班が距離を取ったのを確認後、少尉は肩を叩き命令。
「撃て!」
刹那。
轟音と共に大型砲弾が筒から飛び出した。
砲弾は正確にニールの巨体に着弾、大爆発。
衝撃波がエレベーターホール全体を揺るがし、ニールは断末魔と共に爆炎に沈んだ。
近くにいた者は衝撃波で多少よろけた程度。
「ニール……」
「なんて呆気ない最後だ、チクショウ」
喪失感を味わうクレアとスティーブ。
慰める間もなく、部隊は進行する。
「工兵から少尉へ。 昇降機は無事です」
「よし。 俺と只野伍長、それと工兵で先に向かう。 一斉に乗れば全滅する可能性があるからな。 安全が確保されるまでホールを維持」
「了解」
「よし。 行くぞ只野伍長」
「了。 クレア、スティーブ。 辛いだろうがコレが事実だ……ここからはEDFがやる」
横長の大型エレベーターに乗り込み、先へ。
果たしてナタリアは。 アレックスは。
全て歴史通りか。 それとも。
GW、皆様は楽しんでいますか?
作者は虚無感等でツライさん。