バイオ歴史改変:EDFのターン   作:ハヤモ

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前書き
前回のあらすじ
海底研究施設へ。

手短に。
イーサン絡みに進みたい気持ちもあったり。
ゲーム通りのルートや展開とは多少異なる場合があります(今更感


77.ハオス

奥へ進めば大きな円柱状の空洞。

真ん中に浮く様に巨大BOW。

空間に響く阿鼻叫喚。

先行の海軍陸戦隊が、青い髑髏の巨人みたいなBOWハオスにハエ叩きの如くペチンペチンと潰されてミンチとなりシミとなる。

それは何処ぞのオーパーツか日本の妖怪、がしゃどくろに見える……かも分からないが。 何にせよヤバい状況に違いない。

 

先行は旧式ストークで応戦したが歯が立たない。

 

 

「弾が効かないぞぉ!?」

「再生能力が上回っているのか!?」

「倒したと思っても、また動き出す!」

「ひぃっ! 逃げろ、逃げろぉ!」

 

 

生きている隊員は戦意を失い、逃げ惑うばかり。

陸軍と違い歩兵戦闘は専門で無いとはいえ、訓練を受けて来た兵士達が無力とは。

最早、彼等だけでは解決は難しい。

正史通りクリスとピアーズも頑張りそうだ。

 

 

「何だコイツは!?」

「大きい! 先行部隊が壊滅状態です!」

 

 

驚くクリスとピアーズ。

見たまんまの感想を言うばかりだが、只野は冷静に説明してみた。

 

 

「コイツはカーラの秘密兵器的な奴さ。 ある意味ではコイツが大本命でね、コイツが外に出れば地球は1、2日でウィルス汚染完了って訳よ」

 

 

とは言ってみるものの、只野も少し驚く。

半年経つなりカーラが死ぬなりすれば発動するものかと思っていたが、こうして暴れ始めているのを見るに、別の条件でもあったか。

それともEDFを警戒して計画変更、或いは早めたのだろうか。 また歴史の修正力か。 とにかく倒さねば。

 

 

「なんだと!?」

「そんな出鱈目な!」

「俺も信じたくないけどね、今までのバイオテロの脅威を思えば変じゃないだろ」

 

 

tだのウロボロスだの。

脅威の底が知れないソレらと対峙してきたクリスは納得するしかなく、銃を握り直す。

 

 

「確かにな、此処で奴を倒すぞ」

「先行が駄目なのに、どう倒すんですか!」

 

 

ピアーズは銃を構え撃ち始めつつ叫んだ。

最もな疑問だが、なる様になる。

 

 

「取り敢えず撃ちまくれ。 何とかなる」

「そうだな。 いつもそうしてきた!」

「アンタら脳筋だな!?」

 

 

全く解決になっていない答えだった。

それは若きピアーズじゃなくても皆思う意見だが、クリスや只野ら歴戦組はロケランで大抵を片付けてきたので、そのノリだ。

ただハオスに関してはマジでどうにもならない気がしないでもない。 それでも何とかするのがクリスらである。

 

 

「陸戦隊は退け! 後は俺達がやる!」

 

 

只野は叫ぶと、オラオラとハオスに発砲。

クリスとピアーズも倣い銃撃。

巨体のハオスだ、全弾どこかしら当たり、通常弾ではあるが悲鳴を上げのたうち回る。

その間に退避する陸戦隊。 負傷者同士が肩を貸し合い、出口へと這い進む。

 

こうなるなら最初からクリスだけで良かったかもだが、彼等が足止めしてなければ手遅れだったかも知れない。 少なくとも無駄と断じる気はない。 寧ろコレで上手くいけば儲け物程度に思っていた只野は、褒めこそすれ、無能と見下す事はしなかった。

 

 

「ライフルが効いている様子だが」

 

 

クリスは撃ちつつ効果を見るも、ピアーズは否定的、只野は説明。

 

 

「それなら先行の攻撃で倒せていた筈です」

「その通り。 コイツも何処ぞの変態並みにしぶとくてね、デカい爆弾で粉々にすれば別なんだろうが」

 

 

弾切れのタイミングで大きな鉄箱を投擲。

床に落ちると、即座に足が生え、箱が割れる様に銃身が飛び出しハオスに撃ち始める。

バックパックの自動歩哨銃だ。 例により旧式だが、勝手にカメラが敵を追尾、撃ち始めて弾幕を張ってくれるのは大いに助かる。

 

 

「持ってないのか?」

 

 

クリスが聞き、只野はリロードしつつ返答。

手にはマガジンとは別の物、起爆スイッチ。

それは最強の工作爆弾CA90のもの。

 

 

「あるよ」

 

 

一応ね、と只野。

こんなの無くても、お約束で爆発するだろうが、念の為なのと、さっさと片付ける為に持ち込んでいたのだった。 用意周到、ご都合主義でもある。 ループ系なので特別妙という訳でもないかもだが。

 

 

「ポチればCA90爆弾がドカンだ」

「流石だな」

「でも起爆すれば野郎と施設ごと海の藻屑。 外壁が弱いんだよね、つか水圧とかあるのにガラス張りな通路とか何なの。 シーリングとかどうなってるの。 従業員用に景観に配慮してますってか、隔壁ある癖してさ」

 

 

こんな時に文句を言い始める只野。

建物の素材が本当は何かは知らないが、ハオスの止めなさい攻撃で施設は水没、通路も壊れ、最後は施設が大爆発だ。

この世界でも似た事が起きそう。 経過は違えど修正力が働いてドカンだ。

 

 

「なんにせよ」

 

 

撃ち続ける。

ハオスは暴れ、外壁を壊しては穴の底に落下。

大量の海水が入り込み、水位が上がる。

外壁が弱いのか、ハオスが強過ぎるのか。

 

 

「逃げよう。 溺れる」

「そうだな、奴を倒したら脱出だけだ」

「元の道は隔壁が閉鎖してます、別の道へ」

「いや、まだ奴は……最後まで油断するな」

 

 

只野がルートを知っているように走り出し、後に続くクリスとピアーズ。

隔壁が閉まりつつある通路に滑り込む。

只野の迷いない、どれほどの鍛錬を積めば、こうも戦い生き延びられるのか。 その僅かな答えが、クリスとは別の答えが、彼の背中にある気がする。

 

 

「只野軍曹、何か知っているので?」

 

 

先へ逃げながらピアーズは思わず声を出す。

それは独り言か只野宛てか。

クリスは後者と見て黙り、只野は答えた。

 

 

「情報部絡みでね」

 

 

また誤魔化す只野。

本当の事を言っても信じてくれないだろう。

 

 

「……EDFは何でも知ってるな?」

 

 

クリスが意地悪そうに言うも、只野は前を向いて走り続けるのみだ。

 

 

「生きて帰れたなら聞いてみるといい。 何処まで答えてくれるのか知らないが」

「そうしよう」

 

 

只野より上層部の方を更に怪しむクリス。

只野としては、その方が都合が良い。 アレコレ根掘り葉掘り聞かれても困る。

EDFは、プライマーとの大戦絡みで何となくの答えを用意出来るだろうが、それだって機密情報の1つだ。 いくら信用できるBSAA隊員相手でも漏らす事はしないだろう。

その意味、クリスは得られる情報はない。 残当。 それよりも自分の組織、BSAAを疑って欲しいと思う。 今後の展開、イーサン絡みの事件で隠蔽体質やBOW運用疑惑が浮上してくる故に。

 

ガラス張りの通路を進む只野達。

刹那、大きな揺れ。 外を見やれば、ハオスが巨大な手で通路を叩いてきた。

 

 

「くそっ、奴は生きていたか!」

「通路が浸水、隔壁が閉じ始めてます!」

「結局こうなるか、閉じるより先に進め!」

 

 

只野はハオスに目もくれず、先へと走り続ける。

戦うより逃げ優先なのは理解出来るし、迷いがないのも歴戦の風格がある。

ハオスは、我先に逃げる只野を捕まえるべく、手を突っ込み伸ばして来るが、即座に銃撃を喰らわせて引っ込めさせる。

 

 

「クリス、ピアーズ! 何してる急げ!」

 

 

閉じる隔壁を両手で抑えるパワープレイを見せつつ、クリスとピアーズを援護。

水没する通路から倉庫エリアに逃げられたと息を吐く間もないまま、ハオスは隔壁を無理矢理開けて侵入してきた。

 

 

「しつこいぞ!」

「まだやるってのか!」

「此処で始末する、援護してくれ!」

 

 

でなきゃピアーズがBOWになって死ぬ。

只野君はハオスに突進。 ハオスの掴み攻撃を掻い潜り、ハオスの胴体に直接CA90爆弾を複数セット。

 

 

「離れろ!」

 

 

刹那、只野は起爆。

大威力の爆発がハオスを引き千切りバラバラに。

余波で只野達も吹き飛び、倉庫内のコンテナと共に外壁面へと叩きつけられる。

 

 

「ぐはっ!?」「ぐっ!」「ごふっ!?」

 

 

誰がどれの悲鳴かも分からぬ中、隔壁が壊れて海水が流れ込む。 それだけでなく、施設全体が崩壊を始めた。 既に遠く、近くから爆発音が聞こえる。

 

クリスはよろよろと立ち上がり、ピアーズを起こし、寝ている只野に怒る。

 

 

「只野、本当にお前は滅茶苦茶だな」

「全くです……只野軍曹?」

 

 

起きない只野に嫌な予感がし、近付いた。

アーマーが破損し、ヘルメットの隙間から血が流れている。

 

 

「只野!」

「……デカい声出すな、生きてるよ」

 

 

やっと反応した事で安堵する2人。

状況は一刻を争うが、希望はあった。

 

 

「よし、脱出するぞ。 方法はある筈だ」

「……この先に球体の脱出ポッドがある。 大きいから1つに全員乗れる筈だ」

「何故そこまで……いや分かった。 行こう」

 

 

こうして只野はクリスとピアーズに肩を貸して貰いながら、海底研究施設を脱出。

ハオスは再生を始めるも、CA90の大威力をモロ喰らった所為で再生に時間が掛かり過ぎ、その間にもクリスらは脱出。 ハオスは研究施設の爆発に巻き込まれる形で跡形も無くなる事となる。

 

 

「只野、怪我が治ったら色々聞きたい」

「……良くある話でツマランぞ」

「軍曹、判断するのはアンタじゃない」

 

 

近くのEDF海軍艦が彼等を回収。

後の話は戦場とは別の場所にて行われる運びとなる。 それは上層部も同じ事であり、今後の活動についても話されるのだった。




端折り過ぎ感。
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