週末
春翔の自宅
「エア、いよいよ来週は秋華賞だな」
『あぁクラシック最後のレースでもあるからな。必ず勝利してやる』
「期待してるぞ!」
「なあ、エアお願いがあるんだが」
『なんだ?』
「エアの親御さんにご挨拶をしたいんだ」
「取り次いでもらえないか?」
『構わない。きっとお母様は秋華賞を見に来てくださるはずだ』
『その際にお時間を頂けないか聞いてみる』
「頼んだ」
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秋華賞当日
『お母様もお父様もライブのあと、私たちの滞在しているホテルで会おうと言ってくださっている』
「わかった」
「じゃあ気持ちよく会うためにも」
『あぁ、行ってくる』
実況「続いて一番人気はやはりこのウマ娘!」
「史上初無敗のトリプルティアラがかかっている女帝、6番エアグルーヴ!!」ワァー
「先日の菊花賞でシンボリルドルフが史上初の無敗の三冠をとりました!」
「エアグルーヴが秋華賞を制したら無敗での三冠が二人になります。すごい年になりそうです!」
ガコンッ
実況「さぁゲートが開いた」
「一番人気エアグルーヴはスタートと同時に飛び出した!」
「二番人気の4番は少し出遅れたか!」
「9番逃げる、徹底的に突き放すような走りです、後ろの娘達は間に合うのか!」
「さて、曲がって最終直線!」
「一番にあがってきたのは4番!」
「後続たちもあがってくるぞ!!」
「9番スタミナが切れてきたか!」
「二番人気の4番、5番も追いすがる!」
「いや、真ん中青と黄色の勝負服!エアグルーヴだ!!!」
「女帝が来た!女帝があがってきたぞ!!」
「先日母娘2代でオークスを制したエアグルーヴです!」
「ぐんぐん追い抜いていく!」
「4番追い抜いて、先頭に立ったぞ!」
「残り100メートル」
「エアグルーヴどんどん加速するぞ!」
「先頭まで残り2バ身!」
「必死に逃げる4番!」
「追い付いた!エアグルーヴ4番を追い抜き先頭に立った!!」
「残り20mエアグルーヴ譲らない!」
「圧勝だエアグルーヴ!!」
「史上初!無敗のトリプルティアラウマ娘が誕生です!!」ウォー
『見たか、これが理想というものだ!』キャー
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「おめでとう!ホントにおめでとうエアグルーヴ!!」
「よく頑張ったな!」
『あなたが居てこそだ』
『これからもよろしく頼むぞ?』
「もちろんだ」
その後
ウイニングライブやシャワー、異常なほどに長いインタビューを終えてようやく帰路に着く。
だが、これで終わりではない。
春翔にとってはもう一つのメインイベントが残っている。
『準備はできてるか?』
「心の準備以外は完璧だ」
『たわけ』
『それが1番大事だろうに』
「そりゃ緊張もするよ」
『安心しろお母様は快くお許しくださるはずだ』
『電話でも何度かお話ししている』
「お、お父様は?」
『私とお母様が言えば問題ないだろう』
お父様、尻に敷かれているのか…
『さあ、もう時間だ。いくぞ』
「あぁ」
お母様(ダイナカール)「あっ!いたいた!エアグルーヴ!こっちよー!」
『お母様、お久しぶりです』
お母様「そちらが例の?」
春翔「はい。御挨拶が遅れてしまい申し訳ございません。」
春翔「お嬢様のトレーナーを務めさせて頂いております。四宮春翔と申します。」
春翔「本日はこのような場を設けていただきありがとうございます。」ペコッ
お母様「いいのよぉ、そんなかたくならなくったって。」
お母様「今日はエアグルーヴのお祝いでもあるんだから楽しくやりましょう!」
お母様「さっ、2人ともかけて!」
春翔「失礼します」
お母様「さて、まずはエアグルーヴ。優勝おめでとう!」
お父様「おめでとう。」
お母様「無敗のトリプルティアラなんて凄いじゃない!」
『ありがとうございます。お母様、お父様。』
『こんな偉業を達成できたのも彼が私を支えてくれたおかげです。』
『もちろんここで止まるつもりは毛頭ないので、まだまだ着いてきてもらいますが…』
お母様「あんたからそんな言葉が聞けるなんてねぇ、あなた?」
お父様「あぁ。四宮くんだったかな?」
春翔「はい」
お父様「君も知っているかもしれないが、娘はなかなかに我が強くてね。君に出会うまで次々トレーナーを代えていたんで、私たちも心配だったんだ。改めて娘のトレーナーになってくれてありがとう。」ペコッ
春翔「そ、そんな。顔を上げてください!」
春翔「エアグルーヴと契約したのは、私が彼女の走りを側で見ていたいと思ったからです。私の方こそトレーナーにしてくれてありがとうとエアグルーヴに伝えなくてはなりません。」
『い、いい。そんなに畏まるな!』ワタワタ
お母様「あらあら、仲良しねぇ」ニコニコ
お母様「それで、トレーナーさん?お話ってなんのことかしら?」
「『!』」
春翔「はい」
春翔「先ほど娘さんのトレーナーを務めさせて頂いていると言いましたが、実は」
春翔「娘さんと真剣に男女のお付き合いもさせて頂いています。」
お母様「まあっ!やるわねエアグルーヴったら!さっすが私の娘だわ♪」
『お、お母様っ!///』
春翔「それで、本日はお2人に娘さんとの交際と、卒業後の結婚を認めて頂きたく「結婚!?」」
お母様「まあまあ、あんたも角に置けないわねぇ」
お母様「卒業後と言わず在学中に籍を入れちゃってもいいのよぉ!」
お母様「はやく孫の顔がみたいわぁ♪」
『お母様っ!///』
春翔「…お父様はいかがでしょう。」ドキドキ
お父様「本当なら教え子に手を出すような男などけしからんと言いたいところだが」
お父様「娘が選んだ方なら大丈夫だろう。妻も君のことを大層気に入ったようだ」
お父様「だが、1つだけ聞かせてくれ、娘を幸せにする気はあるか?」
春翔「はい。確実にそうできるのかはわかりませんが。幸せにしたいとは思っています。私の生涯をかけ大切にし、愛し抜くとお約束致します。」
お父様「そうか。わかった。君たちの交際も結婚も認めよう。」
お父様「だが、覚えておいて欲しい」
お父様「もしも、娘を傷つけるようなことがあれば私たちは君を一生許すことができない。」
春翔「はい。肝に命じておきます。」
お母様「さっ!堅苦しい話はおしまい!はやくたべましょっ!せっかくのお料理が冷めちゃうわ!」
お母様「それじゃ私とお父さんはそろそろ帰るわね」
お父様「春翔君娘のことをよろしく頼む」
春翔「はい。また近々ご連絡します。」
お母様「いくわよー!」
『お気をつけて』
お母様「次に会うときは孫も見せてねー!」
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「はあぁー、緊張したぁー」
『お疲れさま、だな』
「認めてもらえて良かったよ。マジで。」
「別れろって言われたらどうしようかと…」
『だから大丈夫だと言っただろう』
「エア」
『うん?』
「さっきも言ったけど、俺を君の杖にしてくれて、生涯のパートナーとして受け入れてくれて、本当にありがとう。これからもよろしくな」
『それは私の台詞だ。これからも杖として、将来の旦那様として、よろしく頼むぞ?』
「!」
「あぁ」チュッ
「あとは、あの2人かなぁ」
「ある意味ご両親より難関かも」
『?誰だ?』
「理事長とたづなさん」
『それは、報告の必要はあるのか?』
「義務ではないけど、エアとは堂々とイチャイチャしたいからね。ちゃんと公認もらっておきたいんだ」
『そっ、そうか。///私も着いていった方が良いか?』
「いや、いい。と、言いたいところだが頼むかも知れない」
「ともかく」
「今日はもう疲れた。寝よう」
「おいでエア」
「おやすみ」チュッ
『おやすみなさい。旦那様♪』
「っ!」