幸せになりたいトレーナーとエアグルーヴ   作:たわけ

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悪夢とトレーナーの過去エアグルーヴの温もり

おいっ!誰が食って良いって言った!

ふざけるな!お前のようなクズに食わせる飯何てうちには、ねぇーんだよ!

風呂も飯もほしけりゃ、自分で準備しろ!

まぁガキに言ってもわかんねぇか

死ね! クズが!邪魔なんだよ!

 

「っ!はぁっはぁっ」オキル

「ゆ、め?だよな?」

 

 

 

『私だ、失礼するぞ』コンコン ガラガラ

「っ、あ、あぁ良いぞ」

『なっ、どうした!?ひどい顔色だぞ』

「大丈夫だ。少し夢見が悪くてな。そのうち良くなるさ」

『本当か?』

「心配しすぎだ。大丈夫だって」

『だが、「ほら、時間がもったいない。トレーニング始めるよ!」…分かった。』

 

『ふっ、ふっ、ふっ、はぁっ、はぁっ』

「よし朝トレはこれで終わり!お疲れさま」タオルドリンクワタシ

『あぁ、ありがとう。』

『ではまた放課後にな』

「うん」

 

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トレーナーは、ああ言っていたが本当に大丈夫なのか?ひどい顔をしていた。ちゃんと眠れているのだろうか?そもそも昨日は家に帰ったのか?普段から目元のくまも…「…さん!」「エアグルーヴさん!」『っ!はっ、はいっ!』「ちゃんと授業を聞いていましたか?」『っす、すみません』

「教科書の51ページを読んでください」『はい』 

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生徒会室

ルドルフ「エアグルーヴ今日の君はどうにも本調子でないように感じるのだが、何かあったのかい?」

『すみません会長。ですが私なら大丈夫です』

ルドルフ「君がそう言うのであれば、そうなのだろう。だが、何かあるのであれば遠慮無く相談してほしい。エアグルーヴ君も副会長である前にトレセン学園の生徒なのだから。何より、私は君が心配なのだ。」

『ご心配をおかけして申し訳ありません。お気遣いありがとうございます。』

 

---------------------------------------------------------------------------トレーニング+ミーティング後

「よし!んじゃミーティングも終わりな」

『なぁトレーナー』

「ん?」

『その、朝のこと、なのだが』

「だからもう大丈夫だって言ったろ?」

『貴様はそう言うが!私には大丈夫に見えない!』

「!!」

『昨日だけではない。これまでにも調子の悪そうな日は幾度と無くあった。昨日はちゃんと家に帰ったのか?このままでは本当に倒れてしまうぞ…』

「エアグルーヴ」

「心配かけてすまない」

「だが今朝は本当に夢見が悪かっただけなんだ。だから、レースが終わればちゃんとするから、」

『…そうか』

 

 

桜花賞当日

「エアグルーヴ作戦はさっき伝えた通りだ。大丈夫、君なら勝てるさ」

『あぁ必ず盾を手にして戻ってこよう』

 

-一番人気はエアグルーヴ!…

 

『はぁっ、はぁっ』

『聞こえるか、この歓声これが理想というものだ!』

 

「おめでとう!エアグルーヴ!良く頑張ったな!!」

『あぁ。だが、貴様も分かっているだろう?これではまだ足りない。オークスだ。オークスの盾を手にしなければ、まだまだお母様は遠いな』

「出来るよエアグルーヴなら」

『たわけ!出来るではない、やるんだ何が何でもな』

 

 

 

翌日 朝

『よしっ!出来た。味も栄養も見た目も申し分ないだろう』

 

昼休み

『トレーナー、いるか?エアグルーヴだ』コンコン

「どうぞー」

「どうしたの?今日はトレーニング休みだよ?」

『所用だ』

『そんなことより貴様昼食はもう摂ったのか?』

「いや、まd『そっ、そうなのか、ではコレを食え』えっ?」

「これって、お弁当?」

「作ってくれたのか?」

『あぁ』

「そうか、ありがとう」

「食べても良いのか?」

『当然だ』

「いただきます」モグモグ

『っ!どうした!?口に合わなかったか!?』

「えっ?そんなことない、すごく美味しいよ」ポロポロ

『ならば、なぜ、泣いているんだ?』

「っ!」グスグス

「大丈夫だから。すぐに、泣き止むから…」グスグス

『大丈夫、か?』

『なぜ、泣くんだ?』

「おれっ、ちゃんとっ、誰かがづぐっでぐれだ、ごはん、食べるのっ、はじめてでっ、なんかっ、わかんないけどっ…」グスグス

『そう、か…』ギュッ

「…っ!エッ、エアグルーヴ!?」

「急になにして…」

『すまない』ギュー

『なんだか、こうしなければいけないような気がしてな』ギュー

「でっ、でもっ、制服汚れちゃうよっ」グスグス

『私が勝手にしていることだ。気にするな。泣きたいのなら好きなだけ泣けば良い』

 

 

「エアグルーヴ?」

「ありがとう、もう、大丈夫だから…」

『本当か?』ギュー

『悪いが私は貴様の"大丈夫"は信用していないぞ?』ギュー

「うぅっ、耳がいたい…」

『なあ、トレーナー、いや、無理に話せとは言わんが、その、何があったんだ?』

『手料理を食べたことがないとは、どういう意味だ?』

『家族や彼女なんかは作ってくれなかったのか?』

「その、聞いてて気分悪くなったらごめんな、いつでも止めてくれて構わないから」

「俺さ親いないんだよ」

「父親はそもそも会ったことないし、育ての母も中学生の時に亡くなって」

「小さい時に母親とその彼氏から虐待受けてて、ちゃんとまともに食事も貰えなくて」

『だが、育ての母はいたのだろう?』

「俺を育てるために仕事を何個も掛け持ちしてて、忙しかったから、食事はほとんどお惣菜だったんだ」

「彼女も人並みにはいたけど、あんまり長く続かなかったからなぁ」

『そう、だったのか』

『すまない、辛いことを思い出させて』

「気にするな、もう、終わったことだし」

「弁当箱は洗って返すよ」

『いや、その必要はない』

「えっ?」

『それでは明日の分を作れないだろう?』

「!作って、くれるの?明日も?」

『あぁ、今日、明日だけではない、これから毎日作ってきてやる』

「でも、それじゃあエアグルーヴに負担がかかるんじゃ…」

『私は普段から昼食には弁当を持参している』

『どうせ作るのなら、1人分も2人分もそう変わらんさ』

「本当に?ならお願いしても良いか?」

『あぁ、もちろんだ』

 

 

その日の夜

トレーナーにあんな過去があったのか

もしかして、夢見が悪いと言っていたのも…

私が少しでも役に立てるのなら…

 

 

エアグルーヴ暖かかったなぁ

お弁当もおいしかったし、なんだかすごく満たされた

でも、情けないところ晒しちゃったなぁ

 

だけど、なんだか今日は良く眠れそうだ

 

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