幸せになりたいトレーナーとエアグルーヴ   作:たわけ

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たわけの家族計画とたわけとエアグルーヴのクリスマス1

「う"う"ぅーさみぃ」ブルブル

『今日は東京も真冬日だそうだ』

「ありえねぇよ、早く帰ろうぜ」ブルブル

『まだ家を出たばかりだろう』

「むぅ」

『まずは学園の各所に飾るツリーの選択と予約、それに合うオーナメントを見に行こう』

「ほぇー、ツリーつってもイロイロあるもんだな」

「どういうサイズのにするんだ?」

『校外に飾るものは大きめ、それ以外は少し小さめのものでいいだろう』

 

彼らはどうやら学園に施すクリスマス装飾の話をしているようだ。しかしトレセン学園は今は冬休み中である。

だが12月にも有馬記念やホープフルステークスなどの重賞レースを含め多くのレースがあるためトレセンの学生たちはほとんどが学園に残っていて日夜トレーニングに励んでいる。

エアグルーヴは冬休み中で春翔との甘々な同棲生活を送っているし、今年の冬のレースは出走予定は無いため学園に来る必要など全く無いのだが、いつも通り仕事をサボるナリタブライアンに加え自分まで休養するとなれば有馬記念に出走するシンボリルドルフの負担はとんでもないことになる。そう考え生徒会活動をトレーナーと共に行っているのだ。

 

 

「ん、終わったか?」

『あぁ、まだ買いたいものはあるが一旦な』

「そしたら昼飯、なんか温かいもんでも食べようぜ」

『だがフードコートはかなり混雑しているぞ』

「しゃーない、ちょいと外に出るかぁ」

 

「はあぁー、暖まるぅ~」ヌクヌク

『やはり体の内側から温めねばな』

『にしてもこの鍋、体はしっかり暖まるのにあっさりしていて美味しいな。』

「だなぁ。たぶんフレッシュの生姜の絞り汁と柚子胡椒だな。トッピングの大根おろしも最高だ」

『そうなのか。すごいな春翔さんは』

「そんなことねぇよ。エアもそのうち分かるようになるさ」

 

この女帝一見普通に食事を楽しんでいるように感じるが内心は

な、ついに、春翔さんとひとつの鍋を共に食している!

異性と共にひとつの鍋をつついているんだ!

これはもうあれだよな、家族だよな!?

などと、よくわからない理論でデレデレしている。

これが外に出てしまえばエア大好き星人の春翔もドン引きだろう…

エアニコニコしててかわいいなぁ、俺のお椀がからになったらよそってくれるし。なんか奥さんみたいだ。エアが、奥さん、俺の。ありえ、るんだよなぁ。子供は2人くらい欲しいかなぁ、やっぱりウマ娘は欲しいし、もう一人は息子か?いや、でもそれだと兄弟間での力関係とか大変そうだしなぁもう一人ヒトの兄弟はいた方が…。でもウマ娘でも競う相手はいた方が楽しいのか?となると4人かぁ。

なんて呼んでもらおうかな、お父さん?いや、パパがいいか?でもエアはダイナカールさんをお母様って呼んでるしお父様?

でも、パパがいいなぁ。

娘には絶対「将来はパパのお嫁さんになるー」って言われたいし…息子とも友達みたいな関係を築きたいし…

 

こっちもだった。

むしろ生まれてすらいないどころかまだ結婚してすらいないのに勝手に家族を捏造している分こっちのがヒドイ。

 

もっとも腹が立つのは

この2人内心ではよく分からない妄想をしているくせに、なまじ顔面が良いせいで

周りからは仲睦まじい男女が幸せそうに食事をしているようにしか見えないのだ。

 

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生徒会室

 

「んじゃ、俺が折ってくからエアは切ってね」

『わかった』

『わかった、が…この体制に意味はあるのか?///』

今は生徒会室に俺とエアのふたりきりで基本的に誰も入ってこない。誰かが近づいてくればエアが足音で気づく。

故にだ、俺はソファに座り机に向かってエアを膝の上にのせ後ろ抱きにしている。

時間外労働なんだ少しくらいイチャついたって文句は言われないだろう。

「俺が嬉しい。作業効率が大幅アップする。」

『そ、そうか…///』

 

シャッシャッシャッ

ペタペタ

カサカサ

スッスッスッ

部屋のなかには折り紙や画用紙を加工する音だけが響き渡っていた。永久に終わらないのではないかと思ってしまうほどの作業量で気が遠くなったが、愛する人との共同作業だと思うとこの時間も悪いものではないかもしれない。

 

「あぁーつかれたー。一旦休憩しようぜ?」

ビクビクッ

『き、急に耳もとでしゃべるなたわけ!』

「しょうがないだろ?位置的にさぁ」

「あっ、もしかしてエアちゃんはお耳が弱いn『春翔さんはクリスマスも年末年始も一人で過ごしたいようだなぁ』ごめんなさい」

「ねぇエアさん?こっち向いて」

『んっ?』

「そーじゃない。体ごと」

 

『な、なぁこれはさすがに恥ずかしいんだが///』

「良いでしょ別に。残業代も出ないんだし。」

「女子高生からお金を巻き上げるわけにも行かないからね。体で払ってもらおうかと。」

『そっちの方がよほど聞こえが悪いだろう』

「いいのいいの。気にしなぁい気にしなぁい」

ギュッ

スゥー

ハァー

「やっぱり大事だね。深呼吸。落ち着く」

『たわけ…』

ナデナデ

「お疲れさま。」

「これさ、持って帰って良いなら家でやらねぇ?」

『?なぜだ?』

「だって生徒会室でコレ以上のコト出来ないじゃん?でも俺はもっとエアとイチャイチャしないと元気でないし」

「しょうがないだろ」

『たわけ…』

ギュー

「ほら、起きて!帰るよ!」

「なに?だっこして欲しいのか?」

「しょうがないなぁ」

『なっ!なな、止めろ!降ろさんか!たわけ!』

「はいはい。女帝陛下の仰せのままに」

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