前回のおさらい
春翔「特別なことはしなくても良いから、どうしてもって言うならたまには杖のメンテナンスでもしてやってよ」
『メンテナンスか、何をすれば良いんだ?』
「それは自分で考えてくれ」
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「俺だってエアグルーヴに沢山して貰ってるんだ」
「弁当も掃除も昼寝も本当に嬉しかったんだ」
『大したことではないだろう』
「そうかもしれないけどね、俺にとっては特別なことだったんだ。それだけのことで信じられないくらい満たされるんだ。夜もしっかり眠れるようになったし、せっかく作ってってくれたご飯食べなきゃって思って、家にもしっかり帰って食事も摂ってる」
「エアグルーヴには感謝してもしきれないくらいだよ」
「いつもありがとう。」
『そんな』
「エアグルーヴこそ、どうして俺の世話焼いてくれるの?」
『それは、ストレス発散のためと言ったはずだが』
「掃除はね」
「でも他は、『ええい!うるさい!貴様こそ私のことをどう思っているんだ!いつもいつも私がどんな気持ちで!!』ハッ」
『すま、ない』
「…大切だと思ってる」
「少なくとも今俺の側にあるものでは一番大切だ」
『良くもそんな、恥ずかしげもなく』
「ヒトを大切に思うことなんて別に恥ずかしくも何とも無いだろう?」
「エアグルーヴは?俺のことどう思ってるの?」
『そ、れは、』
「それは?」
ガチャ
『!』
ルドトレ「たっだいまー!」
ルドトレ「あれ?春翔?どこ行った~?」
ルドルフ「夕飯の準備をすると言っていたし、厨房ではないかな」
ルドトレ「行ってみるか」テクテク
ルドトレ「おっす!ただいま」
春翔「おう、お帰り」
ルドルフ「準備の方はどうだい?なにか手伝えることはあるかな?」
『いえ、後は仕上げと盛り付けだけなので』
ルドルフ「では後はブライアンたちの帰還を待つだけということだな」
春翔「あぁ」
ガチャ
ブラトレ「戻ったぞ~」
ルドトレ「おつかれさん、どうだった?」
ブラトレ「忘れ物がいくつかあったからそれだけ届けて帰ってきた」
ルドルフ「ブライアンもお疲れ様」
ブライアン「あぁ。それより腹が減った夕飯はまだか?」
『貴様らの帰りを待っていたんだ、直に出来る。手でも洗って待っていろ』
春翔「よしっ!出来たぞ~!エアグルーヴ?運ぶの手伝ってくれ!」
みんな「「「いただきます!」」」
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夕食後
春翔「んじゃ飯も食い終わったし、後はやることないからな各自の自由時間ってことで。風呂は好きなタイミングで入ってくれ」
ブラトレ「分かってると思うが、追加のトレーニングなんてすんじゃねぇぞ?」
ルドトレ「俺たちは大人しく仕事でもしますかねぇ」
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生徒会ウマ娘の寝室(三人部屋)
ルドルフ「してエアグルーヴ?トレーナー君とはどうなんだい?」
『どう、とは?』
ブライアン「白々しいな。付き合ってるんだろお前ら?」
ブライアン「それにさっきは二人きりだった。何かなかったのか?」
『つ、付き合ってなどない!』
ブライアン「はぁ?」
ブライアン「トレーナーからお前らは付き合っていると聞いたが?友達同士なんだろう私らのトレーナーは?わざわざ嘘などつかんだろう」
ルドルフ「私も同様の内容のことを私のトレーナー君から聞いているが、違うのかい?」
『そのような事実は一切ありません!』
ブライアン「じゃあさっきも二人きりで何も無かったのか?」
『それはっ』
ブライアン「あったのか」
『あったというか、無くもないというか』ゴチャゴチャ
ブライアン「ごちゃごちゃめんどくさいな」
ルドルフ「何があったんだい?」
『彼に、私のことをどう思っているのか聞いたんです。』
ブライアン「なんだずいぶん大胆なことしてるじゃないか、結局その後付き合うことになったんだろう?」
『い、勢いで言ってしまっただけなんだ!それに付き合ってない』
ブライアン「どういうことだ?振られたのか?」
ルドルフ「ブライアン」
ルドルフ「それで、彼はなんと?」
『その、今自分の回りにあるものでは一番大切だと』
ブライアン「良かったじゃないか」
ルドルフ「それだけかい?」
『いえ、その後に、私は奴をどう思っているのかと聞かれました』
ブライアン「なんて答えたんだ?」
『答えてない』
ブライアン「は?」
『ちょうどそのタイミングで会長たちが帰って来られてな』
ルドルフ「それは、申し訳ないことをしたね」
『いえ、むしろ助かりました』
『なんと答えて良いか分からなかったので』
ルドルフ「そうか、エアグルーヴ、君は彼をどう思っているんだい?」
『好意的には思っています。ただ、…』
ルドルフ「それが、恋愛感情かどうか分からない…と」
『はい』
ブライアン「めんどくさいな。好きかどうか考えて好きだと思ったら好きに違いないんだし良いだろう」
ルドルフ「私もブライアンと同意見だが、君はどうだい?」
『私は、』
『彼の凄惨な過去を聞いてしまって、それに同情してしまっているだけなのではないかと…』
ルドルフ「なるほど、それを懸念しているというわけか」
『えぇ』
ブライアン「あったぞ」ポチポチ
ルドルフ「何があったんだい?」
ブライアン「恋診断(アグネスタキオン、アグネスデジタル監修)だ」
ブライアン「これを試してみれば良い」
『こんなもの、当てになるのか?まったく。』
ブライアン「マヤノがよく恋がどうたらとこんな感じのことを言っていた気がする。それに、何よりこれは姉貴の薦めだ間違いない」
ルドルフ「それは興味深いね」
『会長まで…』
ルドルフ「エアグルーヴ、何もこれで人生が決まるわけでもないんだ。どうだい、気休め程度に試してみては?」
『少しだけですよ』ハァ
—診断中—
みんな「「「これは」」」
ブライアン「良かったな女帝殿」
『いや、でも、これは絶対な訳ではないし、』
ルドルフ「そうだな、あくまでその可能性が高いというだけだ」
ルドルフ「だが、誰なら君のその気持ちが恋か否かを判断できるんだい?」
『それは、』
ルドルフ「私は当人以外は知り得ないと思うが」
ブライアン「分かったらさっさと愛しのトレーナーの元へ行ってこい」
『それは出来ない』
ブライアン「なぜだ?」
『学生と教員の恋愛など許されんだろう』
ルドルフ「そんなことはないぞ。我々の先輩や在学生の中にもトレーナーと恋愛をしているものはいる。学園もそれを禁止していないよ」
『それでも、です』
ルドルフ「まだ何か懸念が?」
『私のこの気持ちが恋だとして、彼も同じ気持ちとは限りません』
ブライアン「だが、大切だと言われたんだろう?好かれているじゃないか」
『担当としてかも知れないだろう』
ルドルフ「テイオーも似たことを言っていたのだが、恋もレースも絶対はない。君は負けるかもしれないレースには出ないのかい?大事なのは君がどうしたいのか、その気持ちではないか?」
『…えぇ、覚悟を決めました。』
『私はこの合宿中に彼に想いを告げて見せます!』