VTuberなんだけど百合営業することになった。   作:kattern@GCN文庫5/20新刊

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第111話 激辛ペヤング早食い対決 その3

【登場人物】

 

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber

羽曳野あひる Dstars2期生 雑談配信が得意

清水K介   だいさんじ所属VTuber アラフォー独身おじたん

 

【シチュエーション】

 

羽曳野あひるVS清水K介。

激辛ペヤング早食い対決視聴中。

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

K 介「あらためまして、企画説明とまいります」

 

   「えー、今回の激辛ペヤング早食い対決は」

 

   「私こと清水K介と、羽曳野あひる嬢が」

 

   「同時に激辛ペヤングを食べ始め」

 

   「どちらが先に完食できるかを競う勝負です」

 

あひる「負けないぞー!」

 

K 介「ちなみに、僕もあひる嬢も辛いのが苦手ということで」

 

   「食べ物を粗末にしてはいけないと、救済措置があります」

 

   「まぁ、百姓の子なのでね。ここは勘弁していただきたい」

 

 

―――――――

補足: 清水K介

―――――――

 

 だいさんじ所属のVTuber。農家育ちの都会暮らしな苦労人。

 上京するまで実家の畑を手伝っていたため、やたらと農家ネタに詳しい&食事関連のネタに厳しい。激辛ペヤング早食い対決も、開催にあたって相当苦悩した。

 ちなみにあひるとは現在も交流があり、事務所と性別を越えたコンビとして有名。

 

―――――――

 

 

あひる「はい! それでは救済措置ですが!」

 

 

   「1つ! 味変OK!」

 

   「2つ! 飲み物無制限!」

 

   「3つ! 食パンなどに挟んでもよし!」

 

 

   「この3つです!」

 

K 介「いやいやいや、流石にね」

 

   「ここまですれば、食べきれないことはないと思うんですよ」

 

   「ちなみに僕は、生タマゴと牛乳、コッペパンを用意しました」

 

あひる「あひるも、マヨネーズと牛乳、食パンを用意しました!」

 

   「絶対にこれでお残ししません!」

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

ばにら「へぁ……」

 

   「二人とも、いろいろ考えて準備したんですね」

 

ずんだ「当然よ」

 

   「食べられなくて残すなんて配信大失敗だからね」

 

   「まるか食品(ペヤングの製造元)から文句言われちゃうわ」

 

 

   「食べられそうにないものに挑むにしても」

 

   「食べれるように最大限の努力する」

 

 

   「二人はこの頃から、そういう配慮を忘れない」

 

   「配信者としてモラルがしっかりしてたのよね……」

 

ばにら「K介さんも、今はだいさんじの大御所ですもんね」

 

   「やっぱり、ちゃんとした人が出世するのか……」

 

ずんだ「売り出す時は、はっちゃけてる方が話題になるけど」

 

   「長くやろうと思ったら、やっぱり常識がなくちゃね」

 

   「あひるもK介さんも、なるべくして人気者になった」

 

   「私はそう思っているわ」

 

ばにら「…………」

 

   「けど、不思議ですよね」

 

   「どうしてこの二人がコラボしたんです?」

 

   「接点が思いつかないんですが?」

 

ずんだ「あぁ、それは……」

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

K 介「いやぁ、しかしびっくりしましたよ」

 

   「いきなりあひる嬢から対決のお誘いをいただいて」

 

   「どういう経緯だったんですか?」

 

あひる「それはその……」

 

   「あひる、まだデビューしたばかりで」

 

   「同期の子たちはアイドルって感じの子ばっかりで」

 

 

   「こういう企画をやれる人が事務所にいなくて」

 

 

K 介「あひる嬢! それ言っちゃっていい奴ですか!」

 

   「なんか聞いてて悲しくなって来たんですけど!」

 

あひる「そしたらおじおじがTLに流れてきて」

 

   「なんかプロフの趣味も合うし」

 

   「ワンチャンこの人とならできるかな……って」

 

K 介「嬉しいような、悲しいような」

 

   「ようはDStarsさんじゃやれないから」

 

   「僕に声かけたんですね?」

 

あひる「そういうことです!」

 

K 介「正直過ぎるでしょw」

 

   「まぁ、僕もコラボ相手がいなくて困っていたから」

 

   「助かりましたけど……w」

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

ずんだ「デビュー当初、あの二人はVTuber界隈で浮いてたのよ」

 

 

   「あひるは非オタ陽キャ女の子」

 

   「K介さんは配信ネタがスポーツ実況という変わり種」

 

   「なにより、二人揃って大真面目」

 

 

   「『はっちゃけてる』とは対極の二人だったのよね」

 

 

ばにら「今はもう、だいぶはっちゃけてますけどね」

 

ずんだ「それは言ってあげないで」

 

   「あひるなりに足掻いた結果なんだから……」

 

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

 

真面目な奴がVTuberとか、やらない方が絶対いいと思うの……。(真顔)

ばにらもそうだし、ずんだもそうだけど、あひるもそう。ノリとパッションと流行へのアンテナが命のV界隈で、真面目過ぎるのも考え物。もっとふわっとやればいいのに、できないから自縄自縛に陥ってしまう……。

 

しかし、逆に真面目だからこそ、一歩抜きん出ることもできる。今回の話は、羽曳野あひるがVTuberとして、自分の持ち味を自覚するのに必要な――ばにらにとっての金盾配信のようなお話なのかもしれません。

 

二部で大活躍したとはいえ、基本番外編しか主役になれないあひる。そんな彼女に、もっと輝けと思う方は、ぜひぜひ評価・応援・フォローの方をお願いいたします! 出番、増えるかもです!m(__)m

 

 

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