VTuberなんだけど百合営業することになった。   作:kattern@GCN文庫5/20新刊

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第212話 ばに~らハウスへようこそ その5

【登場人物】

出雲うさぎ  DStars3期生 妹系巫女さん

宮古島たると DStars零期生 事務所の絶対的清楚歌姫

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

 

【シチュエーション】

収録スタジオの機材トラブルで、ばにらの家に避難したうさぎとたると。

重たいばにらのファンとして、たるとは家に上がるのを拒否するが――。

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

たると「あ、そうだ!」

 

   「ばにらちゃん、私、収録の合間に食べようと思って」

 

   「お菓子を持ってきたんだけれど……」

 

ばにら「おっ! もしかして、また沖縄名物ですバニか!」

 

たると「そうそう、そうなの」

 

   「じゃーん! たると特製のサーターアンダギーだよー!」

 

ばにら「めちゃくちゃ美味しそうじゃないバニですか!」

 

   「ばにら、サーターアンダギー好きバニよー!」

 

 

―――――――

捕捉 サーターアンダギー

―――――――

 

沖縄名物の揚げ菓子。簡単に表現すると穴なしドーナッツ。外はカリッと、中はもちもちで、シンプルな見た目ながらもかなり美味しい。特に沖縄特産の材料なども使用していないので、ご家庭でも簡単に作れる。みんなもレッツクッキング!

 

―――――――

 

 

たると「沖縄ではメジャーなおかしさー!」

 

   「本州では売ってないから、自分で作らないといけないのが残念だけどね!」

 

ばにら「あー、それはやっぱり寂しいバニな」

 

   「ばにーらも、ふくれ菓子(九州南部の郷土菓子)が食べられなくて」

 

   「時々、お母さんに送ってもらってるバニよ」

 

たると「ふくれ菓子! 懐かしいさ~!」

 

   「沖縄でも食べるよ~!」

 

ばにら「分かってくれるバニですか、たると先輩!」

 

たると「分かる分かる!」

 

   「やっぱり、ふるさとの味が恋しくなっちゃうよね」

 

   「あぁ、沖縄に帰りたくなってきたさぁ……」

 

ばにら(あれ? なんかいい感じに会話できてない?)

 

   (さっきまでのお通夜ムード、どっか行っちゃったバニ?)

 

たると(おぉ! なんかいい感じに会話がはずんできた!)

 

   (ありがとうサーターアンダギー! 作ってきてよかったー!)

 

たると「けど、サーターアンダギーなんて、よく知ってたね?」

 

   「割とマイナーな料理だと思うんだけれど?」

 

   「修学旅行で食べたとか?」

 

ばにら「あー、それはですバニね」

 

   「ばにーらの好きなアニメに出て来て」

 

たると「!!!!」

 

 

   「もしかしてそれって……『あずまんが大王』かな?」

 

 

ばにら「!!!!」

 

 

   「たると先輩、もしかして分かるバニか?」

 

 

―――――――

捕捉 あずまんが大王

―――――――

 

今やKADOKAWAさわやか系作家の筆頭である、あずまきよひこ先生の出世作にして、後に「きらら系」と呼ばれる「萌え四コマ」ブームの先陣を切った、まさに時代の名作。女子校生の日常&シュールなギャグもさることながら、よつばととはまた趣の違う女の子のかわいさがよい。とてもよい。様々なヒロインが登場するが、やはり無口ヒロインの榊さんが一番であろう。いや、大阪さんも捨てがたい。しかしながら、やはりなんと言っても――やよエな。(分かる人だけ分かればいいですニャー)

 

―――――――

 

 

たると「見た! 私も見てたよー!」

 

   「『あずまんが大王』は青春だったさー!」

 

ばにら「おそろいバニですな!」

 

   「あ、けど、ばにーらはリアタイ勢じゃなくて」

 

   「もう放送はだいぶ前に終わってて……」

 

たると「それも分かる!」

 

   「レンタルショップで、お父さんに頼んで借りてもらったさー!」

 

ばにら「そうバニそうバニ!」

 

たると「空耳ケーキとか死ぬほど歌ってたよー!」

 

ばにら「分かる! 妙な中毒性ありますよね! あのオープニングソング!」

 

   「はじめて聞いた、電波ソングだったバニよ!」

 

たると「原作漫画が、近所の本屋に置いてなくて」

 

   「泣く泣くヤフオクで買ったのを覚えてる」

 

   「送料、高かったなぁ……(ほろり)」

 

ばにら「沖縄だと大変だったバニなぁ」

 

   「作中で、沖縄旅行してるのに」

 

 

   「ちなみにばに~らは、古本屋を行脚して全巻(初版)集めました!」

 

   「隣の県まで探しに行ったバニよ(ふんす)」

 

たると「ふっ、ふふっw」

 

   「ばにらちゃんって、配信でも面白いけれど」

 

   「プライベートも面白いんだね」

 

ばにら「いやいや」

 

   「ウチら世代のオタクでは、あるあるな話バニですよ」

 

   「お金はないけど時間はある!」

 

   「だから時間をかけて安く済ませる!」

 

   「工夫してなんとかする!」

 

   「当たり前のことだけど、大事なことバニな!」

 

たると「だよねだよね~!」

 

   「VTuberになってから、金銭感覚麻痺しちゃってるけど」

 

   「そういうのって楽しいよね~!」

 

 

   「だから私も、おやつはいまだに基本手作りw」

 

 

ばにら「いい趣味だと思いますバニ!」

 

たると「えへへ」

 

   「(推しに)そう言われると、照れちゃうなぁ……!」

 

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

 

なんかもう「そのまま結婚しちまえよ」くらいの急接近をみせる二人。

たいへんだずんさん、ばにらがこのままだとNTRされちまう……。

うみも、都合のいい女を気取っている場合じゃねえ!

 

この清楚――とんでもねえ無自覚タラシだぞ!

 

とかはさておいて、あずまんが大王懐かしいですね。僕もド直球にストライクした世代でございました。ただ、その頃は地方の民には深夜番組が厳しい時代。その時代でオタクやろうと思うと、いろいろ大変でしたね。ニコニコの登場にどれだけ多くの地方オタクが救われたことか。と、インターネット老人みたいなことを言い出した作者に共感していただけた方は――ぜひぜひ評価・応援・フォローよろしく!m(__)m

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