VTuberなんだけど百合営業することになった。   作:kattern@GCN文庫5/20新刊

217 / 813
第213話 ばに~らハウスへようこそ その6

【登場人物】

出雲うさぎ  DStars3期生 妹系巫女さん

宮古島たると DStars零期生 事務所の絶対的清楚歌姫

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

 

【シチュエーション】

収録スタジオの機材トラブルで、ばにらの家に避難したうさぎとたると。

重たいばにらのファンとして、たるとは家に上がるのを拒否するが――。

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

ばにら「ふぁあぁ、優しい味バニぃ」

 

   「たるとちゃん、やっぱりお料理上手バニなぁ」

 

たると「そんなことないよ」

 

   「小麦粉と砂糖と卵とベーキングパウダーを」

 

   「混ぜてこねて揚げただけだからw」

 

ばにら「いや、この揚げ具合が絶妙だと、ばに~らは思うワケ!」

 

たると「ちょっとばにらちゃんw」

 

   「さっきから、配信の喋り方になってるw」

 

ばにら「バニ! まったく気がつかなかったバニ!」

 

たると(はぁ、いいなぁ、ばにらちゃん)

 

   (リスナーとして、聞いてた時にも親近感あったけど)

 

   (後輩として接しても親近感がある)

 

 

   (同じ地方で生まれてよかったさー!)

 

 

ばにら(たると先輩、めっちゃ話が分かるバニ!)

 

   (なにを言っても肯定してくれるし)

 

   (ばにーらの話を分かってくれる)

 

 

   (最高に甘やかしてくれる理想の先輩バニよ!)

 

 

たると「そういえばなんだけど」

 

   「ばにらちゃんは、どうしてVTuberになろうと思ったの?」

 

ばにら「どうしてって……」

 

   「ばに~らは、元々、ニコ生で配信者をやっていて」

 

   「人の前でゲームしたり、お話したりするのが好きで」

 

   「それでって感じバニですな」

 

たると「そっか、ニコ生やってたんだ」

 

   「すごいなぁ……」

 

ばにら「たると先輩は、何かしてなかったバニか?」

 

たると「私? 私はねぇ……」

 

   「元々は、うたみたをやってたんだよねぇ(てれてれ)」

 

ばにら「あぁ、なんか聞いたことあるバニ!」

 

   「島唄専門のうたみたをやってて、それで運営に拾われたとか!」

 

たると「えへへ」

 

   「実はね、それちょっと違ってて」

 

ばにら「はにゃん?」

 

たると「島唄のうたみたのチャンネル()やってたの」

 

   「一緒に『アニソン』のうたみたもやってたんだ」

 

   「水樹奈々ちゃんとか、桃井はるこさんとか、田村ゆかりさんとか」

 

   「女性アニソンシンガーの曲をいっぱい歌ってて」

 

   「そっちの動画を見て、事務所が声をかけてくれたの」

 

ばにら「えーっ! ぜんぜん知らなかったバニ!」

 

   「それじゃ、たると先輩も結構なオタ……むぐぐぐ!(口を抑えられる)」

 

たると「しーっ! これ、本当に秘密な奴だから!」

 

   「事務所からも『清楚のイメージ崩れるから言うな』って言われてるから!」

 

 

   「ばにらちゃんだから、教えてあげるんだよ?(///)」

 

 

ばにら「…………バニ」

 

   「たると先輩にそう言われると、もう黙るしかないバニなぁ」

 

   「そっか、ばにーらだから教えてくれるバニか」

 

 

二 人(…………)

 

 

   (うーん、今の、なんだか百合っぽくねぇ?)

 

 

ばにら(ばに~らには、ずんさんという大切な百合営業のパートナーが)

 

   (ここに来て、たると先輩と百合百合してしまったら……)

 

 

   (厄介ファンが暴れそうな気がするバニ!)

 

   (あと、ずんさんも!)

 

 

たると(ど、どど、どうしよう!)

 

   (なんか勢いで、ムードのあること言っちゃったよ!)

 

   (私はただのばにらちゃんの先輩で! 百合営業相手じゃないのに!)

 

 

   (これじゃ、いまちゃんやずんだちゃんに怒られちゃう!)

 

 

ばにら「たると先輩」

 

   「ばに~らを信頼して、教えてくれたんですね」

 

   「ありがとうございます」

 

たると「ア、ウン」

 

   「ソ、ソウダヨー」

 

ばにら「だったらばにーらも、この秘密は墓まで持っていきますバニ!」

 

   「後輩として、オタク仲間として、ここに誓うバニ!」

 

たると「ア、アリガトー」

 

   「タ、タスカルヨー」

 

ばにら「たると先輩!」

 

   「ばに~らとたると先輩は、同じ時代を、同じ地方で暮らした仲間!」

 

   「オタク仲間――戦友として、これからもよろしくバニ!」

 

たると「ウ、ウン、ソウダネー! ソレガイイヨー!」

 

ばにら(これが無難な落としどころ!)

 

   (ということで、美月さん許してください!)

 

たると(オタク仲間!)

 

   (嬉しいし、誇らしいけれど……もう一声欲しかった!)

 

   (けど、これ以上を望むのは贅沢だよね……)

 

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

 

抱けっ!! 抱けーっ!! 抱けえっ!!(ノスタル爺)

ここまで来て「お友達」の線を引いちゃうのが、ばにらとたると――陰キャの限界。そこを踏み越えられるのはやっぱりずんさんだけなんですよ。たぶん。

 

というわけで、たるばにはありません安心してください!

これからも、ずっとずんばにやっていきます!

 

え……たるばにの方がよかった? そんなことを言っちゃう読者さんの前には、フルフェイスのバイクマスクを被った、綺麗なお姉さんが――という所で、オチはおわかりですよね?

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。