VTuberなんだけど百合営業することになった。   作:kattern@GCN文庫5/20新刊

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第311話 ばに禁 その12

【登場人物】

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber

津軽りんご  DStars特待生 きまぐれ僕っ娘

網走ゆき   DStars零期生 よく炎上する

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

五十鈴えるふ DStars3期生 和風エルフ

石清水しのぎ DStars3期生 おっぱい侍太郎

 

【シチュエーション】

 ばにら海外ロケ7日目。

 成田空港にて――。

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

りんご「美月。Bちゃんから聞いた話によると」

 

   「今日の夜の便で、ばにらちゃんたちは戻ってくるらしい」

 

ずんだ「……そう」

 

   「ありがとう、夏帆。アンタがいてくれなかったら」

 

   「私はきっとシンガポールまで飛行機で飛んでいたわ」

 

りんご「空港の展望デッキまで来てる時点で、もう冷静じゃないよね」

 

   「けど、美月の気持ちは、僕も分かるよ……」

 

 

   「好きな人と会えないのは、辛いよね」

 

 

ゆ き「いやいやお二人さん」

 

   「まだ、昼の1時なんですけどォ⁉」

 

   「ばにらたちの到着まで、余裕で10時間くらいあるんですけどォ⁉」

 

 

ずんだ「だってしょうがないじゃん!」

 

   「花楓が帰ってくるのが待ち遠しくて! 待ち遠しくて!」

 

   「もう何も手がつかないんだから!」

 

りんご「ゆきちゃん! 君は恋したことがないから分からないんだよ!」

 

   「愛しい人を想えばこそ、いても立ってもいられなくなる!」

 

   「このもどかしさが!」

 

ゆ き「ずんだは分かるけど、りんごはなんで肩持ってんのよ!」

 

   「あーもー! 二人してあぶなっかしいんだから!」

 

 

二 人「ゆきちには言われたくない」

 

ゆ き「ぶっとばすぞ?(ピキピキ)」

 

 

ずんだ「分かってる。こんなことしたって無駄だって」

 

   「花楓が帰ってくるのは、夜の便で待ってても仕方ないって」

 

   「自分だってバカだと思ってるんだ」

 

 

   「けど、来ちゃったの。来ずにはいられなかったの」

 

 

りんご「分かるよ美月。それが愛だよ」

 

   「人間は愛の前には無力」

 

   「親友として、僕は君を全力で肯定するよ」

 

   「そして、一緒に待つよ。ばにらちゃんが帰ってくるのを」

 

ゆ き「お前ら、ほんと少し見ない間に、随分気持ち悪いことなったな」

 

ずんだ「なによ! アンタだって気になってついてきたくせに!」

 

りんご「元祖百合営業相手だからって、いい気になるなよ、ゆきち!」

 

ゆ き「マジでお前ら、誰の運転で空港まで来たと思ってんだ?」

 

   「手が震えてバイクに乗れないって言ったの、どこのどいつだ?」

 

 

二 人「いつもありがとうございます! ゆきパイせん!」

 

 

ゆ き「ったく……」

 

 

   「あれ?」

 

   「今、エントランスを歩いて行ったの」

 

   「しのぎとえるふじゃない?」

 

 

二 人「えっ? どこどこ?」

 

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

 

しのぎ「いやぁー、はじめての海外ロケ、つかれた太郎だよ」

 

えるふ「けど、会社のお金で海外旅行とか、ちょっと得しちゃったね」

 

   「あっちではハードスケジュールだったけれど!」

 

しのぎ「だよねぇ。ばにらっちょ、バテバテになってたし」

 

 

   「って、あれ? ずんずんに、りんご先輩に、ゆきちだ?」

 

 

ゆ き「おーい! しのぎ! えるふ!」

 

りんご「どうしてこんな時間に! 到着は夜って聞いてたけれど!」

 

えるふ「あ、はい。それがですね」

 

   「ちょっとうみが体調を崩しちゃって、急遽帰国をはやめまして」

 

   「それで、ついさっきの便で帰ってきた――」

 

 

ずんだ「ばにらは! ばにらちゃんはどこ!」

 

   「一緒に帰って来たんだよね! どこにいるの!」

 

   「はよ出すでなぁ~~~~!!!!」

 

りんご「落ち着いてずんさん! まずはちょっと深呼吸して!」

 

ゆ き「せやでずんだ!」

 

   「それで、他のみんなは……?」

 

 

えるふ「あ、それなんですけど」

 

   「ばにらは空港に着くなり」

 

   「颯爽と帰って言っちゃって」

 

しのぎ「ばにらっちょは、風のような女だよ~」

 

   「今もう、タクシーで阿佐ヶ谷にむかってるんじゃないかなぁ~?」

 

 

三 人(そうだった)

 

   (ばにらが、風のように収録から去る女だってこと)

 

   (すっかり忘れてた……!)

 

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

 

迂闊。ばにらの即退勤・即帰宅の発動。

迎えに来たのにすれ違いになるずんだたちなのだった。

 

とはいえ、ばにらもずんだに一刻もはやく会いたいはず。

家に荷物を置いたら、きっとずんだの家を訪問するに違いない……!

 

次回! 番外編ラスト! ばにらよりはやく、ずんだは家に帰ることができるのか! ゆきのドライビングテクニックが火を噴くぜ! 応援・評価・フォロー・レビュー・ご感想、お待ちしております!m(__)m

 

 

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