VTuberなんだけど百合営業することになった。   作:kattern@GCN文庫5/20新刊

630 / 819
【宣伝】
「バイト先のネットカフェが、なぜかクラスの美少女たちの溜まり場になった件。」発売中です! 会社帰り・学校帰りにぜひぜひよろしくお願いいたします!m(__)m

○GCN文庫さま 商品ページ
https://gcnovels.jp/book/1872

○メロンブックスさま 通常版(SS付き)
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2905033

○ゲーマーズさま 通常版(SS付き)
https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10794421/


第609話 かりんちゃん初配信、その前に その2

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

高峯 愛   女探偵 できる女の匂いがするが……?

 

【シチュエーション】

ばにら、DStars事務所へ帰宅するも探偵につかまる。

どうやらマンションのオーナーの差し金らしいが……?

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

ばにら「分かりました。それじゃ、お会いさせていただきます」

 

   「文句はないですけれど、ここまでしていただいた手前」

 

   「ご挨拶しないのもどうかと思いますので」

 

高 峯「よかった、ばにらさんが常識のある人で」

 

   「それじゃさっそく参りましょうか」

 

 

   「私の愛車――FIA○500で!」

 

 

ばにら「ちっさい車バニですな」

 

   「こんなのにすし詰めになって乗らなくちゃいけないバニか」

 

   「やっぱりやめようバニかな……!」

 

高 峯「この丸っこいフォルムがいいんじゃないですか」

 

   「ばにらさんなら分かってくれると思ったのになぁ」

 

 

【高峯運転席に。ばにらも助手席に搭乗】

 

 

ばにら「それで、その四阿さんとは」

 

   「どこで落ち合うことになってるんですか」

 

高 峯「赤坂見附にある料亭ですね」

 

   「ちょうどそのあたりに、彼のセカンドプレイスがあるんです」

 

   「ちなみに本宅は銀座の一等地ですよ」

 

ばにら「うへぇ、お金持ちじゃないですか」

 

   「芸能人って儲かるんですね」

 

高 峯「VTuberの稼ぎもなかなかなんじゃないですか?」

 

   「とくにトップVTuberともなると……?」

 

 

ばにら「そういえば、どれくらい儲かってるバニなのかな?」

 

   「この仕事をはじめてから、銀行口座とか確認してないから」

 

   「正直、分かんないバニなんですよね」

 

高 峯「うぇっ⁉ マジですか⁉ トップVTuberなのに⁉」

 

ばにら「うちの事務所って、契約がちょっと特殊で」

 

   「一応、個人事業主なんですけど」

 

   「事務所からもお給料が支給されるんですよね」

 

   「所属としても会社に属してますし」

 

   「保険料とかも、そっちで払ってもらってるんですよ」

 

高 峯「へぇ、そういう契約なんですか」

 

   「だいさんじさんとはまた違うんですね」

 

ばにら「配信や記念グッズの販売で発生した収入は」

 

   「個人事業主の口座の方に振り込まれてるんです」

 

   「なので……」

 

 

   「お給料と混ぜちゃうと、年末調整が厄介でして(汗)」

 

 

【※ 厄介みたいです。いや、厄介じゃないと思いたい。厄介でないことを願っている。個人事業主って大変だ。ああ、青色確定申告……ッ!】

 

 

高 峯「個人事業主あるあるですねw」

 

   「けどまぁ、会社所属ということで福利厚生が手厚そうで」

 

   「ちょっと羨ましくもありますね……(苦笑い)」

 

ばにら「そんなわけで、ばに~らは企業してからこっち」

 

   「個人事業主の口座の方は確認してないバニですよ」

 

 

   「税理士さんとお母さんにお任せしちゃって」

 

 

高 峯「大丈夫です? お母さん、勝手に使い込みとかしてません?」

 

   「ばにらさんの稼いだお金で、ガンダ○とか建造してませんよね?」

 

ばにら「なに言ってるバニか! するわけないバニでしょ!」

 

 

   「……ちょっとまた後で連絡してみよう(不安)」

 

 

高 峯「はぁ、まぁ、そこまでお母さまのことを信頼なさっているということで」

 

   「しかし、家族のあり方というのもいろいろですね」

 

ばにら「なんか含みのある言い方ですね?」

 

高 峯「…………依頼主の、四阿さんについてはどこまでご存じです?」

 

ばにら「名前すら聞いたことがないバニですよ」

 

   「いや、けど、どこかで聞いたことがあるような」

 

 

   「どこだったっけか……?」

 

 

高 峯「四阿一座はその興りを東北とする歌舞伎の屋号です」

 

   「一説によれば伊達政宗公に連なる血筋とも言われ」

 

   「古くから国崩しの役立ちで知られていました」

 

 

   「中でも先代の五代四阿遍四郎が演じた松永大膳は」

 

   「昭和の怪演とも言われており、多くの歌舞伎ファンに知られています」

 

 

ばにら「へぇ、そんなすごい人なんですね」

 

   「というか歌舞伎ってそんなに儲かるお仕事なんだ」

 

高 峯「なんと言っても歴史がありますからね」

 

   「それに古き良きパトロンの文化も」

 

   「親の代からその一座のファンという人も多いですし」

 

   「昔は実業家や名士が、役者を後援するのも一般的でした」

 

 

   「けれどもまあ、今の六代目はちょっと異色ですね」

 

 

ばにら「異色?」

 

 

高 峯「一度、破門されているんですよ」

 

   「五代目四阿遍四郎に」

 

 

ばにら「なんだか穏やかじゃない感じですね」

 

   「もしかして、実の親子じゃないとかですか?」

 

高 峯「実の親子ですよ。ちゃんと血の繋がったね」

 

   「けれども、六代目が五代目と反目して」

 

   「それに激怒した五代目が、彼を歌舞伎界から追放したんです」

 

ばにら「うわぁ、ひどい話だ……!」

 

   「美月さんもだけど、芸能界ってドロドロだなぁ……!」

 

高 峯「けれども、六代目はそこで終わらなかった」

 

   「東屋勘史郎と名を変えて、あえて芸能界にその身を投じたんです」

 

 

ばにら「東屋勘史郎…………?」

 

 

    「あぁっ! それは私も知ってます!」

 

    「めちゃくちゃ有名な俳優さんじゃないですか!」

 

    「ドラマも映画も引っ張りだこなダンディおじさん!」

 

 

高 峯「やっと分かっていただけましたか」

 

   「ばにらさんに納得していただけてホッとしました」

 

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

 

なんか今回は、ちょっとよく分からない回ですね。(そらとぼけ)

 

芸能界はドロドロ。利権やら恩讐やら、ともすると後援者も巻き込んで、複雑怪奇な人間模様を描くもの。もちろん、そういうものを排しようと頑張っている方々もいるわけで、なかなか振れるのがセンシティブな領域ではありますね。

 

そんな魑魅魍魎はびこる芸の世界で、生き抜いてきたんだから――きっと、これからばにらが会う四阿さんという人は、たいそうすごい人なんだろうなぁ。(二回目)

 

次回、もうちょっとだけ寄り道回。五代四阿と六代四阿の確執について振れていこうかなと思います。というか、これネタにするのちょっと迷ってました。かなりキツい話になると思うので、覚悟の用意をしておいてください!(ワザップジョル○) 俺は出来てるって方はぜひぜひ、評価・フォロー・応援よろしくお願いいたします!m(__)m

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。