VTuberなんだけど百合営業することになった。   作:kattern@GCN文庫5/20新刊

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第824話 トップVTuberとトップゲーマー その4

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

種子島かりん DStars4期生 FPSつよつよ陰キャV

津軽りんご  DStars特待生 きまぐれ僕っ娘

祇園ちまき  DStars1期生 おまつり女

網走ゆき   DStars零期生 よく炎上する

丹後ひじり  DStars2期生 幼女鬼娘

 

【シチュエーション】

ばにらは全然わかっていなかった。

この期に及んでまだ逃げようとしていた。

だって陰キャだもの。

 

ちまき「いいから! さっさとかりんちゃんに会いにいくわよ!」

 

そして、こんな場面だからこそ陽の者助かる。

いつもは清楚()なちまきちゃんが話を回してくれるのだった。

ほんと、いつもありがとうちまきちゃん、お前がナンバーワンだ!

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ちまき「オラーッ! 観念しやがれ! いったいいつまで駄々こねてんだ!」

 

ばにら「いやバニいやバニ! やっぱり無理バニ!」

 

   「日を改めてさせてくださいバニよ、ちまき先輩ぃ~~~~ッ!」

 

かりん「あれ? ちまきちゃんと、ばにらちゃん?」

 

ひじり「ほんとだ。ばにらちゃんの声がするYO!」

 

 

つ【扉バーン! バニラ、部屋にドーン!】

 

 

かりん「ぎゃあぁあああッ⁉ なになに、なにがあったの⁉」

 

   「うえぇッ⁉ ばにらちゃんを、ちまきちゃんが投げ飛ばした⁉」

 

ひじり「とんでもない瞬間に出くわしてしまったYO!」

 

 

ちまき「シャオラーッ!!!!」

 

   「てめぇこの野郎! 重いんだよバニ公こらぁッ!」

 

   「かよわいちまきちゃんに運ばせるんじゃねぇッ!」

 

ばにら「そりゃこっちの台詞バニですよ、ちまき先輩!」

 

   「いきなり投げ飛ばすとはどういう了見バニですか!」

 

   「こちとら、かよわいかよわいうさぎちゃんバニですよ!」

 

ちまき「なにがかよわいうさぎちゃんだ、この陰キャバニーが!!!!」

 

   「陰キャのくせに、こういう時だけは開き直りやがってよぉッ!!!!」

 

ばにら「ばに~らだって、プライドっちゅ~もんがあるんです!!!!」

 

 

かりん「え、なに? 喧嘩? ちょっと、止めようよ……!」

 

ひじり「そうだYO! 喧嘩はよくないYO! 仲良くするYO!」

 

りんご「待つんだかりんちゃん」

 

   「この二人は、他ならない君のために争っているんだよ」

 

かりん「あぁ、猫先輩!」

 

りんご「どうも猫先輩です」

 

ゆ き「いつまでたっても、かりんちゃんに会いに行こうとしない」

 

   「そんなばにらを、ちまきちゃんは無理矢理連れてきたのさ」

 

かりん「…………誰?」

 

りんご「あれ? かりんちゃん、ゆきちと会うのって初めてだっけ?」

 

   「あぁ、そっか! 配信とイメージ全然違うからね……!」

 

   「というわけで、ゆきち! いつもの配信モードよろしく!」

 

 

ゆ き「はぁい♥ みんなのハートを鷲づかみ♥」

 

   「恋の牢獄に閉じ込めちゃうぞ♥」

 

   「網走が産んだ囚人系VTuber♥ 網走ゆきちゃんだお♥」

 

 

かりん「うわぁ、きっちぃ……ッ!」

 

ひじり「う~ん、何度見ても、生のゆきちゃんの挨拶は」

 

   「破壊力が高すぎるYO! キツいおばさんだYO!」

 

 

ゆ き「うっせえ! こっちも仕事でやってんだよ!」

 

   「年齢については言うなっての! 仕方ねえだろ遅咲きだったんだから!」

 

   「ていうか、お前ら、先輩やぞこらぁッ!」

 

 

かりん「まあ、おばさんのキツい挨拶はおいといて」

 

ゆ き「おくな! キャッ! ペッ! くしょがよぉッ!」

 

かりん「なんでここにばにらちゃんが?」

 

   「しかもかりんに話って、いったいどういうことなの?」

 

りんご「かりんちゃん、それは直接本人に聞いてあげてくれ」

 

   「でないと、ばにらちゃんもまだ、踏ん切りがつかないだろうからね」

 

 

ばにら「ハッ! ちまき先輩と相撲を取っていたら!」

 

   「いつの間にか、かりんちゃんとひじり先輩が!」

 

   「おのれちまき先輩~~~~ッ! 謀ってくれたなぁ~~~~ッ!」

 

ちまき「だから、最初からかりんちゃんの所に連れて行くって言ったろ!」

 

   「ほら、さっさと声をかけてあげなさいよ!」

 

   「私たち、これからまだ特訓しなくちゃいけないんだから!」

 

かりん「ばにらちゃん、どうしたの?」

 

   「かりん、もしかしてまたなにかばにらちゃんに」

 

   「迷惑のかかるようなことをしちゃった?」

 

ばにら「いや、そうじゃなくてね! えっと、あの、その……!」

 

かりん「もしかして、勝手にUSO松の配信に出たことを」

 

   「ばにらちゃんも怒ってるの?」

 

ばにら「それはまあ、あんな奴にほいほい着いていったことに」

 

   「ばに~らもちょっと危機感どうなってんのって思ったけれど」

 

かりん「それじゃ、その後でKONさんに迷惑かけちゃったことも?」

 

ばにら「あんな大御所VTuberになにをやらせとんじゃって」

 

   「ばに~らもたしかにハラハラしちゃったけれども」

 

かりん「じゃあその後、ばにらちゃんのお母さんとよくわかんない天狗に」

 

   「滅びの宝剣ラグナロックを巡って大会で優勝しろって」

 

   「発破をかけられたことも……怒ってるよね?」

 

 

ばにら「は???」

 

 

りんご「あれ? ばにらちゃん? なんでそんな顔してるの?」

 

   「まるで僕がラインを超えた悪戯をしてガチギレした時のような……」

 

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

 

初出の情報に困惑するばにらさん。

親たちが勝手に進めていた計画にようやくここで気がつく。

そう、滅びの宝剣ラグナロックをめぐる話は、ばにらにはオフレコでしたからね。

 

それをうっかり話してしまうかりんちゃん。

まだまだ、なんかこう社会経験が足りておりませんね。

 

次回、ばにら怒髪天モードに突入。大事な大事な後輩を、親がやってるギルドの抗争に巻き込まれて、人気VTuberがキレる。ここからどう話が転がるのか、気になる方は――ぜひぜひ評価・レビュー・感想・フォローよろしくお願いいたします。m(__)m

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