VTuberなんだけど百合営業することになった。 作:kattern@GCN文庫5/20新刊
GCN文庫さまより「バイト先のネットカフェが、なぜかクラスの美少女たちの溜まり場になった件。2」が5月20日発売予定です。かなり叡智なラブコメですが、もしもご興味ございましたら、ぜひぜひご予約お願いいたします。
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【登場人物】
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
祇園ちまき DStars1期生 おまつり女
【シチュエーション】
祇園ちまきのおにぎり屋さん配信。
今までの清楚()配信とはいったいなんだったのか。
清楚&まさにみんなが期待したようなチルい配信でばにらたちを戸惑わせる。
普通に配信だってできる!
だってDStars不動の一期生だから!
ちまきちゃんの底力がいま火を噴くのだった!
◇ ◇ ◇ ◇
ちまき「まあ、普通にバイトはしてましたよ」
「おにぎり屋さんじゃないけれど、キッチンのある職場だったなぁ」
「割とバイト先での評価は高くって」
「チーフまではいかないけれど、ワンオペ任されたりとかしましたね」
「レジもやってたから常連さんとも顔見知りになって」
「うーん、まあだいぶ前の話ですけれど、あらためてこうして話すと」
「懐かしいなぁ…………(しんみり)」
「あ、はーい、いらっしゃいませー」
「梅、めんたいこ、ほうじ茶ですね」
「持ってきますので、少々お待ちくださ~い」
―――――――
コメント
―――――――
:ちまきちゃん、たしかに仕事できそう
:めっちゃ手際いいもんな
:これはお店の段取りがちゃんと分かってる
:そしてFPSの技術と相まって用意が速いんだこれが
:この接客されたらたしかに通うわ
:常連になっちゃう
:というか、この混雑具合で普通に愛想できるの神よな
:普通なら悪態ついていてもおかしくない
:マジでちまきちゃんできるバイトだったんじゃないのこれ
:人間としての器が違う
:ッパ、ちまきちゃんよ
:ゲームだけじゃないんよな、俺たちの祇園ちまきは!
―――――――
ちまき「もぉ~! みんなしておだてないでよぉ~!」
「そんなたいしたことはしてないってば~!」
「は~い! 鮭おにぎりですねぇ~! かしこまりましたぁ~!」
「在庫なかったので、作りますから少々お待ちくださ~い!」
「けどまあ、有能っていうのもいろいろ考えものでさ」
「ついつい褒められて、いろいろやってるうちに」
「気がついたらいいように使われるようになっちゃって」
「私も最初は、それに応えようとしてたんだけれど」
「人間ってほらやっぱり限界はどうしてもあるからさ……」
―――――――
コメント
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:ちまきちゃん……!
:つらかったんだな……
:まあ、一時期はバイトの使い方とかエグかったもんな
:今は人手不足で、もうちょっとマシにはなってきたけれど
:雇われなのに身を崩すほど働くのはよくないよ
【スパチャ 1千円: ちまきちゃん、これで美味しいもの食べて】
【スパチャ 2千円: ダブチでもポテチでもなんでも食べて】
【スパチャ 2千円: いつもありがとね!】
【スパチャ 2千円: 優しいちまきちゃんが、みんな大好きだよ!】
【スパチャ 1千円: おにぎりの前に愛情をいただいてました!】
:ちまきちゃん、無限に推せるのこういうところだよな
:あぁ、本当に
:最高のVTuberだよ、祇園ちまき……!
―――――――
ちまき「あはは! もう、湿っぽいのはやめにしてよ!」
「過去は過去! 今は今! ちまきは元気にVTuberしてるんだから!」
「それでオッケーってことでよくない! ね?」
◇ ◇ ◇ ◇
ばにら「うぅっ、ちまき先輩! そんなに苦労していただなんて!」
「私はてっきり、ただのセンシティブ要員だとばかり!」
ずんだ「ごめん、ちまき! いや、ちまき先輩!」
「私は貴女がそんなに苦労しているだなんて知らずに!」
「こんな言葉の端々から滲み出る苦労の匂いを」
「感じ取ることができなかっただなんて……!」
「貴女はまごうことなき清楚よ!」
「それも薄幸をまとった誰もが幸せを望む清楚だわ!」
ばにら「それはそれとして、精神衛生上、この配信を見続けるの辛くないですか?」
ずんだ「そうね、普通にゲーム上手いし」
「エイムでめっちゃ正確に品揃えして高速提供」
「さらに笑顔で接客とか、接客の格を見せつけられて」
「私のプレイはなんだったのかって自己嫌悪に陥っちゃうわ」
「こういう配信からはとっとと離れるが吉というものよ」
ばにら「なんか他にいい配信者いないですかね」
「こう、期待通りにはじけてくれて、こっちが安心してみれる」
ずんだ「そうね、このなんとも釈然としない気持ちを」
「すっきり切り替えてくれるような」
「ぶっ飛んだ配信を期待できるようなVTuberは」
「誰かいないかしらね……」
◇ ◇ ◇ ◇
一二三「……っはい! それでははじまりました!」
「麦畑一二三のおにぎり屋さん!」
「こんばんは~、麦畑で~す!」
「愚かな人間どもぉ~! 私の握ったおにぎりを食べなさぁ~い!」
―――――――
コメント
―――――――
:一二三さんwww
:およそ、人を接客する態度ではないwww
:断言する、この配信は荒れるぞwww
:むしろ一二三さんの配信で荒れなかったことなどあるのかwww
:人間たち逃げて! そのエルフは危険よぉ!
―――――――
◇ ◇ ◇ ◇
ずんだ「やっぱこういう時は、フリーダムエルフの配信を見るに限るわよね!」
ばにら「一二三さんの配信なら湿っぽいことになるわけないですもんね!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
圧倒的な清楚看板娘でばにらたちを退散させたちまきちゃん。
そして、フリーダムエルフに逃げるトップVTuberたち。
しかしこれが壮大な悲劇の幕開けだとは誰も気づいていないのだった。
なあ、米太郎?(元ネタをぜひご覧下さいw)
フリーダムエルフの配信に救いはない! 次回、コラボでなければ手加減は無用と大暴れするエルフ! 傍若無人の権化と化した彼の配信に、百合営業VTuberたちはいったい何を想うのか! 一二三さんの大暴れが気になる方は――ぜひぜひ評価・レビュー・感想・フォローよろしくお願いいたします。m(__)m