VTuberなんだけど百合営業することになった。   作:kattern@GCN文庫5/20新刊

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第840話 みんなのおにぎり屋さん その11

【登場人物】

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

麦畑一二三  だいさんじ所属VTuber おかまのエルフ

 

【シチュエーション】

祇園ちまきの良心的なおにぎり屋さん配信に耐えられなかった二人。

違うんだ、俺たちが求めているのはもっとどうしようもない奴なんだ。

重篤な笑い欠乏症にかかった二人は麦畑一二三に走るのだった。

 

さあ、一二三さんの通常配信(大暴れ)がはじまる……!

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

 

一二三「ほら、見てください」

 

   「こちら素敵なおにぎり屋さんですねぇ~」

 

   「都内の一等地! 港区にございます!」

 

   「今日からここでね、港区女子を相手に」

 

   「スピリチュアルおにぎり屋としてやっていきますね」

 

   「一個千円とかで売っちゃたりしちゃって」

 

 

   「えぇ? 港区女子なんだからおにぎりに千円出すだろ?」

 

   「勝ち組なんだからよう! 人類の勝ち組女子なんだから!」

 

   「アタシみたいな静岡に山持ってる」

 

   「山育ちエルフとはね、生涯年収が違いますからね!」

 

 

   「うそうそ、冗談冗談~♪」

 

   「普通に巣鴨辺りで、お婆ちゃん相手に商売しますよ~♪」

 

 

   「年金をさ! たらふくさ! もらってるんだろう!」

 

   「俺たちが汗水垂らして働いて得た年金で、生きているんだろう!」

 

   「買えよおにぎり! 昭和の味がするぞ!」

 

 

―――――――

コメント

―――――――

 

:はじまりから情緒不安定すぎないw

 

:いつもの一二三劇場がはじまったなw

 

:静岡の山は普通に高そうなんだが?

 

:妹(リーゼちゃん)に合わせてるだけで、どこ生まれかは分からん

 

:群馬とか栃木かな?

 

:群馬にエルフは住んでいるのか……?

 

:ちょっと群馬行ってくるわ!

 

:しかし、ついに一二三ちゃんもお店持ちか……!

 

:立派になったよな

 

:あの、底辺VTuberだった一二三さんがプロデュースする店か

 

:↑底辺ではない だいさんじでは上澄みの方

 

:↑トップの奴らがバケモノすぎるんよ

 

:いったい一二三さんはどんなおにぎりを作るのかな?

 

:やっぱエルフだけあって高菜とかだろうか?

 

:偏見だけれどたらことかめっちゃ好きそう

 

:↑わかるw

 

:一二三さんがおにぎり屋さんをするという字面だけで面白いから困るw

 

:さあ、見せてくれ! 一二三さんのフリーダムを!

 

―――――――

 

 

一二三「ところでみなさんは、アルバイトのご経験はありますか?」

 

   「ありますよね? 私のチャンネル登録者はおっさんですから?」

 

 

   「労働はクソ! う○こ! う○こブリブリブリ!」

 

 

―――――――

コメント

―――――――

 

:⁉w

 

:一二三さん⁉w

 

:飲食屋が言っちゃいけねえ単語だろw

 

:初手、う○こはダメだよ、一二三さんwww

 

:いいぞ麦畑! もっと言ってやれ!

 

―――――――

 

 

一二三「東京に出てきてね、まあこのお仕事が決まるまで」

 

   「アルバイトで生活してたんですよ。そこそこの期間」

 

   「あの頃のことを思い出すだけで、普通に調子悪くなるからね」

 

 

   「あの店長、俺が大卒だからってさぁ」

 

   「いちいちミスするたびに弄ってきやがってさぁ」

 

 

   「悪いのかよ大卒がコンビニでアルバイトしてたらさぁ!」

 

   「いいじゃねえかよ! こちとら就職氷河期組だっての!」

 

   「そりゃさ、エルフの森で仕事もなくて、都会に出てくるわ!」

 

   「安いアパート借りてよぉ! トイレとお風呂共同の!」

 

 

   「まあ、お風呂は入りませんけどね」

 

   「いっつも台所でタオル濡らして身体を拭いてました」

 

   「エルフですから、それで大丈夫なんですね~」

 

   「新陳代謝? みたいなのがよくて、臭わないんです~」

 

 

―――――――

コメント

―――――――

 

:貧乏エピソード乙w

 

:新陳代謝がいいなら臭うでしょ逆にw

 

:一二三さんの言うことにいちいち反応したら負けだぞw

 

:流石は一二三さん、今日も雑談のキレがえげつない

 

:貧乏だと風呂入るお金もないよな

 

:銭湯も毎日入ると高いんだ

 

:苦労してるぜ、麦畑さん……!

 

【スパチャ 1千円: これでお茶でも飲んでもろて】

 

【スパチャ 1千円: 開店祝いです!】

 

【スパチャ 1千円: いつか地元にお店を持てるといいね!】

 

【スパチャ 1千円: 第三の人生! 頑張って一二三ちゃん!】

 

―――――――

 

 

一二三「なんでお祝いのスパチャが1千円なんだよ!」

 

   「ケチってんじゃないよ! そんなんで飯が食えるか!」

 

   「そこは景気よく赤スパとか投げなさいよ! 舐めてんのか!」

 

 

   「あぁ~! もうすでにやる気がでない~!」

 

   「なんでゲームなのに労働しなくちゃいけないんだ~!」

 

   「労働なんてよぉ、この五百年くらいでできた」

 

   「くだらない文化だっていうのによぉ~!」

 

   「高貴なエルフとは相容れないんだよ、資本主義はさぁ~!」

 

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

 

ばにら「わあ、さすがはだいさんじの番外地」

 

   「一二三さんだ無茶苦茶やってくれてる!」

 

ずんだ「そうそう、こんな荒んだ配信が見たかったのよ」

 

   「私たちが求めていたのはこれなのよね……」

 

 

二 人「って、やりすぎだよバカ!!!!」

 

   「少しくらい加減をしろ!!!!」

 

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

 

高火力でリスナーを焼き尽くしていくタイプのVTuber。

それが麦畑一二三。彼の配信についていけるのは訓練されたリスナーだけ。

 

本当にやりすぎで運営から注意されないか心配……!

 

ともあれ! はじまった麦畑一二三のニコニコおにぎり屋さん! 飛び交う笑顔と下ネタ! マシンガンのように飛び出すおにぎりと冒険! そして、米袋に生命が宿るとき、麦畑はすべてを捨てて走り出す! こんな無茶苦茶な配信が見たかった! そんな奇特なリスナーさんは――ぜひぜひ評価・レビュー・感想・フォローよろしくお願いいたします。m(__)m

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