偉大な勇者   作:四季社タクト

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お待たせしました、今回は色々と重いです・・・書いてて辛かった。


第13話

俺は玄関置いてあった箱を家に入れ、箱に中身を開けるとぎっしり詰められた親父の書いた書物の他にも図鑑や設計図などが入っていた。

 

俺は真っ先に調べようと思ったのは俺と親父が出会った、正確には俺を拾ってくれたあの日から書かれてることを全てを俺は読んでいった。

 

だが、三好 春信さんが言っていた通り、大赦の人たちが情報を漏らさない様にと所々塗りつぶされており、それでも多少は読めるので俺は読み進めていたが、とある時期から全て黒塗りでページが何枚も続く年月があった。

 

その年月は・・・神世紀 298年 7月

 

俺は最初この黒く塗り潰された数ページを読めないと思って諦めようと黒く塗り潰された部分を触ると俺は親父の癖を一つ思い出した。

 

「また、シャープペンの芯折っちまった」

「親父またかよ、書く時いつも力入れすぎなんだよ」

「いやー、もう癖ずいちまってな、文字を書く時って妙に気合い入って強う書いちまうけぇな」

 

親父は俺は黒く塗りつぶされたところに紙をあて、鉛筆で擦ると文字が浮かび上がってきた。

 

それはただただ謝罪言葉だった・・・

 

(馬鹿野郎・・・そう言うのは自分で言いやがれ・・・)

 

この時俺は初めて親父の気持ちを理解した。

 

 

 

新学期の少し前風さんに朝部室に来るように言われて行くと、風さんから戦いの延長を告げられ、スマホを渡された。

 

そして・・・夏休みを過ぎても、風さん達の後遺症は治る事なかった・・・

 

新学期に入り俺は一人で部室に向かっていた。

 

(戦いは延長に入ったって言ってたけど何も起こってない、嵐の前の静けさだな)

俺はそう思いながら部室の扉を開けると結城さんの精霊と顔面衝突した。

 

「ごめんなさいー、武蔵先輩―」

結城さんは俺の顔面に引っ付いた、精霊を誤りながら引き離し、俺は部室を見ると軽い百鬼夜行が起きていた。

 

しばらくし精霊達がそれぞれのスマホに戻り、俺たちは一息つくことができた

「どうしてこうなった?」

風さんに聞くとみんな勝手に出てきて手がつけれなくなったらしい。

「なるほどなぁ、みんなは精霊が増えたのか、俺の端末には何もしなかったくせに・・・」

「武蔵は精霊増えなかったもんね」

「いやむしろ、増えると餌代が増えるから困る」

苦笑いをする風さんの顔を見た後にか夏凛を見ると何か不満そうな顔をしていたが樹さんが『敵・・・いつ来るかな』と夏凛に聞くと、元の夏凛に戻った。

「そうね、私の間では来週辺りが危ないわね」

「実は敵が来るのは気のせい・・・だったらいいけどね」

風さんはそういったが、その時俺にはなぜかピリピリとした感覚が伝わってきた・・・

 

その後に樹海化警報が鳴り響き、俺ら以外の全ての動きが止まった。

「えぇ!」

「噂をすればってやつかな」

「風が変なこというから、神樹様からの的確なツッコミね」

「あんただって感を外してるじゃない」

「まぁまぁ」

俺は夏凛と風さんの言い争いになりそうなのを宥めると俺たちは光に包まれていった。

 

「敵は一体、後数分で森を抜けます」

「一体だけなら」

「今回の敵で延長戦も終わり、ゲームセットにしましょう」

「そうね」

「武蔵、あんた大丈夫?」

風さんが俺がずっとバーテックスの方を見ていたので心配して声をかけてくれた。

「あぁ、大丈夫だ、別に気にするな」

(双子座の片割れか・・・)

俺たちはすぐに変身を済ませすぐに双子座に向かった。

 

「あの変出者、樹が倒さなかったけ?」

「元々二体いるのが特徴のバーテックスかもしれません」

「双子ってこと?」

「いずれにせよ、やることは同じ、止めるわよ」

しかし夏凛呼びかけには誰も答えなかった。

(やっぱり、みんな満開を恐れている・・・そりゃそうかだって・・・)

 

満開のことは大体理解していた・・・それ故に俺が動かなければならないと・・・

 

俺はすぐに双子座のバーテックスに向かって刀を投げ、俺の投げた刀双子座の胴体に刺さったがそれでもバーテックスは足を止めなかったので俺はそのまま追いかけた。

 

(前の時より体が軽い、スピードが上がっているんだ)

 

俺はすぐに追いつき、勢いをそのままに後ろからバーテックスの足を切断したあとすぐに封印の儀を開始した。

開始直後バーテックスの御霊は器から溢れるように大量に出てきた。

(厄介であり面倒、こりゃあれするするしか・・・)

息を整え、あの時の力を出そうとしたが俺の後ろから精霊の力を纏わせた結城さんが

蹴りと共に大量の御霊を焼き払った。

 

「武蔵、友奈!」

俺たちの名前を呼びながらこちらに来る風さん達に友奈は手を振り、俺は膝をついて休んでいた。

「あんた達、無茶して・・・」

風さんは俺たちに怒っているのだろう、

「悪いけど、みんなを戦わせるわけにはいかなかったんだ、風さんなら理解してくれるよね」

 

この時俺はどんな顔をしているのだろう・・・わからない

 

そんなこと思っている間に樹海化は解けた。

 

 

再び目を開けた時、近くに結城さんと東郷さんがいた。

「ここ屋上じゃないよね、みんなは?」

俺らは辺りを見渡すと奥の方に大橋が見えたので、俺たちはかなり遠くの方に飛ばされてしまっていた。

「とりあえず、まずは風さん達に連絡・・・」

俺はスマホを取り出し連絡を取ろうとしたが圏外で連絡も取れなかった。

 

「ずっと読んでいたよ、わっしー、会いたかった」

結城さんは真っ先に声のした方に向かい、俺は東郷の車椅子押し後から声のした方に向かった。

そこにいたのは左目と右指以外全体を包帯に巻かれた人ががベットの上にもたれかかっていた。

俺はあの人、いや彼女のことを知っている、数日前に何度も何度も読み直した親父の書物に書かれていた人だと・・・

 

「東郷さんの知り合い?」

「いいえ、初対面だわ」

東郷さんがそういうと彼女は悲しそうな顔をして話してくれた。

「わっしーって言うのはね、私の大切な友達の名前なんだ、いつもその子のことを考えていてね、つい口に出ちゃうんだよ、ごめんね」

「あの、私達を呼んだんですか?」

「うん、その祠」

「うちの学校にあるものと一緒だな」

「バーテックスと戦いが終わった後なら世の祠使って呼べると思ってね」

「やっぱり、知っていたか・・・」

俺がそういうとみんなが俺の方を見てきた。

「どういうことですか、先輩?」

「親父の書物に書かれていた・・・先代勇者の・・・」

「乃木園子だよー、君のことは大赦の人から聞いてるよ」

俺が彼女の名を呼ぼうとした時、すぐに彼女の口から自分の名前を言った。

(俺のことは、流石に聞いているか・・・)

 

「先輩って言うのは、つまり乃木さんも・・・」

「さっき彼の口から少し出たけど、私も勇者として戦っていたんだ二人のお友達と一緒にえいえいおー!って今は困難になっちゃったけどね」

「バーテックスが先輩をこんな酷い目に合わせたんですか?」

「んーとね、敵じゃないよ、私これでもそこそこ強かったんだから、えーと、あ、そうだそうだ友奈ちゃんは満開したんだよね」

乃木さんは結城さんそう聞くと結城さんは素直に答え、続けて東郷もしたと答えた、それを聞いて乃木さんは再び悲しそうな顔をした。

「咲き誇った花はその後どうなると思う?」

「花は散り、枯れ果て、そしてなくなる・・・散華か・・・」

俺がそう言うと目を瞑り離した。

「そう、満開の後に散華という隠された機能があるんだよ」

「花が散るの散華・・・」

「満開の後、身体のどこかが不自由になったはずだよ」

俺はこの機能をつい最近知ったから驚きはしなかった、しかし、俺はもっとこのことを早くしれていたのかも知れない、そしたら、みんなは苦しまずに済んだかもしれない、そして後輩の夢を奪わずに済んだかもしれない・・・俺はその後の乃木さんの言葉などを黙ってきいていた。

 

「それが散華、神の力を振るった満開の代償・・・その代わり決して勇者は死ぬことはないんだよ」

「死なない?」

「死なないなら言いことじゃないかな?」

結城さんは東郷さんの方を見たが東郷さんは結城さんの問いには答えれなかった

「そして戦い続けて今みたいになっちゃったんだ、元からボーとするのは特技でよかったかなって全然動けないのはきついからね

「痛むんですか・・・」

「痛みはないよ、敵にやられたものじゃないから、満開して戦い続けてこうなっちゃっただけ、敵はちゃんと撃退したよ」

その言葉は今の彼女達には重すぎた・・・

「な、なぜ私たちが・・・」

「いつの時代だって神様に見初められて供物になったのは無垢な少女だから、汚れなき身だからこそ、大いなる力を与えられる、その力の代償として身体の一部を神樹様に供物として捧げていく、それが勇者システム・・・」

「私たちが供物・・・」

「大人たちは神樹様の力を宿せないから私たちがやるしかないとは言え、酷い話だよね」

「それじゃあ、私たちはこれから、身体の機能を失い続けて・・・」

「でも十二体のバーテックス倒したんだから、大丈夫だよ東郷さん」

「倒したのはすごいよね、私たちは追い返すので手一杯だったから」

「そうなんですよ、もう戦わなくていいはずなんです」

結城さんはそう言ったが乃木さんは少し位表情を見せた。

「そうだといいね」

「それで失った部分はずっとこのままなんですか?みんなは治らないんですか?」

「治りたいよな、私も治りたいよ、歩いて友達を抱きしめに行きたいよ」

乃木さんは悲しそうに言った。

「友奈ちゃん、武蔵先輩」

気づいた時には大赦の人たちが俺たちを囲むように立っていた。

 

「彼女達を傷つけたら許さないよ、私が呼んだ大切なお客様だから、あれだけ言ったのに合わせてくれないんだもん、だから自力で呼んじゃったよ」

乃木さんはそういうと大赦の人たちは一斉に頭を下げた。

「私は今や半分神様みたいなものだからね、崇められているんだ、安心してね、あなた達も丁重に元の街に返すから、悲しませてごめんね、大赦の人たちもこのシステムを隠すのは一つの思いやりだと思うんだよ、でも・・・私はそう言うの、ちゃんと言って欲しかったから」

乃木さんの顔を見ると涙が溢れ出ていた。

「わかってたら、友達ともっともっとたくさん遊んで・・・だから伝えておきたくて」

東郷は自分手で車椅子を押し、乃木さんの所へ行って手で涙を拭った。

「そのリボンにあってるね」

「このリボンとても大切なものなの、それだけは覚えてる、だけどごめんなさい、私思い出せなくて」

「しかないよ」

この時、乃木、東郷、結城は涙を流していた

「方法は!このシステム変える方法はないんですか?」

「神樹様の力を使えるの勇者だけ、そして勇者になれるのは極々一部、私たちだけなんよ」

それを聞いて俺は一番そばにいた結城さんを慰めることができなかった。

「帰してあげて彼女達の街へ」

「いつでも待ってるよ、大丈夫こうしてあった以上、もう大赦側もあなたの存在をあやふやにはしないだろうから」

俺は二人の涙を見てやはり話さなければならないと思った。

 

「済まないが俺は乃木さんと二人で話をしたい、結城、東郷のこと頼めるか?」

「先輩」

「悪いが先に行っててくれ・・・」

結城さん達は俺の言葉を大人しく聞いてくれて、大赦の人たちについて行った。

 

「ごめんね、こんなこと言って」

「いいんよ、それでお話ってなーに?」

「俺が今から話すことは少し辛い思いをするかもしれないそれでも聞いてくれますか?」

俺は乃木さんに聞くと乃木さんは静かに頷いた。

「俺の親父は元大赦の人で、君たちの武器の設計をしてたんだ・・・それで・・・それで」

俺は言葉を濁した。

「親父は関わりをあまり持とうとはしなかったが、誰よりも他人が幸せになる事に関しては他の人より何倍も望む人だった、特に若者には・・・だからこそ、親父は後悔してたんだ、いくら無垢な少女しか勇者になれないと分かっていても、何かできないのかって・・・」

親父は自分の無力さの中どんな思いで、武器やシステムを作ったか・・・

 

「一時期、親父が酒に溺れた時があった・・・」

俺は懐に持っていた親父の書物を開け乃木さんに見せた。

全て塗り潰しぶしされていたから俺が上から鉛筆で擦って浮き出た文字を別の紙に移して上からはっ付けたものになるが、それでも見せなければいけないと思った。

 

「この書物を見てわかったんだ、ちょうど三ノ輪 銀さんが亡くなった時期と・・・親父はずっと君たちに謝りたかったんだよ・・・三ノ輪 銀さんのことはすまなかった」

俺は親父に代わって謝った。

 

「・・・」

俺は彼女の隣に行き、瞳から溢れる涙をハンカチで拭き取りなが、落ち着くのを待っていた。

「落ち着いたか?」

俺がそう聞くと彼女は落ち着いたと言い俺は彼女の頭を優しく撫でた。

「ごめんな、こんなこと言って」

「いいんよ、ちゃんと伝わったから」

彼女は強い、勇者としても一人の少女としても・・・

「優しいんだね、今度お見舞い行っていいか?」

「うん、いいよー」

 

俺は彼女の笑みを見てから俺はこの場を去った・・・

 

 

 

 

 

どんな形になってもみんなの代償を治す・・・例え・・・俺が世界を壊す神になっても・・・

 

 

 

続く

 




最初ずっと黒く塗りつぶされた文字をパソコンを使わずと考えた時、筆圧を強く書くしかないと重いこの方法しました。(地味にこれに時間かかりました)

親父さんは大赦の人でも間違ってることは、間違っていると言う人です、書物にそう言うことを書いていたので大赦の人は書物にまで黒塗りで潰しました(そう考えるとかなり闇深いな・・・)

この回は本当に心が苦しかったです(これからこんなのが2、3話近く続くけど大丈夫か、俺)

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