転生死神は平和が欲しい 作:爆乳斎
しょうがない、情報少ないから。
その日の瀞霊廷は一際騒がしかった。
白髪で褐色の男が嫌らしい笑みをその顔に浮かべながら全身包帯まみれの1人の新人隊士を追いかける図。
「ほら追いついちまったぞ」
「っ!ちょ、待っ…!」
新人隊士の横に並んだ褐色の男はそのまま鳩尾へと拳が走った。
めり込む拳に空気が漏れ苦しそうに顔が歪む。
骨が折れる感触を互いが拳に、そして体内から感じる。
しかし、これで止まってたらさらに追撃が来ることを知ってる新人隊士は拳の衝撃に逆らわずに後ろへ飛び退き、距離を取りそのまま踵を返し、痛みを無視して走り出す。
それを見て褐色の男も笑みを浮かべ彼を追いかけた。
「しゅん…瞬歩だけ、ゲッホ…!瞬歩だけ教えてくれればいいんすよ!なんですぐそう拳出すんすかねー!?」
「…?そっちの方が楽しいだろ…?」
「いや、全くもって同意できない!」
新人隊士は死なないために必死に、しかし、褐色の男の方はただただおもちゃで遊ぶ無邪気な子供のように。
いつもならここにさらに5人の人物たちから狙われるのが常の新人隊士。
最近はトップの言葉によって多少平和になってきてはいるがそれでも命が狙われる日々。
いや、襲ってくる人物たちからするとただのお戯れでしかないが、小突けば吹き飛ぶほどの実力差がある新人隊士からすると毎日が刺激的すぎる日々。
「ほらこれが瞬歩だ」
「ゴッ…ハ…ッ!顔殴らなくて、も、いいと思う、んだ、けど…!?」
血を吐き、それでも止まらない猛攻に何とか反応して致命傷だけは避ける彼。
これが新人隊士、【
♦♦♦
浜浪流の印象
一番隊隊長兼総隊長:山本元柳斎重國
「初めに抱いた印象は"平凡"の二文字しかなかった。ただただ普通、そうとしか思えなかった。だが、その普通が異常だと気づいたのだ。儂や護廷十三隊の誰か一人と相対した時のあやつは"普通"だった。儂らと面と向かって話すとなると少なからず恐怖の感情が見えるものだ。しかし、あやつは自然体だった。"自然体すぎた"のだ。我ら護廷十三隊は恐怖の視線に晒される環境で過ごしてきたもの達だ。あやつを引き入れればよい刺激になると思った。ただそれだけだ」
二番隊隊長:四楓院千日
「才能はねぇな。鬼道も白打も剣も歩法も。全部平均より少し上程度って感じだ。100のうち俺たちが200使えるとしたらあいつはせいぜい75~80ってとこか。いわゆる器用貧乏ってやつだ。まあ確かに学校を主席で卒業できる程度の強さはあるがそれだけだ。ただな、命の危険が身に迫った時のあいつはすげぇな。どれだけ重症でも致命傷だけは絶対に喰らわない。ほぼ反射だあれは。反射で最後の一線だけは避けきってる。……死なない玩具なんて初めてだよ」
三番隊隊長:厳原金勒
「……興味はあります。ただそれだけです。……あぁ、あと助かりますね。彼が来てから書類仕事の進みが段違いですから。それと連中の相手をしてくれてますので最近の被害が少ないというのは僥倖です。そのまま死ぬことなく彼らの相手をお願いしたいです。いわゆるお守り役として最適ですよ。他は特にありません」
四番隊隊長:志島知霧
「凄いですよ、彼。連中に狙われてあそこまで耐えきってるのは初めてみます。1度、本当に死にかけていた時も無意識のうちに全身に巡らせた霊力を使って無理やり心臓を動かし、無理やり止血をし、何とか延命したことでギリギリで命を拾い上げられましたから。生きることに貪欲なのはいいことです。明るい性格でもありますしね。掃き溜めに鶴って感じです。ただ、少し……やめときましょう。これは僕のただの悪癖ですからね」
五番隊隊長:尾花弾児郎
「あんなやつは初めてだなぁ。連中と話す時も変わらず話すやつなんて。いや?変わらず……な訳じゃないか。なんて言うか、こう、尊敬?違うな。憧れ?違うか。とにかく普通なんだよ普通。あれは自覚無しで頭のネジ外してるやつだろうなぁ。だってよく見かけんだよ。連中に追い回されて何度殺されかけててもその顔にはいつも薄ら"笑み"浮かべてんの。ちょっと気味悪かったな。まあでも面白いやつだし今度一緒に飲みに行ってみたいね」
六番隊隊長:齋藤不老不死
「おもしれぇ。あんなおもしれぇやつは初めてだな。全部そこそこ。剣、鬼道、白打、歩法、霊圧さえ。斬魄刀だってハズレかどうかは分からねぇけどあんな斬魄刀見たことねぇよ。それなのに死なねぇ。どれだけ切っても殴っても蹴られても鬼道ぶち込まれても。ギリギリで生き残るんだよあいつは。殺しはしねぇとは言った。加減もしてはいる。それでも死んでもおかしくねぇくらいには痛めつけてる。それでも次の日にはケロッと目の前に現れて挨拶してくるんだぜ。アタシの名前みてぇなやつだよ。だから気に入った。ウチの隊に入れてほんとに良かったぜ。他の隊になんか渡さねぇよ。アイツはいつかアタシが殺すんだよ」
七番隊隊長:執行乃武綱
「いやはや、印象か。何も言うことは無い、が、育てがいのある男よ。何度も死にそこから舞い戻ってくる度にまた殺す。俺のやることはそれだけよ。俺を殺すまでアイツには死に続けてもらう。苦痛と感じるのであれば俺を越えろ。あいつならそれが出来る。俺はそう確信しているぞ」
八番隊隊長:鹿取抜雲斎
「凄いですね彼。強さとかでは無いんですけど、どんな状況、状態でも平然とした様子なんですよ。死にかけた次の日には全身包帯で笑顔で挨拶してくれた時はさすがに引きましたけど。ホントに死にかけたのか疑問が浮かびましたね。他とは違う。そう感じさせてくれる人ですね。今度お茶にでも誘って見ようかと思ってます」
九番隊隊長:久面井煙鉄
「なんて言うか普通に見えて頭イカれてるやつだろ。前によォ毒入りの酒差し入れだっつって渡したらよ、すぐ毒入りってら見破ったんだよ。そっからな?そっからだよ?そいつその場で一気飲みしたんだよ。かなりの強めの毒だったから死んでもおかしくなかったんだけど、あいつ血反吐吐きながら霊圧で無理やり体を毒に適応させてやがったの。したらその後なんて言ったと思う?『隊長からの差し入れはありがたくもらいます』だってよ。アホだろ。いやー俺はあいつ気に入ったよ。今度は色んなもんに毒ぶち込んで差し入れ持ってく予定だ」
十番隊隊長:王途川雨緒紀
「……化け物、と言ってもいいか。腕っ節の話では無い。中身だ。精神面で見た時アイツはここの連中の誰よりも上だろう。それほどまでにアイツの心は誰にも乱されない。あんな連中に襲われてもして生きていたら次の日からは誰もが逃げ出してるもののはずだがアイツだけは平然と目の前に笑顔現れてくる。あの時は……さすがに驚きはしたな」
十一番隊隊長:卯ノ花八千流
「初めての経験でした。私に相対しながら笑顔を見せて来られたのは。私の名は悪名高くこの尸魂界全土に渡っているはず。自分で言うのもなんですがそんな危険人物を前にして笑顔など正気とは思えません。"普通"の皮を被った得体の知れないナニカ。そんな印象を抱きました。面白い方ではありますけどね。ただ少し……不気味なところも感じられます」
十二番隊隊長:善定寺有嬪
「最高におもしれぇガキだぜ。壊そうと思ってもなかなか壊れねぇ。あんなのは初めてだ。弱ぇ癖に弱ぇなりに生き残ろうと必死なのもポイントが高ぇよ。見てて飽きがこないってのはいいもんだな。あいつの体分解して色々調べてみるのもアリだな。面白そうだ。ま、総隊長サマから注意されちまったし当分は抑えめで行くけどな」
十三番隊隊長:逆骨才蔵
「コココ……、何も言うことはありゃあせんわい。ワシからはな。だがこの護廷十三隊に面白い風を吹かせてくれる存在じゃとワシは思うとる。そして、最後には……まあ良い。今はまだじゃ。楽しみは最後に取っておくべきじゃて」
モチベが足りない…!
誰か…!誰かオラにモチベを分けてくれぇッ!