愛される少年は運命を捻じ曲げに行きます!   作:春山三冬

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15:アリスと寮生活の準備

『しゃべったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!???』

 

脳内でものすっごく叫んだ耳がキーンとなった。いや、脳に直接来るから別に耳にはダメージないけど…

じゃなくて、なんかこうかっこいい感じだった先生のイメージが、ここまで伝説のCMみたいな驚かれ方するとどうしても変わってしまう…

って!!あんなに脳内で驚きながら表ではめっちゃ平静を装って「ふん、さすがは私が見込んだ奴らだ」とか言っちゃってるじゃん!!

ちょっとレイラたちにも聞かせてあげたいよ!!こんな感情がモロでてる先生をさ!!

 

『ごめん、マジで誰アリスって?』

『私が説明するわ〜』

 

タイミングよくエリーが話を戻してくれて、結局誰も先生の反応にはつっこまなかった。

そして、ようやく正気になったシトリーがキャラを戻して会話に再び参加してきた。

これで、ようやくアリスという神について少し情報はもらえるだろう。

 

『私たちがまだ生きて神をしている時代にねぇ、アリスちゃんは誰とも口を聞かなかったのよぉ〜。でもねぇ不思議なことにミスリル相手だけにはちゃんと喋っていたのよ。昔っからそうだったから、きっと今もミスリルがいなかったから喋らなかったんじゃないかしらぁ?』

 

へぇ、アリスって神はミスリルがいないと喋らなかったんだ。あれかな?友達に依存するタイプの子なのかな?

と言うか、やっぱり神様も生き物なんだなぁ…それぞれが全く違う雰囲気で声だけでもちゃんと違いがわかるんだもんな。

 

あ、あとこれで先生が運命を曲げる者になる心配はなくなったかな?

ちゃんと昔から存在してたみたいだし、シトリーやミスリルの反応からするに、普通の神っぽいし。

 

『なるほど…そう言う理由だったのか。じゃあ、ミスリルとアリスに聞きたいのだが、2人はどう言う関係なんだ?恋仲とかなのか?』

 

oh…先生の頭の中はマジでどうなってるんだ?

初対面の相手にいきなり誰かと恋人関係になってかなんて聞く人いないと思うぞ?

頭恋愛小説に洗脳でもされてる?

 

『いやそれは違うよ?ボクは天界で誰とも喋らないアリスが気になって付きまとってるうちになんか話せるような仲になっただけだよ?』

『うん、ミスリルが言った通り』

『ほう。恋仲というわけではなかったのか…』

 

うわぁ、なんかちょっとしゅんとしちゃってるよ先生が。

顔は全然変わってもいないのに声のトーンだけはめっちゃしゅんとしてるよ。

どれだけ期待してたんだろ?なんかここまでくると気になってくるな…

 

『えっと、ミスリル。3248年と6ヶ月と7日ぶりだね。元気してた?私はずっと寂しかったよ』

『え、なんでそんなに細かいことも覚えてるの…こわっ…じゃなくて、ボクはずっと元気だったよ!アリスは?』

『わ、私はあんまりかな…3200年近くひとりぼっちだったし、最近ようやく宿る魂を決めたけど、それからも喋れなかったから』

 

あれ?僕にミスリルが宿ったのって2200年くらい前じゃなかったっけ?

あ、でもエリーにシトリーがついてからまだ3回しか転生してないからやっぱりそれぞれ宿る魂見つけるのに時間差があるのかな?

うーん、もうずっとミスリルといるのに全然神について理解できてないなぁ…これからはもっとどんどん聴いていこうかな?

 

というか、アリスは3200年どうしてたんだろ…

3200年、おそらくだが虚無の時間を過ごしたのか、その場合どうして魂は消えなかったのか僕は考えに考えていたら、授業終了を告げるチャイムが鳴った。

 

「お、では、今日の授業?を終わる。今から寮に案内してやるから、部屋を決めろ。それが終わったら各自帰宅しろ。そして、明日からは寮生活だ」

「「「「「はーい」」」」」

 

それぞれいつのまにか置かれていた教材やらなんやらをまとめて、教室を出る。

先生に連れられまた長い長い廊下を移動するその間、寮がどんなのかと言う話題について盛り上がった。

 

「レイラはもとから寮暮らしじゃなかったの?」

「私は去年は勝利の女神様の特別クラスのたった1人の生徒だったから、1人のために寮を提供するのは流石にダメらしかったから教員寮の先生の部屋に一緒に住んでたんだ〜。だから今年からどんな場所で生活するかわかんないの。だからワクワクしてるんだ〜」

「うーん、勝利の女神の教員寮の部屋よりさすがに質素な気がするなぁ…」

「でもでも、近くの部屋にみんないるんでしょ?なら、そっちの方がいいに決まってるよ〜」

「まあ、確かにそうかも。私もほとんど竜人だから友達と呼べる人間が少なくて、会話の相手はほとんど親だったから、その気持ちはわかるかも」

「そう言うことなら多分うちもやで〜。異国の生き物とのハーフやから大人たちはうちのこと警戒しとるし、子供はみんなうちの親のこと知りたいから近づいてくるやつばっかやったしな」

 

そんな感じの会話が繰り広げられることやく5分、先生が急に立ち止まった。

それに合わせて僕らも立ち止まり、視線を前に向ける。

 

すると、そこには馬鹿でかい扉があった。

 

「ここが明日からお前らが生活する寮だ。お前らの部屋はこの寮の3階の7つの部屋のうち好きなとこにしろ。あと、必要な家具がある場合全て私に言え。取り寄せるかお前たちの家から送ってもらう」

「先生、ここの間取りは全部同じなんか?」

「いや、若干違うからちゃんと相談して決めろ。いいな?」

「「「「「はーい」」」」」

 

そこまで確認すると、先生は「呼んだら来る」とだけ言って姿を消した。

そして、僕たちは寮に入り3階の部屋をみんなで一つ一つ確認して行った。

 

で、結局部屋は左右の端を空部屋にし、僕の部屋は左から3番目、右にアシュー、左にエリーの部屋が来ることになった。

そして、先生を呼び、それぞれ欲しい家具などを先生に伝えた。

 

そして、各自帰宅することになった。

学園をでるとすぐのところになんと車が来た。

 

周りの人はみんな騒いでいて、某たちもだいぶ驚いている。

ただ、エリーだけは平然として歩いていき、その車の前に立った。

 

すると、中からメイドが出てきて、エリーに近づいてきた。

 

「お嬢様、お乗りになってください」

「ちょっと待ってアル。それより先に私の友達を紹介させてちょうだい」

 

そういうとエリーは僕らの方にメイドを連れて歩いてきた。

 

「紹介するわ。私の友達のテス・バークソン。私と同じクラスで、優しい子よ」

「はじめましてバークソン様。私はお嬢様の屋敷のメイド長のアル・ルイルです。お嬢様のことをこれからよろしくお願いします」

 

そう言ってメイドさんはペコリと深く頭を下げた。

そして、僕が思ったことを言ってくれた。

 

「お嬢様、他の方々はお友達ではないのですか?」

「ええ、違うわ」

 

そして、僕らの疑問にものすごく冷たく返すエリー。

もちろんレイラたちが何も言わないわけがなく、

 

「ひどいよエリー!私だってもう友達じゃん!!」

「せやで〜うちら同じクラスの友達やないん?なぁ?」

「ああ、テスとエリーが友達ならば、私も友達じゃないのか?」

「友達になるには信頼というものが必要なのよ」

「えぇ?私たち信頼されてないの?というか、テスだけ特別扱い?ずる〜い」

「せやな、テス、ずっこいで!そんなテスにはもう尻尾触らせたらん!!」

「テス。私は君がそんな奴だと思わなかった…」

 

えぇ、なんか僕に飛び火してる…

しかも、そんな僕を見てメイドさんは焦ってるし、エリーはニヤニヤしてるし!

ひどいのは僕じゃなくてエリーだ!!!

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