今と昔で変わった喫茶店で、看板娘と元居候が出会った 作:ボルメテウスさん
「リコリスが、4人、殺害された?」
その日、五代が店に入ると共に店長であるミカから、その話を聞く。
「あぁ、犯行現場を見る限りでは、おそらくはグロンギの仕業ではないと思うが、それでもリコリスが狙われているのは危険な状況だ。だから、警戒は怠らないでくれ」
「分かりました、俺の方でも怪しい影はないか、警戒しておきます」
そう、五代とミカが会話していく。
まだ、店の準備中という事で、今は客足はほとんどない。
「それにしても、このグロンギという奴らは一体どういう奴なのかねぇ」
そんな2人の会話を横に、タブレットを見つめているクルミは言う。
「俺も、何度も戦ったけど、よく分からなかった。ただ、本当に厄介な奴らだと思うよ」
「それはまぁ、国土交通省にまで入り込む事ができるぐらいだからなぁ」
「えっ、クルミちゃん、何時の間にそんな情報を」
クルミの言葉に対して、五代もさすがに驚きを隠せなかった。
「まっ、この程度は簡単だよ、ネットのセキュリティは案外チョロいからね。反対に君の身体は謎過ぎるけどね」
「あはははぁ」
そう、苦笑していると。
「おはようございます!!」「おはようございます」
そんな会話を行っていると共に千束とたきなの2人が店に入ってきた。
「おはよう、2人が一緒に来るなんて、珍しいね」
「ふふっ、五代さん、実は、私達、結婚しちゃいましたぁ♡」
「いえ、してませんよ」
そう五代に対して、頬を赤くしながら言う千束。
それに対して、たきなは呆れるように言うが。
「えっ違うの」
「えっ」「えっ」
五代は特に気にした様子もなく、首を傾げる。
それには、たきなが、遅れて千束が声を出す。
「えっと、あのぉ、さすがに女の子同士では、そう言うのは」
「そうなの?いやぁ、俺って、世界を旅していたから、そういう子もいるんだなぁって」
「ヤバい、グローバル過ぎて、冗談が通じなかった!」
そう、千束は思わず頭を抱えた。
「それにしても、なんで2人が同棲を?」
「えっ、あぁ、それはえっと「リコリスの襲」ストーップ!」
そう、たきなが理由を言う前に、千束が止める。
「五代さんは、そういうのは駄目だから」
「だけど、それ以外に何が」
「あぁ、たきなが住んでいた所が、少し問題があってな。工事をするからしばらくの間、千束の家で居候する事になったんだ」
「そっそれだぁ!!」
そう、頭を捻っている千束に対して、助け船を出すようにミカは言う。
「そっそうだったんだぁ、まぁ、それだったら仕方ないねぇ」
既に事情を知っている五代だが、なるべく話を合わせるように頷く。
「とにかく、今日も一日頑張るぞぉ!」
そう千束の笑顔を見ながら、五代もまた頷く。
だが、彼女達の同居生活から始まった小さな事は、五代にとっても予想外な出来事が起きるのは、まだ、知らない。