今と昔で変わった喫茶店で、看板娘と元居候が出会った   作:ボルメテウスさん

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恐怖

「新たな未確認が確認されてから、既に数日。

まさか、被害がここまでとはな」

 

そう言いながら、DAの司令官である楠木は事件の資料を読み返しながら呟く。

 

「現状、未確認に関しての対処は神経断裂弾で行っていますが、何時、どのタイミングで現れるか分からない存在ですので」

 

「それでも配備を行うように。

ラジアータでの予測も未だに」

 

「20年前に現れた奴らとは個体が違うからな。

現在は、新たに発見された遺跡での解読が進んでいる。

今はそれしか、頼りはない」

 

そう言いながら楠木は、事件の被害者に関する資料をゆっくりと見ていく。

 

「それにしても、何か、これには意味があるのか」

 

それと共に、未確認がこれまで殺してきた被害者の共通点を見て、顔を歪ませる。

 

一見、それらは全て共通点がないように思える。

 

それは、警察側からの意見であり、DAから見れば、それには大きな共通点がある。

 

「まさか、既に46人のファーストリコリスが、殺されているなんて」

 

そう、楠木の隣にいる秘書は悲痛そうな表情と共に言う。

 

それは、本部が存在する東京以外の全ての都道府県に所属している主力というべきファーストリコリスが殺されている事。

 

まるで計画的な犯行であり、なぜ、彼らがリコリスを狙っているのか、それは未だに不明である。

 

そして、ファーストリコリスはまさしく都道府県で分かれている支部に所属している。

 

「だからこそ、現状、フキは基本的には本部での待機を。

本来だったら、錦木さんも戻ってきて欲しいのですが」

 

「奴がそれで言う事を聞くのだったら、苦労はしない。

幸い、奴の戦闘能力ならば、未確認相手でも生き残る事は可能だろう」

 

「ですが」

 

その言葉と共に確認するように出てきた写真。

 

そこにいたのは4号こと、クウガの姿だった。

 

「この未確認と釣られる形で再び姿を現した4号。

彼は、なんで彼女を守るように?」

 

「さぁな。

奴の考えている事など、私には分からないよ」

 

それと共に楠木は、その事は問題視していないように言う。

 

「司令は、以前から4号の事を知っている様子でしたが、まさか知り合いなんですか?」

 

「まぁな。

当時の奴、本人とも話した」

 

「えっ、4号とですか!!」

 

その言葉に、秘書は驚きを隠せなかった。

 

「正体は既に知っていると聞いていましたが、まさか会話まで」

 

「仕事の都合上、奴と対話する事は多かった。

その事を踏まえて、あえて言うと」

 

それと共に目を向けたのは千束だった。

 

「4号と千束。

2人はある意味、似た物同士だ」

 

「この2人が似た物ですか」

 

その言葉の意味に、首を傾げる。

 

それと共に楠木は思い出すのは、4号の、五代が未確認との戦い。

 

当時に彼が未確認との戦いを行う様子を見ていた楠木が何よりも感じたのは『恐怖』だった。

 

殺す為に訓練を行ったリコリスではない。

 

殺しも何もしていなかったはずの青年。

 

それが、突然、人知を超えた力を得た。

 

その力の使い方は私利私欲の為ではなく、常に誰かの為に使う。

 

そんな事、上層部は信じられずにいた。

 

そして、4号に対しての抹殺を行う為の行動は勿論、当時のDAでも行われた。

 

だが、そんなDAから4号を守った人物に対して、今でも覚えている。

 

「もしかしたら運命なのかもしれない」

 

それと共に、千束の元へと向かったリコリスであるたきな。

 

彼女の性格は、その人物とどことなく似ていた。

 

そして、考えるまでもなく、未確認が現れた以上、あの男も行動は行っている。

 

その確信は確かにあった。

 

「一条、お前もまた、既に行動をしているんだな」

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