今と昔で変わった喫茶店で、看板娘と元居候が出会った 作:ボルメテウスさん
ウォールナットを護衛している千束とたきなだが、現在、かなり危険な状態だった。
「いやぁ、狙われていると分かっていたけど、ここまでやばいとはねぇ」
『おい、あれが未確認なのか』
「そうなんだよ、結構厄介でしょ」
そう、千束は笑みを浮かべながら、こちらに襲い掛かってくるグロンギに対して、その手に持つ銃弾を放つ。
しかし、その未確認の身体に当たる事はできたが、簡単に弾かれてしまう。
「見る限り、おそらくは虫。
それもムカデだと、考えて良いでしょう」
「うわぁ、人間の大きさになるとエグいなぁ」
そう、そこに現れたグロンギの身体の特徴は一言で言えば、ムカデだ。
長い身体と無数の足が特徴的なそのグロンギは、彼女達が隠れた廃墟となっているスーパーで襲い掛かっていた。
弱点となる腹部を隠しながら、迫る姿に対して、思わず苦い顔をする千束と、そんな彼女とは違い、冷静に銃弾を撃つたきな。
「弱点は、見つけられないですね」
「そうだね、これじゃ、こっちの切り札を使っても、意味はなさそうだね」
その昆虫の特徴的な身体に決定的なダメージを与えられない。
そう考えている時だった。
『千束、聞こえるか』
「先生?
どうかしたの?」
そう苦戦をしていると、千束の耳に店長ことミカの声が聞こえる。
『ポイントまで誘導してくれ。
そこで、そいつを倒す』
「倒すって、何か秘策はあるの?」
『ある。
正確には、お前ならば分かるはずだ』
その言葉の意味に一瞬、首を傾げる。
だが、同時に千束が窓の外の光景に一瞬、驚く。
それはクワガタムシだった。
まるで土人形を思わせるそれが空を飛んでいた。
同時に、それが何なのか分かった千束は。
「それじゃ、頑張りますか、走るよ、二人共!」
「えっ、千束」
『なんだっ』
千束の迅速な動きに、戸惑う二人。
そんな二人を他所に、彼女は動く。
向かったのは、スーパーの入口部分。
そこは、大きな窓があり、外の景色が分かる。
そこにたどり着いた千束はそのまま銃を構える。
「ここで」
そう構える。
同時に周りにある物を壊しながら、グロンギは真っすぐと迫る。
危機的状況の最中でも冷静に、構える。
そして、聞こえたのは窓が割れる音。
同時に、真っすぐと襲い掛かろうとしたグロンギ。
だが、その頭に目掛けて、それが撃ちぬかれる。
風の矢はグロンギの脳天に突き刺さり、悶え苦しんだグロンギはそのまま倒れ込む。
「何が」
それと共に見えたのは、クウガだった。
遠く離れた空中にて、緑色の姿、ペガサスフォームへと変わっていたクウガが放った空気の矢が、グロンギを撃ちぬいた。
「あんな遠くまで、狙撃というレベルじゃない」
「やっぱり、クウガ、凄い!」
『あれが、4号か』
そう、各々が反応しながら、グロンギを見つめる。
「あぁ、これって」
「まずいっ!」
それと同時にグロンギの身体が光始める。
それは、グロンギが倒された瞬間に行われる爆発を意味する。
同時にすぐに廃墟であるスーパーから抜け出した3人。
それと共にグロンギは爆発し、スーパーは巨大な熱風が襲う。
「うげぇ、とんでもないな、未確認は」
そうしながらも、クウガの方へと目を向ける。
そこには既に遠くなる背中。
それを見ながらも、千束は立ち上がる。
「さて、私も頑張りますかぁ!」
未だに終わってないウォールナットの護衛任務を行う為に。