今日は絶対に忘れられない日。
1年前、運命を仕組まれた少女たちの物語が始まったのだから。
「それじゃ今日は飲んで食べて歌って楽しみまくるわよーーー!」
『おおーーーー!!!』
いつものカラオケ屋に集まったものの12人もいれば広めの部屋でも窮屈。
マイクも2本でやり取りしてたけど確実に足りないし予約する機械の取り合いが発生してる。
「これ2部屋にすればよかったんじゃ…」
「アホか。こういうのは盛り上がったもん勝ちなんだよ」
「次、くろっちー!」
園子からマイクを受け取りその場で立ち上がる。
そういえば黒花さんが歌う姿は見たことが無い。
「ここからはオレのステージだ!お前ら!とくと聞くがよいッ!!」
選曲したのはかなりハイテンポだった。
前奏無し、日本語と英語が混ざっていてラップありでかなり難しそう。
なのにノリノリで歌い続けている。
しかも目瞑ってるし、強弱つけるくらい余裕あるし…
「ふゥー…どうだいオレの美声は。惚れてくれたかい?」
「「めっちゃカッコイイ!!」」
「難易度高めの曲をこうも歌いきるなんて。流石先生です!」
「それは良かった。聴いただけでも意外といけるもんだな」
コーラを飲み干し満足げに笑う。
お世辞じゃないけど上手すぎる。
この人何しても技能カンスト済みだから毎回驚かされる。
300年生きるだけでこんなになる?
「こんなに頼んでお金大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。黒花さんの奢りだし」
「ならいいけど…」
こうも騒がしいと普通の会話ですら困難。
場酔いしてるのか皆ハイテンションだし。
後、暑い。
「それじゃ行くぞ!須美!園子!」
「えぇ!神樹館の絆を見せる時よ!」
「ミノさんとわっしーとのデュエット!燃えるぜぇ~!」
「樹ちゃん。この歌一緒に歌わない?」
「いいですよ!任せてください!」
「ううぅ…樹が自信もって歌う日が来るなんて…」
「分かるぞ風…あんずがあそこまで積極的になるとは思わなかったぞ…」
「アンタら何泣いてるのよ…」
「泣きながら食いまくるな。たまには手止めたっていいんだからな」
この始末、はてさてどうなる事やら…
―――――
カラオケなんて人生初。
ゲームのOPを見ていい曲だったら調べる程度。
皆が歌っている曲はさっぱり分からない。
この空気の中ゲームする根性は無いから軽く手拍子を送っていた。
「郡ちゃん~」
「どうしたの結城さん?」
わざわざ私の所まで人を掻き分けて来てくれた。
最近は名前をちゃんと言えるようにはなったけど顔を見るとドキッとしてしまう。
性格は少し違うけど無意識にやる行動はそっくり。
「楽しんでるか見に来たの」
「えぇ、楽しんでるわ」
「…あのね、私高嶋ちゃんに会ったんだ」
「高嶋さんに…?」
まさか結城さんの口から出るとは思わなかった。
しかも会っていたなんて…
「うん、夢っぽい所でね。私と高嶋ちゃんはそっくりだったけど私のご先祖様じゃないんだって」
もしかして神樹様が作ったクローン?
そうなると神婚相手って高嶋さんだったり…
「何か言ってた?」
「私の祟りを引き受けようとしてたの。『未来を生きるあなたに苦しむことは無い』って。でも、誰かに押し付けるのが嫌だった。だから断ったんだ。そうしたら慰めてくれてね…」
目線を騒いでいる皆にうつす。
「誰かに言えば不幸になっちゃう。それが辛くて心が折れちゃいそうになってたから話聞いてくれて嬉しかった。だからここまで来れたんだって思えるんだ」
結城さんの独白をただ聞いている。
その顔はどこか寂しそうにも見て取れた。
「それでね、高嶋ちゃんから伝言預かってるんだ。本当はもっと早くに言うべきだったけどね」
「大丈夫よ。結城さんも大変だったでしょうから」
「ありがとう。一言だけなんだけど…」
息を吸い込み声を発する。
その動作がやけにゆっくり見えた。
心臓がバクバクとなり手汗が凄い。
『傍にいてあげられなくてごめんね』
「え…」
感謝や応援の言葉ではなく謝罪だった。
「詳しくは分からないけど高嶋ちゃん神樹様の中にいたんだって。もしかしたら美穂ちゃんの召喚に答えられなかった事言ってるのかな」
それもあるかもしれない。
けど本当の意味はきっと…
「確かに受け取ったわ。わざわざ伝えてくれてありがとう」
私は笑顔で答える。
神樹様が消えた以上、高嶋さんとはもう会えない。
でも、いつか会った時に胸を張れるくらい生きると決めた。
だからそれの日が来るまで待ってて…
―――――
宴を終え何とか家に帰って来た。
いつも以上にテンション高めだったから疲れた。
後、喉痛い。
「うええ…明日しわがれた声になってそう…」
「それな…でも楽しかったから良き!」
私の部屋で寝巻姿で寛ぐ銀。
呼んだのは私だからいいけどグダリ過ぎかな。
髪を下ろしてるからかやけに可愛く見えるのは気のせい?
「なんか用あるの?」
「用って程じゃないけど今日は…ね」
「あー…そういや今日だったわ…」
「忘れてたの!?」
「いやいや!忘れてないって!!ただ言われてこう…改めて実感するというか、変というか」
第2の人生を初めて1年経つとか普通あり得ない。
コンティニュー機能とかチートだし。
「確かにね。初めて会った時覚えてる?」
「『動くな!』だっけ?今思い出すとめっちゃ変だよな」
「風呂上りで説得力無いんだよね。まぁそれ以上に小さな子が現れたら誰だって驚くよ」
「そこから色々あったよなぁ…」
「お役目、私の大怪我、園子との再会、東郷の暴走…3人が来る前だけでも濃厚だ」
目を閉じながら思い出す。
この日を境に私の視界がカラフルになったように思う。
黒花さんからも変わったって言われたしね。
「美穂と黒花さんには感謝しかないって。ホントありがとうな」
「やめてよー。私の方が御礼したいんだって」
顔を見ながら笑い合う。
こうやってバカ出来るのが当たり前となれてよかったと思う。
「一緒に寝ない?」
「いいねぇー。お邪魔しまーす!」
私が入る前にベットの中へもぞもぞ入ってく。
「もう、そこは私が先でしょ」
「へへッ、早い者勝ち~!」
「全く…」
室内灯を豆電球に変え布団に入る。
真っ暗でもいいけど起きた時に事故らないようにしないと。
前に添い寝した時は蹴落としたんだっけ、懐かしいなぁ〜。
今回は私が通路寄りだから寝相が悪くなければ問題ない。
「狭くない?」
「全然、温かくていいくらい」
「そりゃ良かった」
少し動いて位置を調整する為に横を向いたら目の前に銀の顔が現れた。
「おっ…」
「あっ…」
目を逸らすことなく黙って見つめ合う。
心臓の鼓動がジンジン耳に響く。
ここまでうるさいとは思わなかった。
「傍にいてくれてありがとう」
布団の中に隠れていた手を探り当て握る。
ビクリと全身が跳ね上がったけどちゃんと握り返してくれた。
「それはこっちのセリフだっての」
「ならちゃんと自分の口で言ってよ」
「…傍にいてくれてありがとう」
私の言ったことそのままだけど言われるのは何とも心地いい。
「おやすみ、また明日」
「おやすみ」
向かい合ったまま眠りについた。
今夜はいい夢が見れそうだ。
前半は同窓会のノリ、後半はぎんみほでした。
開戦の日は銀との出会いの日でもありますから絡ませないと。
これ百合判定入りますかね…
話変わりますが最近月姫リメイクを始めたんです。
前からやりたいと思ってやっと時間作れたんでプレイし始めました。
そしたらシエルの声優さんなーんか聞いた事あると思って調べたら珠子と同じ声優さんだったんですよ。
いやぁ、全然声違ってビビったんですよ?
で試しにメルブラのネコシエルの声聞いたんですよ。
結論言えばまんま珠子。
音声変えても違和感ないくらいの珠子ボイス。
喋る内容もはっちゃけ具合も珠子と同レベル。
改めて声優さんの力って凄いなと実感しました。
以上何の関係もない話でした。