ボブの笑顔がみたい   作:いかのシオカラ

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今やるべきこと

 

春の陽日が差す中、ナックルのカフェテラスでソニアと一息つく。

まえにも一度、ここで彼女と休憩したことがあったな。

あれからもう半年だ。

ムゲンダイナ、ヨロイ、カンムリ。

傷ついたこともあったが、それ以上に俺は救われた。

持ったグラスを置き、一呼吸。

 

「突然だが、ガラルを出ることになった」

 

「ブッホオ!」

 

突如顔面に降りかかる黒い液体。

二度と味わいたくない感覚に一言

 

「な、なにを!」

 

「ごめん!これで拭いて!」

 

渡されたタオルで黒く染まった顔を元に戻す。

今日は黒いシャツを着てきてよかったと心から思う。

 

「でも、なんでまた急に」

 

「マグノリア博士の旧友がスクールの職員を募集している、というのでお声を頂いてな。研究職でもないのに、いつまでもあそこに居座るわけにもいかないだろ?それに今はホップもいる。だからちょうどいいと思った」

 

「...それ、ルリナに伝えたの?」

 

「ああ」

 

「それで、なんて?」

 

「泣きながら拒否された挙句、足にしがみつかれた」

 

「1アウト。そのあとどうしたの?」

 

「引きずりながら家まで帰した」

 

「2アウト。それで終わり?」

 

「...ああ」

 

「ゲームセット。ちょっとおでこだして」

 

青筋を浮かび上がらせ、ビキビキと音の鳴る指を差し出してくる。

親の平手打ちをくらったことはあるが、それ以上の威力かもな。

 

「待て、俺はそんなつもりじゃ」

 

「じゃあ、どういうつもり?女の子泣かせてそれで終わりって、控えめに言って最低だよ」

 

「...この世界を見たくなった。こことは違うものをみて、俺は何がしたいのかを見つけたい」

 

「そっか。だとしたら止めないけどさ。それで、いつ出ていくの?」

 

「1週間後。それまでに荷物をまとめる。とはいっても服ぐらいしかないけどな」

 

「わかった。ちょくちょく帰ってくるんだよ?」

 

「もとよりそのつもりだ」

 

「うん。...あ、ホップとユウリがこの近くにいるんだって。呼んでいい?」

 

「俺は別に構わんが」

 

「オッケー。もしもし、ホップ?今近くいるんだって?今ボブのおごりでカフェいるんだけど」

 

俺は一言も奢るとは言ってない。

は?恐ろしいやつだ。

 

 

 

...

.....

.......

 

 

 

パルデア行きの飛行機に乗り、それから数時間。

地球にいくような状況もほとんどないため、はじめて飛行機に乗ったが、悪くない。

人類が宇宙に進出する前に使っていたらしい。

この世界も人類が技術を進歩させれば、いつかは宇宙に旅立つのだろうか。

そうなれば、自治権は?なんてあても無いような思考を繰り返す。

ある意味のホームシックを感じているのか、それとも心残りがあるのか。

 

「ラウダ」

 

空港を出たとき、はじめてパルデアの大地を踏みしめたはずなのに、義理の弟の名が口から洩れる。

上手くやれているんだろうか。

いやうまくやれてはいるだろう、あいつは優秀だ。

おかしな陰謀に巻き込まれていないといいが。

 

空港から出て、しばらく歩く。

なんでもこの地方ではアーマーガアを打ち落とすポケモンがいるらしく、タクシーはないのだとか。

面倒だが、軽い運動にはなる。

そらからよりも大知を踏みしめることによってわかることもあるだろう。

 

キャリーケースをゴロゴロと転がしながら、目的地のアパートまでたどり着く。

荷物を下ろし、少しの最低限のものしかない部屋を見て、ため息。

先行きは不安だが、それでも俺は進んでいる。

この手で2つを手に入れるんだ。

 

窓を開け、パルデアの街並みを一望。

地球の旧スペインに似た外観は網膜にもいい刺激になった。

ガラルとは違う雰囲気で陽気に満ちたいい景色だ。

空いた窓はそのままに部屋の荷物を片づける。

家電は適当にそろえるため、一切ない。

 

とりあえず、今日は寝袋で過ごすことにして、夕食は...

費用がかさむがそとで買うか。

アスティカシアにいたころには考えられないな。

だからこそ、それでいいと思える自分にする。

 

「御三家でホルダーが随分と変わったな」

 

外の露店で夕食や今日明日の分の食料を買い込み、帰宅。

キャンプ用で使っていた小さな机で夕食を取り、寝袋で就寝。

明日には仕事のため、とっとと睡眠をとる。

 

 

 

 

...

.....

.......

 

 

 

 

「今日から入ってくる職員の人、知ってる?」

 

「知らない、誰それ」

 

「ガラルから来たんだってー、それで名前がボブ」

 

「ぼ、ボブ。今時ないでしょそれは」

 

「だよねー。田舎の人なのかな」

 

「さすがにガラr」

 

頼まれていた荷物を運んでいる中、女子生徒の声が聞こえてくる。

フラフラと歩いているため、少し肩がぶつかってしまった。

向こうの過失だが、こっちは男性で向こうが女性。

段ボールを下ろし、生徒のもとへ。

 

「すまん、大丈夫か?ケガは?」

 

「あ、はい。ありがとうございます」

 

「...ちゃんと前を見て歩け」

 

「すみません」

 

「あの、あなたは?スクールであんまり見たことが...」

 

「それもそうだな、今日から就任したボブだ」

 

それだけ告げ、荷物を持ちその場を後にする。

今更かもしれないがボブという偽名は良くないかもしれない。

改名なんてできるわけないが。

後ろからキャーという声が聞こえてきた。元気な生徒だな。

職員室まで来て、頼まれた荷物をタイム先生のデスクへ。

 

「タイム先生、これ、頼まれていたものです」

 

「ありがとうございます、ボブさん。最近腰が悪くてね。ちょうどコーヒーいれたところなんだけど、あなたもどうですか?」

 

「ありがとうございます、いただきます」

 

ずずっとのどに水分を流し込む。

少し休憩して、そのあとはサワロ先生の授業で使用する物品の準備。

教師でなく、ただ単なる用務員に近いものではあるができることはある。

少なくとも寮を追い出され、キャンプするよりは遥かにマシと言える。

 

「今日赴任したばかりなんだから、そんなに頑張らないでいいのよ?」

 

「そういうわけには行きません。仕事である以上、できることを尽くします」

 

「真面目ねえ。素直って言ったほうがいいんのかしら。あんまり頑張りすぎないようにしてくださいね」

 

「ありがとうございます。カップは」

 

「ああ、置いといてくださる?一緒に洗っておくから」

 

「...では、これで失礼します」

 

「ええ」

 

頑張りすぎないように、か。

それもそうだ、今の体は俺だけのものじゃない。

無理をして倒れれば心配もされる。

人と関係を作るということはそういうことだ。

 

「あの、教室に帰りたいです」

 

「いいじゃん、楽しいよスター団。入るんだったら帰してあげるけど」

 

女子生徒がヘルメットをつけた女子生徒...でいいのかあれは。

星のサングラスをつけているが流行っているのか?

いずれにせよ、女子生徒は嫌がっている。

話をきいたほうがいいだろう。

 

「...何かあったのか」

 

「いやー、別に何もないから職員さん?は帰っていいよ」

 

「た、助けてください。強引に勧誘されているんです!」

 

「って言ってるけど、どうなんだ?」

 

「うるさいなあ、泣く子も笑うスター団だよ。なんならアンタも入る?」

 

「入るか。無理に勧誘された場所で満足に生きていけるわけないだろ!」

 

「あー、うるさいうるさい!バトルだ!負けたらアンタもこの子もスター団!!」

 

「いいだろう。ただし、俺が勝ったら教師へ自主しろ」

 

学園内でバトルをするのは禁止されているんだが、今は仕方ない。

外に出て、ボールを構え一言。

 

「あとで謝る!」

 

「急に何?!」

 

「こっちの話だ。...来い、軽く捻ってやる」

 

「なめんな!!」

 

両手で星型をつくり、生徒がボールを投げてくる。

 

「いけ、ヤミカラス!」

 

あく・ひこうタイプのポケモン。

見たところ練度もそこまでじゃない。

少なくともジムリーダーたち相手に戦ってきた俺の相手じゃ。

 

「潰せ、ドサイドン」

 

ドシンと現れる巨体。そして放たれる咆哮。

間違いなく向こうはビビっている。

 

「な、デカイ」

 

「ビビっている暇があんのか?がんせきふうじ!!」

 

「待って」

 

岩の直撃をうけ戦闘不能になるヤミカラス。

タイプ一致のこうかばつぐん技。

練度はあってもただではすまない。

 

「そんな、これで負け...?」

 

「手持ちは1匹だけか。なら俺の勝ちだ。とっとと職員室へ」

 

「おつかれさまでスターっ!」

 

「おい、逃げんな!」

 

ヤミカラスをボールにしまった瞬間逃げ帰ってしまった。

俺の勝ちだが、生徒を拘束できなかったのが悔やまれる。

勧誘されていた生徒が残っていたため、少し話を聞こう。

 

「大丈夫だったか?」

 

「はい、何とかなる前に助けていただいたので。あの、お名前は?」

 

「ボブだ。今日より赴任した。とはいっても教師じゃなく職員だけどな」

 

「そうなんですね、見たことないと思ったら」

 

「スター団と言っていたな。あいつらは何者なんだ?」

 

「不良生徒の集まり、みたいなものです。先生たちも頭を抱えてて」

 

「そうか。...教室に行かなくていいのか」

 

「いいです。どうせ次の時間には間に合わないんで」

 

...やばい。

 

「今、何時だ」

 

「正確にはわからないですけど、授業は始まってますね」

 

「チャイムが鳴ってないぞ」

 

「今点検中なんですよ」

 

「...そうか。はやく戻れよ」

 

「は、はい」

 

やってしまった。

進めば2つじゃなかったのかスレッタ・マーキュリー!!




手持ち

ミロカロス
ギルガルド
ルチャブル
ドサイドン
ガラルマタドガス
フシギバナ

です。フシギバナはヨロイでもらえる御三家の片割れですね。

好感度1~10で

主人公
お好みで

ホップ 8
怖かったけど面倒見がよくていい人

マリィ 5
あの笑顔は凶器。良い人。

ビート 8
ポケモンに触れて半年!?嘘でしょう!?

ソニア 7
助かってました。もうちょっと居てほしかったかも

ダンデ 8
いいトレーナーになるな、あれは。

カブ 7
悩みつつも成長している。それでいいんだ、若人。

ヤロー 6
農業手伝ってもらってた時は様になってた。誘えばよかったかも。

サイトウ、ネズ、キバナ 0
関りがない

ポプラ 8
いいね。良いピンクだよ、特に前髪

マクワ 7
憧れる面もあります

クララ 5
イケメンだし、お近づきになりたかった

マスター 9
いい男だ。もっと強くなってね

ピオニー 9
シャクちゃんがなついているところ以外は認めてる。お前との冒険楽しかったぜ

ルリナ 10
なんでパルデア行ってしまうん?




今のボブは
チャンピオン>本気ジムリーダー>ここ>強いトレーナー
ぐらいです。
戦闘に関しての勘がいいので、それで経験をカバーしてます
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