そしてその殺り方を実行出来るのは現状七夜死貴と影夜試験体ですかね。
未だ戦火が広がりつつあるチェルノボーグ都市の一角にて、その道には多くの人々が倒れていた。死屍累々と言い表してもいいだろう。
倒れる白ずくめ共は流血しており……
(なぁ、コレ血だよな?断面もなんかモザイクみたいに虹色になってて逆に素晴らしく気持ち悪いんだけど)
(俺はゲーミング七夜だからな、傷つけたモノは虹色になるんだ。生物も非生物も例外無くな)
(何だよその現象?!)
ゲーミングだからモノぶった斬ったら虹色になるの?!ゲーミングだからって理由だとしても奇っ怪過ぎるだろ?!
(それよりもだ、奴らが目を覚ます前に縛っておきたい所なんだが……)
(ッとそうだな、じゃあ先ず――)
「そのまま後ろを向いて、両手を頭の後ろで組め」
先ずはこの状況を何とかしなきゃならないな。
犬耳の女性から動くなと言われてから少しして、俺達が降って来た建物の向かい側にあった建物の屋根にいた集団も道路へと降りて来た。
所で、この集団が皆が言っていたロドス・アイランドって組織だよな?
チラッと後ろを確認すると、大きなうさ耳の少女が風穴を開けられたレユニオンに寄り添っていて、悲しそうな顔をしていた。あんな小さな女の子もロドスの人で、このレユニオン達と戦っているのか?
「……貴方達は何者ですか?目的はなんですか?」
ゆっくりと立ち上がったうさ耳の少女が聞いてくる。
まぁなんだ、こっちは正直に話すだけでいいんだが…どうやって切り出すか。
「取り敢えずそっちを向いていいか?」
ゲーミングの言葉を聞いた犬耳の女性がうさ耳の少女へ視線だけを向け、うさ耳の少女は小さく頷く。
「………怪しい動きを少しでもしてみろ、直ぐに取り押さえてやる」
(喰らったら凄い痛そうな鞭だな)
音を響かせながら伸ばされる鞭を尻目に、俺達はゆっくりと振り返える。僅かながら、驚いた様な声が聞こえた。顔一緒だからな。驚く奴は驚くだろう。
そして一泊置いてから、ゲーミングは口を開いた。
「先ずはそうだな…今から言う事を信じて欲しいって所か」
「……どういう意味だ?」
(…この黒ずくめの不審者もロドスの人間なんだろうか?)
「まぁ率直に言うのなら、その白ずくめ達は死んでいる訳じゃ無い」
周囲の人間の顔が驚愕に染まり、一瞬にして奇人変人を見る目へと変わった。
「ッ…おかしな事ではぐらかさ――え?」
少し怒気が込められていたうさ耳少女の言葉が中断される。何故かと言えば、第二ラウンドが始まったからだ。さっきまで彼女の目の前で倒れていた白ずくめが、何事も無かったかの様に立ち上がっていた。
「お、オレはいったい……?」
「何が…起きたんだ…?」
レユニオンは次々と立ち上がり、眠そうに周りをキョロキョロと見回しながら困惑している。
「ほらな?」
「み、皆さん!彼らを拘束します!なるべく傷つけない様に取り押さえて下さい!」
みんな判断早いな。周りの人達も直ぐに切り替えてレユニオン達を拘束し始めている。早く説得して縛らなきゃって思ってたけど、割と杞憂だった。
それと、やっぱりあのうさ耳少女が隊長みたいなのか?
(そう、あの少女こそ、ロドス・アイランドのCEOを務めるアーミヤだ)
(CEO……って会社の偉い人じゃないか?!なんでこんな所にいるんだよ?!)
(ロドスは感染者の問題をどうにかしようとする組織だ。そんな組織の偉い人が、椅子の上で踏ん反り返っていたら滑稽過ぎるだろ?)
(成る程、確かに……って納得していいのかコレ?)
(さて、じゃあ次はそんな偉い人に自己紹介だ。お前もやるんだぞ)
(…なんか、偉い人だとわかった瞬間変に緊張してきたんだが)
さながら面接を受ける……いや、これ以上は止めておこう。
そしてどうやら、向こうも全員の拘束が終わったみたいだ。ゲーミングが後頭部に回していた手をひらひらと振って敵意が本当に無いとアピールしながら歩き出したのを見て、俺もそれにならう。
「これで誰も死んでいないって証明出来たな。ついでに俺達も無害な奴だと認識してくれたらもっといいんだが」
「まだそうと決まった訳じゃありません」
「まぁまぁ、そんな怖い顔しないでくれよ。なぁ?」
「っ…あぁ。別にアンタらと殺り合いたい訳じゃないんでね。だからまぁ…え〜っと、そっちもそんなに警戒しないでくれよ」
唐突なパスやめろマジで
「どうする、アーミヤ」
「…………」
クソ、こういうのって結構ポンポンと誤解が解けて、手を繋いで一緒に頑張ろうって展開になる筈だろうってのに。やっぱり現実と創作は結構違うよなぁ……
「アーミヤ、少しいいか?」
「Aceさん?」
「あぁ、ニアールから連絡があった。どうやら――」
なんだ?さっきまで人質の2人を抱えていたサングラスの厳つい人がうさ耳の少女…アーミヤへ耳打ちしだした。いったい何を―
(ようお前ら)
「ファッ?!」
「ファ?」
「……いやっ、何でもない」
ヤッベ恥ずい!犬耳の人からキツい視線が……つか突然話しかけるな!いったいどの七夜だ?!
(どうした閃光?)
(驚かせて悪いね☆そして、お前らに俺からプレゼントだ)
(プレゼント?)
(あぁ、さっきからお前らの思考で今どういう状況で何でグダってるのは想像出来た。だからちょっとな)
(どういう事だよ?)
(…あぁ、成る程。ナイスだ閃光、サンキュな)
だからどういう事だよ?!俺にも教えろって!
(今お前達が話してる奴らの仲間と仲良くなっただけだ)
「……わかりました。あの!」
「なんだ?」
「貴方達に敵意が無いと言うなら、貴方達の素性と目的の早急な開示を要求します。場合によっては、私達と同行してもらいます」
(つまりこれって―)
(あぁ、割と上手く行ったって事らしい)
マジか。
取り敢えず、人質の母親の目が覚めるまで俺達の事を話した。人が蘇った事は話が長くなると言って一旦はぐらかし、俺達の様な人間が残り5人いて、その内の3人と敵対していると嘘をついて…それから色々あって人質の母娘と別れたのちに、見るからに下水が流れている川の何処かへ続いている小さなトンネルの前にやって来た。サングラスの厳つい人…Aceとその部下が先行しに行ってる間、俺達はここで待機らしい。
にしてもなんだあの母親。どう見ても助けられた人間が取る態度じゃないだろ、常識持ってんのか。っていかんいかん、こんな事ずっと考えてる暇は無い。
「つまりウェンさんと…えっと、ゲー…」
「ゲーミング」
「……ゲ、ゲーミングさんは、本当に赤の他人…なんですよね?」
「あぁ」
「いや、赤の他人なら何でそんなに顔が似てるんだよ?」
「似てるどころか、私は同じ顔にしか見えないがな」
犬耳の女性…ドーベルマンの言う通り、俺達の顔は完全に同じだ。元が同じ七夜志貴だからな。だから……
(やっぱり、偶然顔が似てるは苦し過ぎないか?)
(他に言い訳がないから仕方ないね)
「それに、何でその服は虹色に光ってんの?」
「おい、傷口が開くぞ」
担架の上で横になっているグラサンをかけた若い男が不思議がるのも無理は無い。いやホント何で虹色なんだろうね?
さぁゲーミング。お前はどう返するんだ……?
「コレは……俺のアーツさ」
(アーツで乗り切るのか?!いやでも、アーツは超能力みたいなのらしいし、原作知識のあるゲーミングだ、アーツで乗り切れると思ったんだろう!)
「随分とその…個性的なアーツですね」
(乗り切ったァ!いや乗り切れてるかコレ?!ドーベルマンからの視線はさっきからずっと懐疑的だからいいとして、他はなんか凄く珍妙な者を見る目だぞ!)
「……ん?フッ―」bグッ!
(グッ!じゃねぇよ!こっち見んな!)
「………君は」
「えっ?」
突然黒コートの……どっちだ?まぁいいか。確かドクターだっけ?俺に話しかけてるよな?うん、コレ俺だ。
「俺に何か用か?」
「あぁ、君にも…彼の様な特徴があるのかな、と」
「いや、俺は流石にこんなエレクトリカルパレードみたいな光り方はしないよ」
「まるで虹色に光っている事がおかしな事みたいに言うじゃないか?」
「実際初見が困惑する位はおかしいよな?」
「君は、光らないのか?」
「えっと、ドクターにはまだ話してませんでしたね。アーツと言うのはその人毎に違うもので、アーツを扱う際は一般的には源石が埋め込まれた道具…アーツユニットを使用するんです」
「へぇ〜」
思わず感嘆の声を漏らす。アーツってこう…もうちょっと汎用的な超能力だと思ってた。火とか出したりするのとか簡単なアーツはみんな使えるみたいな。
「でも、アーツユニットを使わなくても、アーツを行使する事が出来る人がいるんです。そしてその人達の共通した特徴が…感染者であること」
感染者…ゲーミングや他の先輩方から聞いたのは、感染者は体が徐々に源石になっていく事と、治療法が見つかっていないから、差別の対象になっているって事だ。
「さっきのお母さんが、何故私達を拒絶したのか、ドクターにまだ説明していませんでしたね」
それからアーミヤの口から語られた事が、俺の脳内に蓄積し渦を巻く。ドーベルマンからも補足されたこの世界の感染者は、簡単な説明からでも想像出来る程に終わり過ぎている。
それになんだ、このウルサスって国は。治療法が確立されてはいないが、それでも感染経路自体は判明している。少なくとも人から人へ感染する時は、それこそ死に至った瞬間じゃないか。
病で苦しんでいる人間を差別する。この時点で最低なのに、国民の恐怖心を煽るこの国は頭おかしいんじゃないか。
でも、こんな巫山戯た価値観が蔓延している世界を、この少女は変えて行こうとしているんだよな。見た目以上に、凄く芯の入った少女だ。
(……ゲーミング。俺の目標、決まったかもしれない)
(……………そうか)
「なぁアーミヤ」
「なんでしょうか?」
「アンタさっき、鉱石病が引き起こす全ての問題を解決するって言ったよな」
「はい、ロドスはそのための組織ですから」
「なら、俺も手伝わせてくれないか。俺は鉱石病に感染してないし、さっきまで感染者の事も余り知らなかったけど、アンタらのやるべき事を手伝いたいんだ」
「……そう言って貰えて、凄く嬉しいです」
俺はアーミヤへ右手を差し出す。アーミヤは俺が差し出した手を握ろうとして…少し躊躇した様に手を止めたが、俺の意図が伝わったのか、ちゃんと握手してくれた。
少しして、ドーベルマンへAceから問題無いとの無線が入ったらしく、俺達は移動を再開した。小さなトンネルへ次々と入っていき、ドクターとアーミヤの後に続けて、心の準備を終えて覚悟を決めた俺もトンネルをくぐっていった。
「………目標を決めろと言ったのは俺だが、その場のノリで決めたとしても…まぁ、本人がいいならいいんだがね」
チェルノボーグの一角にある森林公園の入口にて、複数人のレユニオンと思しき人物が立っている。お馴染みの白ずくめが大半だが、黒いローブに身を包んだレユニオンが2人。そしてそのレユニオン達の前に立つフードを被った人物は、これまでとは一風変わった威圧感を振り撒いている。
その人物は、まるで自分自身を確かめるかの様に、ナイフを握った手を暫く見つめていた。そして唐突に振り返り、その集団から一歩後ろに陣取っていた学ランの男へ口を開く。
「貴様らを信じて欲しければ、この仕事をこなして私に証明してみせろ」
「はいはい、ちゃんと頑張らせて貰いますってね」
「チッ…行くぞ。黒いフードの奴には手を出すな。他は殺せ」
そんな彼女らの背中をニヤニヤと微笑みながら、そのくせ全く笑っていない目で見つめながら、この男…影夜試験体はついていく。
(やぁやぁ、数時間ぶりの影夜なお兄ちゃんだよ。みんなにちょっとした悲報…いや、ウェンにはまだ伝えていなかったから凶報と言うべきか。どうやら思っていた通り、レユニオン幹部が
MUGEN入りしていた)
今回はちょっと七夜要素と展開が薄味過ぎましたね。次回でまぁ七夜る筈です…多分…きっと…メイビー。頑張ります。
さて(自滅イントロスイッチ)(ここからはもう見なくても構わんよ)
アイェェェェェェェ?!!?!?!バナナヤの製作者=サン?!バナナヤの製作者=サンナンデ?!!?!!
ウッソだろオイ!?こんな小説見てくれてありがとナス!いや本当にありがとう御座います!モチベがたまらねぇぜ!
いやでもMUGENのハッシュタグつけて気まぐれでTwitterに更新報告しただけなんだけどな…Twitterの拡散力ヤバいわね?!よもや製作者さんが読んでくれるとはこのリハク(以下略)実際、こんな早く製作者さんの目に止まるとは思わなかった。
もしかして他の製作者さんとかももう見てんのかな?ヤッベー、大丈夫かな。憑依系でイケる!せずにもうちょっとどういう舞台設定で書くか考えるべきだったかも。
えぇい!つまりコレからも既存キャラのイメージを余り損なわねぇ様に書きゃいい話だ!もう既に損なって…いや、バカにする気とかは無いから大丈夫な筈。うん。
改ためまして、交差氏、metis氏、ワーグナー氏、氏氏、栄光夜氏、ルピ氏、3104氏、丹精込めて作った七夜改変を使わせてもらっています。ありがとうございます。
それではまた次回、サラダバー!(自爆)
あ(蘇生)感想はちゃんと拝読させてもらってますねぇ!皆さんありがとナス!返信したいのはしたいんですが…いつモチベが無くなって放置されるかわからないからね、許して下さい。なんでもしまむら!
では今度こそサラダバー!(自爆)