七 夜 改 変   作:ゲルゲルググ

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yeen君の製作者にもバッチリ発見されていたので初投稿です。アイェェェェェェェ?!!?!?こんな小説見てくれまして本当にありがとうございます!ありがとうございます!ヒュ!ヒュヒュヒュッ!ウェーイ!


七夜斬死

 等間隔に植えられた林の中を、1つの集団が慎重に…かつ出来るだけ素早く移動している。まぁ何を隠そう、ロドスの集団+七夜だ。

 

 担架で運ばれている負傷者を真ん中、ドクターをAceとドーベルマンが挟む様にして、残りのオペレーター達と俺達が縦長に陣形を展開する。俺とゲーミングは、担架の両サイドに陣取っているが、少し負傷者と近くないか?いや、信じて貰っていると思えば嬉しいけどさ。

 ……いや違うか。もしここで暴れても周りに陣取ってるオペレーター達が直ぐに抑えに行けたりも出来るか。

 

(それよりゲーミング!今の影夜からだろ?!なんだよMUGEN入りって、初めて聞いたぞ!)

(あぁそうだろうな、言ってなかったし。まぁ、今がMUGEN入りについて説明する時って事だ)

(いや、最初に説明しとけよ……)

(おいおいそれ、過去の自分に理解出来るか聞いてみるか?)

 

 ………いや、うん。言われてみれば、転生やらなんやらに加えてMUGEN入りだの言われても分からないかもだな。

 

(それで、MUGEN入りってのは?だいたい想像出来るけど)

(ま、その想像通りだ。簡単に説明するなら、MUGENによくある凶悪改変や、格ゲーの雰囲気に馴染ませる為に追加されるオリジナルな技。それらが文字通り付与された状態を指す言葉だな)

 

 原作とそのキャラが好きな人達、なんか悪いね……☆

 

(謝っても仕方無いだろ。それより……お前、本当に大丈夫なのか?)

(ん?あぁ、アンタから借りたナイフの事か?確かにこんにゃくを握ってるような感触だけど、鉈を握った時よりマシだ)

(いや……まぁいいか。頑張れよ)

(安心しろって。こうと決めた俺のヤル気は――)

 

 ………ん?なんか、白いな?

 

「ドクター?」

「どうした?」

「………霧」

 

 霧…うわっ、ホントだ。いつの間にか濃い霧で囲まれてる。これ絶対敵のアーツってヤツだろ!?

 取り敢えず、Aceの指示通りに配置に展開して、周囲を警戒する。さて何処から来る?右か左か……後ろ、に見せかけて堂々と正面から襲ってくるか?

 

 ドクターが持っている端末が英語っぽいのを発声して……周りのオペレーター達が上を向く。

 

 って上からかよ?!

 

「総員、木の陰に退避!急げ!」

「冗談だろッ?!」

 

 急いで木の陰に転がり込む。あっぶねー、なんだあのドローン。銃を撃ってくるのはサンクタって種族だけなんじゃないのかよ?!

 

(ッ!足掠めたか。おいゲーミング!そっちはどうなってるんだ?!)

(まだ大丈夫だ!それより、そっちにドクターとアーミヤがいる筈だ。本命はそっちに来るぞ)

 

 マジかよ!えぇっとアーミヤ達は……居た!霧が今より濃くなってたら見えなくなってたぞコレ!

 

「アンタら無事か!」

「ッ!ウェンさん!」

「私は、無事だ……このドローンは…多分、威嚇射撃」

「敵の狙いは、私達の分断って事ですか?」

「不味い、向こう側に行ったオペレーター達が見えないぞ!さっきより霧が濃くなってないか?!」

「そんなっ?!」

「きゃあぁ?!!?」

 

 なんかやばそうな悲鳴聞こえてくるんだが?!

 

(おいゲーミング?!)

(大丈夫だからそう慌てるな。霧に紛れて犬が襲ってきただけだ。それよりもドクターを守れ。そっちに来るぞ、MUGEN入りした本命が)

 

 ッ!殺気!

 

「下がれドクター!」

「ッ?!」

「ウェンさん?!」

 

 金属同士がぶつかる音が響き、目の前に火花が散る。ここまで近けりゃ相手の顔くらいは目視出来た。黒いフードを目深に被った、髪と目が赤い奴。口元をスカーフかなんかで隠してるから、顔だけで性別は判断出来ないな。コイツがMUGEN入りしたって奴か……しまった、きぼぜつしか余り見てなかったからわかんねぇ。

 

 取り敢えず……

 

「どっか行けって、の!」

 

 相手の得物を弾き返し、蹴りを打ち込む。まぁ、軽々避けられるよな。

 蹴りをバックジャンプで回避しながら、相手は霧に紛れる。そういう悪質戦法か。だがこの体は一応七夜を素体としたもの。そこら辺の奴より、向けられる殺意には敏感でね!

 

「そこから―?!」

 

 さっきより重い?!クソっ、やらせるかっての!

 普通のナイフだったらとっくに刃毀れしてるだろってくらいの重い金属音が複数回響き、白い世界を火花が彩る。相手からの攻撃を異様に頑丈な靴で受け止めて、ゲーミングナイフで攻め立てているが…正直言って、受けに回ればジリ貧になるのはこっちだ。手を休める時間は無い。このまま攻め続ける!

 

「………チッ」

「終わりだっ!」

 

 サマーソルトで相手の腕を蹴り上げて、着地と同時に前へ跳躍。先ずは死なない程度に体を斬り付けて――

 

「なっ?!クソ――ガッ!」

 

 投げナイフだと?!しかもコイツ、一本目のナイフに隠れる様にもう一本投げてやがった!一本目を弾いた後に、慌てて体を逸したお陰で心臓は回避出来たが、肩に刺さってしまった。痛みは特に関係無いが、筋肉の損傷で肩が動かし辛い。先ずはナイフを持ち替えて……

 

「ってまた上からかよ?!」

 

 ナイフを逆の手へ投げ渡し、上からの刺突を間一髪で防ぎ切る。勢いよく地面へ倒れてしまったが、腕の力さえ弱めなきゃどうにかなるか?!

 

「……奴の言っていた通り、瓜二つなんだな」

「あぁ…?」

「だが、奴らの中で一番弱いな、お前は」

「ッ……確かに、俺は今回初めてこんな事するけどさ…それはそれとして、言ってくれるな!」

「あぁ、お前は何もかもが」

「このっ…ガッ?!」

「弱い」

 

 勢いをつけて一気に起き上がり、カウンター気味な蹴りを振るう。だが逆に横腹へ相手のハイキックがめり込み、嫌な音と共に吹き飛ばされる。

 

「ガハッ!!ごポッ?!ゲホッ!ゲホッ!」

 

 不味い…!横腹がッ…衝撃で、中をグチャグチャにされた…ッ!

 クソっ、まだ殺されてやれるかよ!ロドスの為にも、コイツをここで逆に倒す!

 

「止められると思っているのか?今ので力の差も理解出来ない様だな」

「それでも、やるんだよ…!アンタにロドスのお偉いさんはやらせないってねッ!」

 

 というかそもそも、なんでコイツらとロドスは敵対してるんだよ。両方とも感染者の為の組織なんだろ?

 

 …いいや、ソレは後だ。今はコイツを倒す事に集中だ集中。気絶したところを掻っ攫って、洗いざらい吐いて――

 

「無理だな」

「ッ――!」

 

 あっぶねぇ?!動きの始まりが見えてなかったらド真面目に喰らう所だった!2発目が来る前に態勢を―っと?

 

 なんだ?なんか体のバランスがおかしい。片側異様に軽い様な……

 

「―――?」

 

 まだ傷ついてはいなかった筈の片腕が付け根からごっそりと消失していた。そして霧の向こうに立つ相手は、虹色のナイフを握って離さないその片腕を、ポイ捨てするような感覚で、地面へ投げ捨てる。

 

 脳の処理が追いつく。

 

「――ッ?!!?!」

 

 ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ッッ?!!!?

 ア゛ッガァァッッ――痛ッアアアアアアァァァァァァ――!!!!

 

 悲鳴は出ない。だが体はその痛みに反応して、膝を着いた。ナイフが刺さってるってのに、残った片腕を無理矢理動かしてまで、掌で断面を押さえる。

 

「さっきので、お前の体の動かし方はおおよそ理解した。急所をあえて外す様な立ち回り。狙ったとしても足技による殺傷性の低いもの。それでよく、私をあの黒いフードの男に近づけさせないと言えたものだ」

 

 落ち葉を踏み潰しながら、相手はゆっくりと近づいて来る。

 

「相手を殺さない事が美学だと、優しさとでも言いたいのか?バカバカしい、吐き気がする。戦場にいながら殺意の無い者に、何かが出来ると本当に思っていたのか?愚かだな」

 

 俺を見下ろす赤い目は、まるでゴミでも見るかの様な眼差しをしていて……ロドスを手伝いたいとか、それが俺の目標だとか、ついさっきまで自信満々に言っていた言葉が

 

 酷く高い所にあったのだと、思ってしまった。

 

「死ね」

 

 そうして俺は、まるで見せしめだと言わんばかりに、赤い無数の軌跡を描く一本のナイフによって、170程の肉片へと変えられた。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 いつの間にか、真っ暗な場所へ放り出されていた。この世界で体験する、初めての死。

 前世で微かに見た、あの死とは違う。ただ暗い、暗くて怖いだけの、嫌な死だ。

 

 でも、今の俺は簡単に蘇るんじゃ無かったっけ。そうだ、早く目を醒まして………醒まして、どうなるのか。またあのMUGEN入りした奴に挑んで、俺は勝てるのだろうか。

 

 答えは否。きぼぜつを見ていたから、そういうのはよくわかる。相性不利。MUGENにおいてのそれは、覆ようの無い――

 

【自分を0と1で出来た存在と豪語するのか。今のお前にとって、この世界とその体は本物だと言うのに。もしそれがわかっているのなら、それこそ随分とマヌケな思考だな】

 

 黒い空間に白い波紋が生まれ、その中心から誰かが出てきた。雪よりも白い長髪、だがその髪を結ぶリボンと、身を包む服はこの空間よりも黒い。俺を見つめる赤よりも紅い瞳には、憐憫が含まれている。

 

 そしてその声は機械が出力したような男の声で、少女の様な見た目には不釣り合い過ぎていた。

 

【本来なら二度死んだら顔を見せる予定だったが、気が変わった。憐れ極まるお前に、ちょっとした悪夢を見せてやろう。更なる悪夢を見たくなければ、せいぜい頑張ることだな】

 

 パチンッ!と指を鳴らしてから、少女は白い波紋の中へ消えていく。それと同時に、空間の奥の方から、誰かが足音を響かせながらやって来た。

 

 その男は、黒い髪をしていた。青い瞳を持っていた。一見穏やかそうな顔をしていた。だが、その顔は殺人鬼と呼べる顔だった。

 ナイフを逆手で持っていた。片腕をポケットへ突っ込んでいた。黒い靴を履いていた。身に纏っているのは、水色の学ランだった。

 

『よう転生者、俺の体は楽しんでるかい?』

 

 その男は、Yeenと言う名前だった。




きぼぜつ…希望vs絶望 無理ゲー挑戦大会の略称。適度な強さの希望軍と、希望軍よりも1、2ランク程強い性能をした絶望軍によるチーム戦です。基本ルールとしては、希望軍は3敗、絶望軍は1敗したらそのキャラは脱落、戦えなくなります。ただし絶望軍は希望軍に負けると、裏切りと言う形で希望軍のキャラになります。そして脱落者が10体を超えると、復活ランセレというのが行われ、脱落した希望軍、または絶望軍が1体復活します。どちらかの軍が全滅したら、残った軍の勝利です。
一方的な試合や、意味の分からない試合があったりなど、最初はとっつきにくいですが、慣れたらクソ面白いMUGENコンテンツですね。




さて、ここからちょっとした語りです。

この二次小説は、アークナイツのアニメ化されたストーリーまでが目標だったりします。スカルシュレッダーとかAceとかどうなるんでしょうかね。多分私が完結させたアークナイツRTAを見た人ならわかるんじゃねぇかな、知らんけど。
それと書き忘れていたのですが、この作品ではMUGENのカラー性能や詳細設定の描写は余り無い感じになります。ちょっとストーリーに組み込み辛かったからね、仕方ないね。ついでに、コイツとコイツならコイツが絶対に勝つだろ、って感じも無いです。キャラ相性はストーリーの展開を優先します。

後この七夜改変作品なんですが、最初は原作をアークナイツではなく夜廻にしようとしてたんですよね。題名は七夜廻でした。タイトルにステガン振りし過ぎだろ……。
そこから七夜改変の作りたいな〜とか思いながら、アークナイツRTAの後日談に今回の様な七夜改変が7人いるよって仄めかしを書いて投稿したところで、この小説のプロットが思いついたんですね。

ところで私はYeenと七夜死貴、影夜試験体が好きな七夜改変の同率1位です。2位にこの小説に出てる残り4人と、あとはXevelだったり白幻七夜だったり。

 なので次回はYeen君覚醒イベントになるかと思います。覚醒というか、今のヒョロヒョロ一般人思考が七夜スタイルな思考になるみたいな。七夜要素も増やして行きたいね。バナナヤも早く龍門で活躍させたいね。

 それではまた次回、サラダバー!
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