リィエル・レプリカと転生日誌 作:氷月ユキナ
さぁさぁ、午前の授業が終わってお昼ごはんの時間になったぞー!
「苺タルト、楽しみ」
ジャティスと馬車内で雑談してるときに聞いたのだが、アルザーノ帝国魔術学院の食堂は、学院校舎本館の一階にある。
どうして知ってるのか不思議だけど、ジャティスだから仕方ない、で納得してしまう自分が居るんだよなぁ。
けど、それが分かっていれば食堂には簡単に行ける。
……そう思っていた時期もあったなぁ、と過去を振り返りながら現実逃避する。
「……迷った」
はい、魔術学院の校舎で完全に迷子です。
しかもメイド服なので余計他の生徒たちに目立ってる。どうしようこの状況。
校舎内のマップが描いてある看板とか無いのか? ここ。
「……どうしよう」
「……あなた、迷子?」
ッ!? 誰だ!?
「ん? ……リィエル?」
「ん。……どうしたの? えっと……」
「……おれはティア」
「そう、わたしはリィエル=レイフォード。よろしく」
「ん、よろしく」
う〜ん、こんなとこでリィエルに会えるとは思わなかったけど、これはラッキーだな。
「ねぇ、食堂ってどこ?」
「食堂? こっち、付いてきて」
「ん」
渡りに船ってやつだな。……これで使い方あってるっけ?
■□■
「ここ」
「おー」
リィエルに連れてきてもらった食堂には、燭台で飾られている長いテーブルが何列かあり、そこにはたくさんの生徒で混んでいた。
あーあー、遅くなっちゃったけど、まだ俺たちが座れる席空いてるかなぁ。
「注文はこっちでやる」
「ん、おすすめは?」
「苺タルト」
リィエルと一緒に、カウンターみたいな場所でコックさんに、リィエルおすすめである苺タルトを頼んだ。
しばらく待ったら苺タルトができたので、研究所から盗んできたセルト銅貨を渡して、お盆に載せられている苺タルトをコックさんから受け取った。
「……ティア、こっち空いてる」
「ん、ありがと」
リィエルに案内されて、空いていたテーブルに座った。
空いてる場所があって安心したよ。なかったら冗談抜きで困るところだった。
「「いただきます」」
苺タルトを頬張る。すると、苺の甘さと周りの茶色の……名前なんだっけ? のサクサク感が絶妙にマッチしていて、すごく美味しい。
「リィエル。苺タルト、すごく美味しい」
「ん、よかった」
「ありがと、リィエル」
「大丈夫。ティアが嬉しいならよかった」
り、リィエルさんかっけえ。エルザが好きになるのも分かるわー。
それにしても、