リィエル・レプリカと転生日誌 作:氷月ユキナ
レオスの死体を放置した俺は、【セルフ・イリュージョン】でレオスの姿になったジャティスに付いて行った。
そして、屋上。
グレン先生とシスティーナが居たので、どうやって話しかけようか考えてます。
「──たんですが……とある任務で、間抜けにもその子を死なせてしまいました」
あ、グレン先生の過去語りシーンだ。
「それで、もう何もかもバカバカしくなったクソガキは魔導士を辞めて、引きこもりになりました。なんともバカな話です。めでたしめでたし……」
……普通はここでセンチな気分とかになるんだろうけど、俺の心は一つだ。
俺以外の人が、俺の見てない場所で、勝手に曇らせすんなッ!!
「……ごめんなさい、先生。軽々しく聞いていい話じゃなかったんですね……でも、私はバカな話だとは思わないわ。その魔導士だった人にはきっと、私達の想像も付かない程の葛藤があったんでしょう……」
「……似てんだよ、お前」
「え?」
「セラ……そのクソガキの『正義の魔法使い』という夢を肯定してくれた女の子。妙にお節介で、説教臭くて、しかもどっか頼りなくて……そして、自分の夢の実現に真っ直ぐだった所なんかがそっくりだ」
「…………」
「正直な、俺もよくわかんねえんだ。自分の夢に真っ直ぐなお前に、心のどこかで期待して、だからお前の夢を否定するレオスが許せなかったのかもしれん……はたまた夢半ばで逝かせてしまったセラの代わりに、似ているお前の夢を守ってやることで……セラに対する何かの贖罪にしようとしていたのかもしれん……ただ、お前の夢を否定し、お前の夢の障害として立ち上がったかったレオスの野郎がとんでもなくムカついて……気づけば、手袋投げてた。別に勝ち負けなんてどうでも良かった……ただ、俺はあのレオスとか言う男が、どうしようもなく気に食わなかった……何としても吠え面かかせしてやりたかった……結局、それだけさ」
……グレン先生がレオスにムカついて手袋投げる所までジャティスは"読んでいた"って事かな? ジャティス怖。
「……まったく、どんな大層な理由かと思えば……結局、ただの個人的な感情論じゃない」
「まぁ、そうとも言う」
「気に入らないからって、後先考えずに喧嘩売って……まるで子供ね。バカみたい」
「……耳が痛ぇ」
グレン先生、フルボッコだなぁ。
で、俺はいつ出ていけばいいの? え、まだ?
……もうよくね?
グレン先生とシスティーナを陰から見てるジャティス、凄いシュールな光景なんだけど?
「でも、ちょっとだけ……嬉しかったかも。レオスの言ったこと……実は本当なの。実際、魔術を勉強すればするほど、お祖父様に敵う気がしなくなるし……このまま、この道を進んでもいいのかなって ……ちょっとだけ、くじけそうになることもあるの……でも、たとえ人が聞いたら嘲笑するような夢でも……自分が周囲から顰蹙を買ってまで応援してくれるような人なんかも、中にはいるみたいだし? これからも頑張ろうって、そんな風に思ったわ……そこだけは……本当にありがとう、先生」
「……だーはっはっはっは! 生徒の夢を応援するのは、なんつーか、教師として当然のことだからなーッ! まぁ、あわよくば逆玉ってのは割とマジだったかもだが……」
「はぁ!? 何ですって!?」
……そろそろ行っても良いだろ。原作でもこの辺で出て行ってたと思うし。
「……ジャティス、もう良い?」
「ああ、頃合いかな。それと、僕の事はレオスと呼んでくれ」
「ん、行こ」
「そうだね、どうせだし格好良く登場しようか」