リィエル・レプリカと転生日誌 作:氷月ユキナ
聖堂の裏口前。
そこでは、俺の剣とリィエルの剣の斬り合いにより轟音が激しく鳴っていた。
「──ッ!」
お互いの剣技は全く同じ。
それにより、所々リィエルと俺の動きが噛み合っていた。
……いや、そんなことより。
"面白い"かなと思って試した曇らせが、すごく楽しい!
さっきのリィエルの裏切られたと知った時の顔とかヤバい。無表情じゃなかったら大笑いしちゃってたかもってぐらい。
俺、前世じゃ普通の性格だったのになぁ。
「はぁっ!」
「いぃ!?」
うわっ! 今の危ねぇ! 最初は急所とかは狙ってなかったのに、だんだん遠慮なくなってきたね!?
……こっちもイルシアの記憶があるからリィエルと同じ存在と言ってもいい(前世の記憶があるけど)。
それでも、やっぱり二年の差は大きいか。
なら、そろそろ俺も"手札"の一つを切らせてもらう。
「ほっ」
俺は速やかにリィエルから距離を取り、懐に手を伸ばす。
そこから出したのは、人を人ならざる魔人に変える"鍵"……なんてものではない。
そもそも俺はそんなものは持ってないし、もし持っていたとしても使う気はない。
……話が逸れた。俺が取り出したのは、一つの指輪だ。
もちろん普通の指輪なんかじゃない。これは、ジャティスが創り出した魔導演算器だ。
効果は『演算速度の1000倍化』というぶっ飛んだ代物。
数日でこんなもの創れるの?とジャティスに聞いたら、以前に半分遊びで創ってみたけど自前の演算能力で【ユースティアの天秤】が使えるから要らないし、お蔵入りになっていたらしい。
つまり、俺がこの演算魔導器を使ってようやくジャティス並の演算能力になるらしい。
普通の人はスパコン程度の演算能力なんて持ってないんだよッ!
……それはともかく。これを使えばジャティスと同じように数秘術が使える。
さぁ、君に見せてあげるよ、リィエル。
俺の、この世界に生まれてきてからの研鑽を!!
「──起動・
その魔術を発動すると、世界の全てが数字と数式の羅列に再構成されていく。
三次元である世界が、四次元的な光景になる。
……そう、この【
本来、これはジャティス以外には意味がない。何故なら、世界の情報を数字として受け取ったとしても何も利用できないからだ。
けど、ジャティスだけは独自の数秘術で処理し予知に近い行動分析ができる。
逆に言うと、そんなジャティス独自の卓越した数秘術とスパコン並みの演算能力があれば、同じことができる。
……片方のジャティスしか知らない数秘術も教えてくれれば一応イケるが、演算能力は生まれついてのなので、両方の条件をクリアできる人がそう居るはずがないけど。
数秘術はそのままジャティスに教わり、演算能力は代用としてこの指輪を用意してくれた。
そうして、俺はジャティスと同じような
さて、これで反撃開始だッ! ……反撃、開始できるよね……?
ジャティスのティアの
ジャティス:前もって出来事に関係する人の行動を自前の演算能力で予測しておいて、擬似的な未来予知ができる。
ティア:その場で魔導演算器によって演算能力を補助して演算しているのでジャティス程の未来予知は無理だが、臨機応変に対応できる。
下手ですが描いてみました。良かったらどうぞー
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