リィエル・レプリカと転生日誌 作:氷月ユキナ
「……さて、ここで良いかな?」
「ん」
……着きました。ここは、聖リリィ魔術女学院から出る列車の上だよ。
具体的には、ジャティスの
列車はまだ出発してないぜい。
「さて、僕はそろそろ行くよ。通信機は持っているよね?」
「ん、ポケットにある」
「なら、ティアの用事が終わったら呼んでくれ」
「ん」
ここで心配だったのはジャティスが俺と一緒に来ないかどうかだったが、何かを察したのか俺一人で行っていいことになった。
「ああ、そうだ。はい、おにぎりさ」
ジャティスから、ラップもどきで包まれたおにぎりを四つ貰う。
……数、多くない? 何故四つも?
「ジャティスが作ったの?」
「ああ、勿論。中の具は鮭、ツナマヨ、おかか、唐揚げだよ。その四つがティアの好みだろう?」
……なんか、いつの間にか好み把握されてる。
まぁ、なんだかんだでずっと一緒に居るしね。その位なら普通に分かる……よね? 一応、おにぎり屋で昼ごはんジャティスと買ったことあるし……。
「じゃあ、僕はそろそろ去るよ。君の好きなように行動するといい」
「ん、終わったら連絡する」
「待っているよ」
それだけ告げると、ジャティスは
……さて、おにぎりが四つもあるなら一つ位は今食べちゃっても良いよね?
■□■
現状を説明します。
学長のマリアンヌがエルザとリィエルを封魔の術【スペル・シール】で拘束して、列車で逃げようとしてるとこ。
俺はグレン達とマリアンヌが戦った後に
……風がぁ! 猛スピードで走ってるから、その列車の上に居る俺には強風がビシバシ来ているのだ。
「うぅ、眠い………………ッ!」
俺が目を擦っていると急に猛烈に嫌な予感がし、咄嗟に身体を起こして元いた場所から跳躍する。
──ずだんっ! だんっ!
「んぁ……っ!?」
え、何!? 何なの!?
「わ、我ながら無茶苦茶やってるわ……」
「そうだな……」
し、システィーナぁ!? って、グレン先生も!? なんでぇ!?
「そうだ、フランシーヌとコレットは──ッ!? って……あれ?」
──ずだんっ! だだんっ!
またかよ!? 今度は誰っ!
「よっし! 全員、上手く飛び乗れたなッ!?」
「行きますわよ、先生! システィーナ!」
……あ! 会ったこと無いけど知ってる!
確か、フランシーヌとコレット……だっけ?
聖リリィ魔術女学院の生徒だった筈。
「ちょ──なんで貴女達まで!?」
「ったく、水臭ぇこと言うなよ」
「毒喰らわば、皿まで……わたくし達もご一緒いたしますわ」
「どうして……ッ!?」
「ジニーの情報によると……結構な数の聖リリィ魔術女学院の生徒達が、マリアンヌ学院長側についているのでしょう?」
「本当にアンタら二人だけで足りるのか?」
「せ、先生……? どうするの……?」
何かを少女達が言い合っているが、俺の耳には全く入ってこない。
だって──
「お前……ティア、か?」
グレン=レーダス大先生様(笑)に、普通に見つかった。
……どうしよ。
今回は会う気なかったのに……。ちくせう。