リィエル・レプリカと転生日誌 作:氷月ユキナ
すみませんでしたッ!
「《雷精のし──」
「《白き冬の──」
「《大いなる──」
「邪魔! いいぃぃいやぁぁああ──ッ!」
「「「きゃあああああああ──ッ!?」」」
聖リリィ魔術女学院の生徒が呪文を唱え終わる前に、俺は白魔【フィジカル・ブースト】で身体強化を施して、高速峰打ちで気絶させる。
殺しはしない。したら愉悦とかできなくなりそうだからだ。
「……私らの出番、無くね?」
「そうですわね……もう、あの子だけで良い気がしてきましたわ」
「だよな。これ、私達ついてこなくて良かったかも……」
フランシーヌとコレットが死んだ魚の様な目をしているが、無視無視。
こういうのはスルーが一番だからね!
「うぁあああああああああああ──ッ!」
「うるさい、"読んでる"」
透明化の魔術で隠れていた生徒が奇襲してくるが、
つーか、奇襲するなら声上げるなよ……丸わかりだぞ。
俺は奇襲してきた生徒を見ないまま錬金改弐【
刃は潰してあるので、斬られる心配は無いよ!
死ぬほど痛いだろうけどね!
「……ん、グレン、終わった」
「お前……本当、強さリィエル以上じゃねぇか?」
「そうなの? おれにはよくわからないけど」
いやぁ……俺の強さって、ジャティスが創った魔導器の指輪のお陰でもあるからね。俺単体じゃリィエルには敵わないよ……。
俺のこの強さは
何故かその指輪のサイズは左手の薬指に合ってるけど! 婚約指輪じゃないよ!!
てか、婚約指輪であってたまるか!?
「あそこにいましたわ! これ以上、貴女達は進ませません!」
「なんとしても、ここで食い止めるわよ!? 皆!」
「うっげ、団体様のお出ましだぁ……また頼んでいいか?」
「大丈夫、グレン。皆斬る」
「いや斬るなよ? 気絶に留めといてくれ」
「…………ん」
「おい、今の間は何だ? 不安なんだが?」
錬金改弐【
「──ティア=レイフォード。あなた達を倒す、おれの名前」
さぁ! ティアさんの無双を始めようかッ!
■□■
「ティア=レイフォードォオオオオオ──ッ!」
「"読んでる"」
三本のレイピアが俺に向かってくるが、1ミリも誤差のない最適な動きでギリギリ避け、力づくで一気に薙ぎ倒す。
「《雷精の紫電よ》──ッ!」
「《まぁ・とにかく・痺れて》」
別の生徒の黒魔【ショック・ボルト】を予め"読んでいた"俺は、同じ魔術の黒魔【ショック・ボルト】を即興改変で発動して相殺する。
一巻のグレンの呪文と同じにした意味? 意味の無いただの趣味です。
「な……ッ! そんな、ふざけた呪文で──」
「これで終わり!」
「きゃあああああああああああああ──ッ!?」
「うあああああああああ──ッ!?」
これでも俺は帝国宮廷魔導士団特務分室所属、執行官No.7《戦車》のリィエルを圧倒したからね。
こんなものじゃ倒せないぜ?
「貴女は……何故ですか、何故なのですかッ!?」
「……何が?」
「どうして、学院に来てすらいなかった部外者の貴女が、なぜ私達の邪魔をするのですッ!」
……なんか、後ろのグレン達にも凝視されてる気がする。俺たちも気になるよそれ、って感じで。
そんなに俺のこと気になる? フッフーン、なら教えてあげよう!
「……おれは、みんなが好きだから」
「…………はい?」
理由? そんなの、俺は皆が好きだからである。
グレンも、ルミアも、システィーナも、リィエルも……皆が。
だって、それが
「だから──さっさと寝て」
「くっ……はぁあああ──ッ!」
……それはともかく、生徒多すぎない?
ボス戦前なのに疲れてきたんだけど……。