リィエル・レプリカと転生日誌 作:氷月ユキナ
「なんでだ……ッ!? なんで、てめえが生きていやがる……ッ!? てめえは死んだはずだ……ッ! 俺がこの目で確認したんだッ! 間違えるはずがねぇッ!」
「そんな些細なことはどうでもいいだろう? 私は黄泉から舞い戻ってきた。そして──今お前を殺すために、ここにいる。……それが今、貴様が直視すべき現実だ」
「ちぃ……ッ! ド正論ありがとうよ! ド畜生!」
敵に諭されてしまったグレンは、苛立ちを隠せない。
「……違う」
そんなグレンに、ティアは無表情のまま言葉を続ける。
「グレンは知ってる筈。おれやリィエルが、何によって造られたのか……」
「『
「バークスの研究。覚えてる?」
「──ッ!」
異能の、複製抽出。
もしそれが、あの時にルミアの《
「ちっ……それよりも、今はレイクの野郎だな……ッ! 後でじっくりと話を聞かせてもらうぞッ!」
「ん、できたらね」
何故ここにいるのか……それは、今は重要ではない。
彼には、とある秘密がある。
竜の力を得る代わりに、いずれ人を失い暴虐の竜になりはててしまう呪い……『
そして、今のレイクの能力は人間の領域ではない。
つまり──
「──そうかよ。お前……今回は封印を解いてきたんだな? 『
「……察しがいいな、魔術講師。我々の一族は『
「1号解放だけでその魔力かよ? あと封印、2つも残ってんのか、ふざけんな」
「安心しろ。残りの2つの
「過大評価にも程があるぜ」
「さあ、構えろ。グレン=レーダス。……ついでにティア=レイフォード」
「グレン、来る!」
ティアの掛け声に合わせて、グレンの身体は咄嗟に動いた。
「ちぃ──ッ!」
「《■■■──》」
■□■
なんかよく分からないけど、グレンの曇り顔見れたわ。
なんでだろう……あ、そうか。俺みたいな少女をこんな戦いに巻き込んでしまって……ッ!みたいな罪悪感とか?
狙ってた訳じゃないけど、ラッキーだな。
やったz──
「ティアぁッ!」
「《■■■》」
「〜〜ッ!?」
天からの稲妻が、俺に降りかかる。
「ぐぅ……マジで人の形をした竜だな。天候まで操りやがるのかよ……」
それを身体強化全開で回避した俺はレイクへ速攻で近づこうとする。
「《■■■■》」
だが、そんな俺の前に竜巻が現れて呑みこもうとしてくる。
「アホかよレイクのやつ……!? ティアっ、こっちだッ!」
「んっ!」
グレンに誘導された場所に行き避けると、荒れていた天候がぴたりと止む。
「……嫌な予感」
そう呟くに合わせて轟っ!と焔が燃え上がる。
「……今度は山火事かよ、コンチクショウ!?」
「バリエーションが豊富」
「そうだなぁ!? どうでもいい感想ありがとうよ!!」
《
「お返し」
「ぐぅ……!?」
レイクは驚いた表情で防御の姿勢を取り──
「あの熱量で無傷かよ……」
「……ヤバい」
そこには、先程と変わらない無傷のレイクが立っていた。
「どうした。もっと力を見せてみろ」
「ちっ、いい加減にしろっての!」
グレンは、『愚者のアルカナ』を抜く。
はっきり言って愚策だよ。
「……やはり、そう来るか」
「へっ! 何が竜言語だ、馬鹿野郎! こっからは肉体言語で片を付けてやるよッ!」
「グレン、待っ──」
俺の制止を聞かずにグレンは突進していき、レイクも剣を抜いて構える。
あーあ、知ーらね。
「ぉおおおおおおおおおおおおおおおおお──ッ!」
そして拳打をレイクへ──と思いきや。
「って、うっそぴょーん」
レイクの傍らを通過した。
勢いのついたレイクの剣は叩き、割れた。地面が。
わぁーお、ヤベー。……どうしようか、こんな奴。
「ギャグみたいな威力の斬撃だな、おい!? 【愚者の世界】は逆効果か!」
「ん、竜だし」
「先に言え!」
「おれは待ってって言った」
なのにグレンがさっさと行っちゃうからだろ!
「チッ……足引っ張るなよ、ティアッ!」
「こっちのセリフ!」