リィエル・レプリカと転生日誌   作:氷月ユキナ

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フェジテへ!

「……美味しかった。ごちそうさま」

 

 食べ終わった後の串をゴミ箱に捨てる為にベンチを立ち上がる。

 

「お嬢ちゃん、詐欺なんかに引っかからないようにねー!」

「分かった!」

 

 ゴミを捨て、俺は港へ歩き始めた。

 

「次はフェジテに行く。決めた」

 

 あの後、串焼きを食べながらこれからどうするかを考えた。

 

 結論:フェジテに行く。

 

 何故って? "面白そう"だからさ!

 

 なんて言ったって、原作の事が実際に見れるとか最高じゃん!

 

 それとここよりも治安がいいと思うし。

 

 グレン先生達に会って保護してもらうというのも考えたが、それは"面白くない"ので辞めた。

 迷ったが、暗躍する方がいい。

 

 けど、一つ問題がある。

 船に乗るお金は流石に無い。

 

 どうすればいいかを考えた。

 

 考えて考えて考えまくった結果、一つの答えにたどり着いた。

 

 その答えは簡単な事さ。

 船にこっそり忍びこめばいい!

 

 方法? 魔術があるでしょ?

 

 『アストラル・コード』による魔術の知識があるので、俺は魔術を使えるんだ。

 

 『アストラル・コード』超便利ぃ!

 

 具体的には、【セルフ・イリュージョン】とかで姿を消して、【ノイズ・カット】とかで音を消せば簡単に船に乗れると予想してる。

 

 ふっ、容易(イージー)だ。なんちゃって。

 

 いざ、フェジテへ!

 

 

■□■

 

 

「……うぅ……気持ち…悪い……」

 

 船、揺れすぎだろぉ……。

 

 魔術でこっそり船に乗る所までは上手く行った。

 

 けど、その船が丁度グレン先生達が乗る船でもあったらしい。

 

 どんな偶然だアホぉッ!と叫びそうになった。

 危ない危ない。

 

 まぁそれで、魔術を見破られたら終わるなーと思い、急遽過ごす場所を荷物が置いてある所に変更し、そこに向かった。

 

 ずっと魔術を使っているわけにもいかないしな。

 

 そんなんしたらマナ欠乏症になってぶっ倒れるわ。

 

 荷物置き場については、一言で言おう。地獄絵図でした。

 

 お客の沢山の荷物が揺れで自由に暴れ回って……。

 

 詳細に言いたくないので、後どんな事があったかはご想像におまかせします。

 

 その中でも吐かずに頑張って耐えて、ようやくフェジテに着いたのだ。

 

 頑張った。本当に頑張ったよ俺。

 

 しかし、船を降りて、グレン先生達から離れたベンチに座って休み始めてから一時間ぐらい経つのにまだ酔いが抜けない。

 

「……もう宿を探そう」

 

 最初は気持ち悪さがなくなってから動こうと思っていたが、そんな悠長にしていたら夜になりそうだ。

 

 俺は野宿とか絶対に嫌だぞ!

 

 …………ん? なんか急に、視界が回って……。

 

 そして急に、唐突に、俺の意識は沈むように眠ってしまったのだった。

 

 

■□■

 

 

「おやおや……君は――」

 

「リィエル? いや、違うなぁ」

 

「まさか、『Project:Revive Life』かい?」

 

「くくくっ、面白いな……グレンほどじゃないけどね」

 

「さてと、まず彼女の治療をするとしようかな?」

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