リィエル・レプリカと転生日誌   作:氷月ユキナ

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ジャティスの授業

 レオスと共にアルザーノ帝国魔術学院へ行く馬車。

 

 俺は、馬を引いているジャティスの隣で数秘術や錬金術を習う事になっていた。

 

 そう、ジャティスの魔術教室だ。

 

「いいかい? まず、数秘術というのはこれから行く魔術学院の必修科目にも数えられている、『既存情報を組み合わせた結果、予想される未来を観測する』という魔術学問さ。けれど、精度が低く最近の魔術師にはあまり重要視されていない。つまり、これはただの『数字を使った占い』というのが、学会の見解さ。だが、僕はそうは思わなかった。数秘術こそ世界最高の力。極めれば、この力で観測しえない未来や事象などあり得ないと思ったんだ」

「……どうして精度が低いの?」

「学会は人間には自由意志というものがあると思っていたからね。だが、その人間の意志や感情すらも、脳内電気信号と生体化学反応の集積。そう考えれば、数値化できる。僕はそう考えたんだ。そう、この"僕の目に映るあらゆる事象・現象・具象を数値化・数式化して取得する"……これが、僕の固有魔術(オリジナル)【ユースティアの天秤】さ」

「おおー。さすがジャティス、すごい」

「光栄だよ」

 

 ジャティスの予知に近い未来予測は、冗談抜きですごいと思う。

 

 原作でもあんなにグレン達を翻弄してたし。

 

 いや、そもそもアルザーノ帝国と天の知恵研究会の両方に喧嘩を売ってまだ生きてる時点でおかしいんだよな。

 

 そこは本気で尊敬するよ、ジャティスの事。

 

「次は、人工精霊(タルパ)召喚術について軽く説明するよ。人工精霊(タルパ)は錬金術の奥義であり、人工的に神や悪魔、精霊を生み出す秘術さ。錬金術で調合した特殊な魔薬(ドラッグ)で瞬間的にトランス状態に陥ることで、空想上の存在を『そこに居る』と自分自身の深層意識野に強固に暗示認識させることで、周囲の空間に散布した錬金術試薬である疑似霊素粒子粉末(パラ・エテリオンパウダー)をスクリーンに、その空想存在を投射させ現実世界に具現化する術さ。これは、世界と人は等価に対応しているという魔術則『等価対応の法則』を逆手に取っているんだ」

「……なるほど、分かった」

「おお、もう理解したのかい?」

「うん。貴方の言ってる事が殆ど分からないということが分かった」

 

 ジャティス、何言ってんの?

 

 数秘術の事はまぁ分かるよ? つまり演算による予測だよね?

 

 けど、人工精霊(タルパ)召喚術は殆ど分からん。

 

 トランス状態って何?

 

 疑似霊素粒子粉末(パラ・エテリオンパウダー)っていうのが人工精霊(タルパ)の形を作ってるのは分かるけど、何がどうしてそうなるのかがさっぱり分からん。

 

「それなら、人工精霊(タルパ)召喚術は後回しだね。まずは数秘術を習得してもらうよ」

「ん、分かった。頑張る」

「ああ、アルザーノ帝国魔術学院に着くまで後は数日だけだから、若干ハードでいくが頑張ってくれ」

 

 よーし、やってやろうじゃねぇか!

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