2倍と変身と防御特化   作:鬼獣八紅

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2倍と変身とクラスメイト

 

「行ってきます」

 

 制服を着て学校へ向かう。

 季節は春だが分倍河原は弱めの花粉症なのでこの季節は少々厳しい

 

「仁くんおはようなのです」

「おはようひみこ」

 

 分倍河原と谷戸の家は近いためいつも一緒に登校している。

 二人の家から学校まで徒歩二十分くらいなのでいつも少し家を出るのが早いのだ。

 

「おはよう」

「おはようです」

「あ、二人ともおはよう」

「分倍河原と谷戸か、おはよう」

 

 学校に着いたらさきに二名来ていた。

 二人は本条楓と白峰理沙、二人のクラスメイトだ。

 

「…ん~?」

「ど、どうしたの谷戸さん?私の顔を見つめて」

「…なんか最近本条ちゃんのこと見た気がするんですが…どこでしたっけ?」

「んなこと俺にきくなよ」

 

 二人はそもそも本条楓とあまり関わりが無い。

 なので谷戸が本条を見つけても気づかないのだ。

 

「…あ、なんかメイプルににてるからじゃね?」

「あ~たしかに」

「え!なんで知って…あ」

「…」

「…」

「メイプルちゃんですか?」

「もしかしてヒミコちゃん?!」

「おい白峰、本条って『NWO』やってんのか?」

「まあ私が勧めたからね…」

「マジか」

「というか二人共ゲームやるんだね」

「結構やるほうだぞ」

 

 学校では二人共いろいろあって(1話参照)学校ではあまり友達がいないためクラスメイトの交流関係はあまり知らないが、白峰がゲーマーなことは有名なので白峰が本条を誘ったことはすぐに分かった。

 

「分倍河原くんもやってるの?」

「あぁ、トゥワイスというプレイヤーネームでやってるよ」

「え!トゥワイスさん?!」

「なになに?楓は二人と知り合い?」

 

 三人は第一回イベントであった出来事を白峰に説明した。

 

「いや楓も大概だけと二人共化物すぎるでしょ!それはそうと装備の見た目は少し変えたほうかよくない」

「いやあれでも気に入ってんだぞ!」

「そーだそーだ」

「あははごめんごめん。それじゃあ二人ともフレンド登録したいから今日帰ったら広場集合でいい?」

「いいぞ」

「オーケーです」

 

 ◇◇◇

 

 

「おー!町はこんな感じなんだー!」

 

 理沙が周りを見渡して、嬉しそうに声を上げた。理沙のその様子がゲームを始めたころの自分と重なって、メイプルは懐かしく思えた。

 

「楓の…っと危ない。メイプルの装備との見た目格差があり過ぎてちょっと辛い」

 

 プレイヤーネームに言い直して理沙が話す。続けて理沙はこっちでの私の名前はサリーだとメイプルに言った。

 

「サリー、サリーだね。うん覚えた!」

「そうえば…トゥワイスとトガヒミコだっけ?二人はまだ来ないの?」

「そろそろ来ると思うけど…あ、来たみたい」

 

 メイプルの見た方向からトゥワイスとヒミコが向かって来ていた。

 

「すまんちょっと遅れた」

「トゥワイスくん遅すぎです」

「それはヒミコのAGIが高いだけだ。あと言うて変わんないだろ」

「大丈夫今ログインしたところだから。それにしても二人の装備は結構…いやだいぶ浮いてるね」

「仕方ないだろ。それに前回のイベントで俺たちの見た目はこれだって感じで覚えられたから変えるに変えれないんだよ。まあ気に入ってるからいいけどさ」

 

 第一回イベントでトゥワイスとヒミコの見た目はだいぶ覚えられていた。そりゃファンタジー感満載のゲームにおいてラバースーツとセーラー服なら嫌でも覚えられる。

 

「それじゃあフレンド登録もしたし、俺たちはやることかあるからこれで」

「またね~」

「うん、またね~」

「それじゃ、私たちも行こっか。それで?…今からどこかに行くの?」

 

 メイプルの今の目的が地底湖に行くことだと告げるとサリーはふむふむと頷く。どうやら何か考えがありそうだ。

 

「それなら、私に任せて!いい考えがあるから…」

 

 メイプルは素直に耳を傾ける。

 

 

  ◇◇◇

 

「いやーまさかあの二人も『NWO』をやってたとはね」

「たしかに意外だった」

 

 あの後、サリーの背中にしがみついてメイプルは地底湖に到着して、今は釣りの最中だ。

 ちなみに道中の敵はメイプルがしばきたおした。

 待ってる間は暇なのでいろいろなことを話してた。

 

「や、やっと三匹目!」

 

「お、またかかった!」

 

 結果はメイプルが三匹。

 サリーが十二匹である。

 

「1レベルでここに来たおかげで釣り上げた魚に止めを刺すだけでレベルが上がる上がる」

 

 実際、サリーのレベルは6レベルまで上がっていた。

 しかも。

「【釣り】スキルゲット!…初スキルが【釣り】かぁ…メイプルのこと変っていえないなぁ」

 

 スキル【釣り】を取得してからは早く、サリーの釣果は一時間で二十匹となった。

 

「どう?これで足りそう?」

「うーん…もう一時間だけ…いい?」

「いいよ!でも、私も一つ試したいことがあるから…釣りじゃなくて素潜りで狩ってきてもいい?」

「いいけど、そんなこと出来るの??」

「出来ると思うよ。と言うかメイプルの方が今までに意味わからないこと試してるよ?多分私のAGIなら固まって泳ぐ魚のうち一匹位なら倒せるかな?私、泳ぎ得意だし」

 

 それたけ言うと、ぐっぐっとストレッチをして、サリーは地底湖へと飛び込んだ。

 

「じゃあ、頑張ってね!」

「うん!一匹でも多く狩ってくるね」

 

 そう言ってサリーが潜水する。

 

(水中はこんな感じか)

 

 そんな感想をサリーが思ってる間に、サリーの群れを見つけすかさず短剣で切りつける。

 

(うん、問題なくアイテムはとれでる)

 

 サリーはそうしてどんどん魚を狩っていく。

 しばらく魚を狩っていると、小さな横穴を見つけた。

 

(あれば…ダンジョンの入り口?後でメイプルに確認しよう。そろそろ切りもいいし…ん?なにあれ)

 

 サリーが水上に戻ろうとしたとき、光っているカエルを見つけた。

 

(かれって絶対レアだよね)

 

 サリーは瞬時にカエルを短剣で切りつけた。するとカエルあらスキルの巻物が、ドロップした。

 

(やっぱレアモンスターだったか、流石に時間か)

 

 サリーは一時間程泳ぎ回ってから戻って来た。

 

「【水泳I】【潜水I】のスキルが手に入ってからは簡単になったかな!」

 

 そう言ってサリーはインベントリから真っ白い鱗を八十枚出す。

 

「こ、これ貰っていいの?」

「私はいらないし…今度私の手伝いをしてくれるのと引き換えで」

「じゃあ、それで!手伝うって約束するからいつでも言ってね」

 

 メイプルはありがたく八十枚の鱗をインベントリにしまい込んだ。そこでサリーが神妙な面持ちで話し始める。

 

「ねえメイプル。確か、今見つかっているダンジョンって二つだっけ?」

「えっと…うん、確かそうだよ」

「地底湖の底に、小さな横穴があった」

「…!それって!」

 

 興奮を隠しきれない様子でサリーが頷く。

 

「ダンジョンの入り口かも…でも…」

「うん…私は行けないね」

「だから、慎重に攻略しようと思ってる。メイプルと同じユニークシリーズが手に入るかもしれないし…だから」

「うん、地底湖まで来るのを手伝うよ!借りは即返すってね!」

「そう言ってくれると思ってた!さっすがメイプル!」

「えへへーそれほどでもー!」

「…あ、そうえばさっきモンスターを倒したらスキルの巻物が手に入ったんだよね」

「すごいじゃんサリー。それで、どんなスキル?」

「えっとね…スキル【蛙】?」

 

【蛙】

蛙っぽいことが出来るようになる。

【AGI+10】【DEX+10】

 

「とりあえず取得してみるか」

 

 サリーはスキルの巻物を開き【蛙】を取得した。

 

「なんかかわった?」

「ちょっとまってね」

 

 サリーはその場で少し跳び跳ねてみた。すると先程よりあきらかに飛び上がる高さが高くなっていた。

 

「もしかして…」

 

 次にサリーは壁に向かって飛び付いた。するとサリーの予想通り壁に張り付くことが出来た。

 

「なるほど…説明通り、蛙っぽいことができるのね」

「す、すごいよサリー!」

 

 一通りスキルについて確認したあと、【水泳I】と【潜水I】のスキルレベルをあげるためにサリーは再び泳ぎ始めた。

 

 

 

 

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