ようこそ科学至上主義の少年よ   作:54

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めっちゃ思いつきで書いた
何組にするかも決まってない。
続けばA組かなーとか思っているけど、運動能力低いし総合だとBか不良品としてDだろ、とか思ってる作者


序章

 

 

「千空ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

 

 

 東京都内にある、街の早朝にて。

 少し冷えた朝の空気を裂くような大音声が、ビルの隙間を縫って響き出る。

 

 その怒号たるや、まさに絶叫にも等しい気迫あり。発信源たる大男といえば、喉がはち切れんばかりに叫んだというのに、息を乱すこともせず、堂々とした立ち振る舞いで拳を突き上げていた。

 

 事情を知らぬ通行人からしてみれば奇怪に映った一幕にしか見えないだろう。事情を知っていたとしても、少しは恥じらいくらい感じていいかもしれない。

 

 されど、その男から名前を呼ばれた痩躰の人間——石神千空だけは、律儀にも気だるげに振り返った。

 

「あ?」

「向こうでもっ、頑張れっ!!!」

 

 そう叫び掛けられる親友——大樹の声。感極まる様子で拳を突き上げている姿も相まってか、心の底からの声援であることなど語るまでもないことが分かる。

 

 別にこれまで、こうした別れや挨拶をしてきたわけではない。それどろか何も言わず、あっさりとそれらを済ませてきたのが普段の彼らだったはずだ。

 

 けれど、初めて見せた大樹の震えた姿に、千空も今回ばかりは神妙な顔つきになる。

 長年つるんできたという自負もあるせいか、千空の知っている大樹という男であれば、あの拳に喜びと応援、また幾ばくかの悲しみが添えられていることなどありありと伝わってくる。

 

 その証明に大樹の隣で悲しそうな、されど友の栄達を心から応援するような。何とも言えない微笑みを浮かべている少女——杠が佇んでいた。

 

「ククク、切ない別れにお涙も溢れてくるってか」

 

 無理もない。小学生から現在に至るまで、彼彼女との付き合いは続いた。時には学生らしく遊び、時には勉学に励み、時には千空の夢を叶えるため科学クラフトに付き合ってもらった時もある。

 

 思い返せばどれも尊い日常だ。中学の卒業式も、互いが互いに返らぬ日常を噛み締めていたほどに。

 

「なぁに、今まで腐るほど一緒にいたんだ、今更3年も5年も10年もどうっつうこたねぇだろうよ」

 

 千空にも物悲しい気持ちは多少ある。高校生となり、別れが来てしまったのは非常に残念なことだと、そう思わなくもない。

 

 しかし、いつかは別れなければいけない時がくるというもの。今がその別れの時だったと素直に受け入れてさえいる。

 大人になるにつれ、誰しもがそれぞれの道を歩むため道を分かつのだ。一々涙を流してやるほど千空は情に絆されやすい男ではなかった。  

 

「……」

 

 街中とは言え、最早あの大樹でなければ大声で叫んでも声が届かない距離まで開いてしまった今、千空が声を枯らしてまで大樹や杠の名前を呼ぶことはない。

 

 千空はいつだって合理的な男だ。

 科学を至上とする計算高い男だ。

 されど冷淡な男ではない。

 

「あばよ、大樹、杠」

 

 千空も静かに拳を振り上げる。

 その手に持っているのは、杠が選別にと作ってくれた千空そっくりの小さな人形。人形とは言え、初めて宇宙へ搭乗させたものとそっくりな宝物。

 

 これから千空は誰も想像していなかった激動の高校生活を送ることになる。

 それは決して、全人類が石化する訳でもなく、たった一人の人類となり、石の世界(ストーンワールド)で文明を復活させる訳でもない。

 

 ただ、平凡でされど非日常的な学生生活。

 東京都立高度育成高等学校。

 科学大好き少年の石神千空は、友と別れ本日からその学校の生徒となるのであった

千空は何組が妥当?

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