やる夫達は並行世界と繋がった聖杯戦争に参加するようです。   作:しきん

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どうも、しきんです。

漸く本戦開始前の折り返し地点(予定)に辿り着きました・・・!


夢の中で逢った貴女と

そこは、何処まで行っても白と黒だけの空間だった。

 

少女は、無我夢中でその空間の中を走っていた。

 

やがて、扉に辿り着いた少女は、扉を開き、空間の外に出た。

 

 

そこは、崩壊した世界だった。

 

見下ろすと、街灯は不規則なテンポで赤く点滅している。そのうちの幾つかは捻じれ、傾いており、今にも倒れてしまいそうだ。

 

見上げると、空は鈍色に染まっていた。倒壊したビルは悉く宙に浮き、その上では巨大な化け物が世界を見下ろしていた。

 

少女の目に、黒髪の少女の姿が映る。

 

その戦いは、戦いと呼ぶには余りにも一方的なものだった。

 

黒髪の少女は化け物を相手に孤軍奮闘するが、成す術無く吹き飛ばされ、叩き付けられる。

 

叩き付けられた黒髪の少女は、悲痛な声で少女に向かって叫ぶ。だが、少女には黒髪の少女の声が聞こえず、何を言っているのかが解らなかった。

 

少女は思った。

 

―――逃げたい。でも、動けない。

 

自分が何も出来ない事が悔しい。

 

助けに行かなければならないのに、目の前に広がる光景を見ていられず、涙が止まらない。

 

もし、自分に何か出来る事があれば。

 

何の取り柄も無い自分でも、あの娘を助ける事が出来るなら―――。

 

本来であれば、少女はこの時にインキュベーターと出会う筈だった。

 

だが、少女の周りには誰もいない。

 

少女を魔法少女の世界に誘うインキュベーターの姿も、ここには無い。

 

少なくとも、ここで言える事はただ一つ。

 

少女は、既に本来のそれとは違う(ルート)を歩んでいたのだ。

 

 

気が付くと、私はあの崩壊した見滝原とは違うところにいた。

 

目の前には扉がある。でも、さっき無我夢中で走っていた所とは違うような・・・。

 

そう思いながら、扉を開けると―――

 

―――その先には、星空が広がっていた。

 

下を見ると、そっちにも同じように星空が広がっている。右にも、左にも、前にも、後ろにも。どの方向を見ても沢山の星が輝いている。まるで、宇宙にいるみたいで―――

 

『ようこそ、願望を抱くマスター候補者よ』

 

突然、男の人の声が聞こえた。

 

「えっ―――?」

 

今の声は何処から聞こえたの?

 

ここには私しかいないのに?周りには誰もいないのに?

 

私は戸惑いを隠せなかった。

 

『これより行われるのは、自らの願いを叶える為に万能の願望器たる聖杯を賭けた闘争、聖杯戦争の予選』

 

聖杯戦争?それに、予選って?

 

私がその意味を知るのに、そう時間はかからなかった。

 

 

数分後

 

目の前に現れたそれはとても不気味だった。

 

影のような何かはもぞもぞと蠢いて、十数秒くらいの時間をかけて人の形になった。右手には剣を持っていて、今にも襲って来そうな様子だった。

 

「これは・・・?」

『それは英霊が真っ当に召喚され損ねた、銘を持たぬサーヴァント『シャドウ』だ。それを倒せば・・・見事、予選突破となる』

「あれを倒せば・・・どうやって?」

『それは、君が自力で英雄達の記録が保存されている『英霊の座』に接続しなければならない。その為の切り札・・・セイントグラフは既に君の手の中にある。そして、己の意志を示す事だ。思いであれば、何でもいい。死にたくない・・・生き残りたい・・・願いを叶えたい・・・相手を倒したい。己の意志を一点に収束して、強く願うのだ』

 

声がそう言ったのと同時に、影・・・シャドウが近付いて来る。

 

私は武器なんて持ってないし、何も持たないで戦うなんてのも無理だよ・・・!

 

怖い。

 

逃げたい。

 

そう思っても、足が動かない。

 

そうしている間にも、シャドウはまどかに近付いて来る。

 

己に秘められた特別な力を発揮する術を持たず、その存在すら知らないまどかは、ただのか弱い少女に過ぎないのだ。

 

遂にまどかはへたり込み、立つ事すら出来なくなってしまった。

 

そして、シャドウが剣を振り上げた―――まさにその時だった。

 

 

全ての魔女を生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女を、この手で―――!

 

さあ―――叶えてよ、インキュベーター!

 

 

自分が今、何を思っていたのかは分からない。

 

でも、それまで思っていた事を吹き飛ばす程の強い何かが、私の中で目覚めたような・・・そんな気がする。

 

気が付くと、目の前でセイントグラフが光っていた。

 

何も描かれていない面に、絵が浮き出る。絵には魔法使いが描かれていた。

 

目の前に幾つかの輪のような光が浮かび上がってきて、雷と強い光と一緒に誰かが姿を現した。

 

その人は―――その女の子は、

 

「―――!」

 

ついさっき見たばかりの、あの崩壊した見滝原で1人で戦っていた女の子だった。

 

長く伸びた黒い髪に学校の制服のような服。左手には円形の盾を持っている。背を向けていて、顔は見えない。

 

シャドウが女の子に襲い掛かる。

 

「あ、危な―――」

 

私は思わず叫んだ。

 

次の瞬間、

 

「―――え?」

 

いつの間にか、シャドウは吹き飛んでいた。

 

シャドウが襲い掛かってきたと思ったら、いつの間にかシャドウが倒されていた。

 

今のは一体―――何が起こったの・・・?

 

すると、女の子が振り向いた。女の子は、いつの間にか右手に拳銃を持っていた。この銃でシャドウを倒した、のかな?

 

女の子は拳銃を盾の裏側にしまうと、足下に落ちていたセイントグラフを拾って私に顔を向ける。その時、何故か一瞬だけ驚いたような顔をしたけど、その表情はすぐに消えた。

 

そして、女の子はセイントグラフを差し出して、こう問いかけた。

 

「・・・貴女が私のマスターかしら?」

 

そうだ。セイントグラフを受け取って、お礼を言わなくちゃ。

 

「助けてくれてありがとう!えっと、貴女は・・・?」

「・・・私はキャスターの―――」

 

私のその問いに女の子が答えようとした時だった。

 

突然、目の前が暗くなっていく感覚に襲われた。

 

いや、目の前が暗くなっているんじゃない。見渡してみると、辺りが暗くなってきていた。

 

星は一つ、また一つと消えていって、とうとう何も見えなくなった―――

 

 

―――ここは?

 

気が付くと、私は・・・いや、私と女の子はあの宇宙のような空間とは別の場所にいた。

 

ここは・・・教会?

 

「ようこそ、見事、試練を乗り越えたマスターよ。私は言峰綺礼。今回の聖杯戦争の監督役を務めている」

 

突然、後ろから声が聞こえた。

 

慌てて振り向くと、そこには黒い服を着た背の高い男の人が立っていた。

 

「まあ、そう緊張しなくてもいい。私は監督役であり、中立の立場だ。参加者である君達を歓迎し、聖杯戦争の舞台への水先案内をする者だ」

 

言峰綺礼と名乗った男の人は笑みを浮かべてそう言った。

 

そう言われても緊張しちゃう。悪い人じゃないとは思うけど・・・。

 

私達が言葉を発せずにいると、言峰さんは聖杯戦争についての説明を始めた。

 

曰く、聖杯戦争とは、並行世界や多元宇宙から召喚されたサーヴァントと手を組み、他の主従達と殺し合う戦いである。

 

曰く、勝ち残った最後の一組だけが世界を望み通りに改編する事が出来る。

 

ふと、私は言峰さんにある疑問をぶつけた。

 

「言峰さん、私はどうしてこの世界に来たのかな?私には何の取り柄も無いのに、一体何がどうして・・・?」

「成程、それは気になる事だろう。この世界への召喚はサーヴァントを召喚する為の星晶石を持ち、強き願いを持ち得る者に対し行われる」

「星晶石ってどんな物なんだろう?聞いた事も無いな・・・」

「だが、君自身が星晶石を意識せず、そして参加を望もうとせずとも、聖杯は君をこの聖杯戦争の舞台へ呼んだのだ。それは偶然か、或いは君に僅かな可能性である願いを叶えてほしいと思い祈った者、Prayer(プレイヤー)がいるのかもしれんな。この場所、この教会は人々が祈る場だ。その思いは何処かに伝わったり、逆に祈りを引き寄せたりもする。願いを叶える為の祈りを受け入れて、聖杯戦争の参加者達はこの教会へ召喚される」

 

祈る者―――。

 

 

聖暦2110年 11月29日 午前 スクールタウン 穂群原学園 校門

 

まどかとキャスターがモダンファンタジアシティに来てから迎えた最初の朝。

 

「・・・まどか・・・」

 

校門の近くに生える木の上で、キャスター・・・暁美ほむらは人知れず言葉を漏らした。

 

まさか、貴女がマスターだなんて・・・。

 

そう、ほむらにとって、自分のマスターは・・・鹿目まどかは救いたかった存在なのだ。

 

生前、ほむらはまどかを救う為に戦い続けた。何度も繰り返し、何度も運命に干渉したが、その度に凄惨な結末を迎えてしまった。

 

そして、その螺旋は遂に終わりを迎えた。『鹿目まどか』という存在の消滅という形で。

 

暁美ほむらは誓う。

 

もしも聖杯を手に入れ、願いを叶える事が出来るのなら。

 

今度こそ、まどかを救う事が出来るなら。

 

私は―――その為に全てを尽くそう。

 

 

[マスター 鹿目まどか]

能力:魔法少女(まどかが秘める魔法少女としての素質。しかし、まどかは契約はおろか、インキュベーターとの出会いも果たしていない為、魔法少女が何なのかすら知らない)

出典:魔法少女まどか☆マギカ

性別:女

武器:無し

役割:穂群原学園に通う中学2年生

願い:誰かの役に立ちたい

方針:まだ決めてないけど、出来れば、他の人達と戦いたくない

令呪の位置:右手

極々平凡な少女であり、友達想いで心優しい性格の持ち主。自分には何の取り柄も無いと日頃から思っているが、誰かの役に立ちたいと常に考えている。嘗て無い程の魔法少女としての素質を持つが、本人はまだそれを知らない。

 

[サーヴァント 暁美ほむら]

クラス:キャスター

出典:魔法少女まどか☆マギカ

性別:女

ステータス:筋力D、耐久E、敏捷D+、魔力A、幸運D、宝具EX

属性:秩序・中庸

スキル:陣地作成D(魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。『防御結界』の形成が可能)

    道具作成E-(本来は魔術的な道具を作成する技能だが、ほむらが作成出来るのは爆弾のみであり、それ以外のものを作成する事は不可能)

    魔術C(オーソドックスな魔術の習得。彼女の強化は手製の爆弾さえも強力な兵器にしてしまう)

宝具:『紫色に輝く魂の宝石(ソウルジェム)』(肉体から引き離され、物質化されたほむらの魂そのもの。常に持ち主の体を治癒し続けるが、この宝具を破壊される事は彼女の死を意味する為、同時にほむらの弱点でもある)

   『もう、誰にも頼らない(アイ・アム・ワンマンアーミー)』(車両等を含む近代兵器を自分の宝具にしてしまう能力。ワルプルギスの夜等との戦いが逸話となり、宝具にまで昇華したもの。他のサーヴァントの宝具や魔術品を自分の宝具にする事は不可能)

   『時を駆ける盾(ザ・ワールド・オブ・ほむら)』(限定条件下で時間停止や時間遡行を可能とする宝具。また、盾の内側に大量の武器を収納する事が出来る)

武器:軍用エーテルピストル(地球統合軍の標準装備。統合軍基地からパクった。これを含む武器は全て『時を駆ける盾』に収納している)

   軍用エーテルアサルトライフル(地球統合軍歩兵部隊の標準装備)

   軍用エーテルサブマシンガン(特殊部隊向けに開発されたブルパップ方式のサブマシンガン)

   手製の爆弾(ほむらお手製の爆弾)

   etc...

願い:鹿目まどかを守る

方針:まどか―――貴女だけは私が守る

魔法少女。学業・運動・容姿に優れた才色兼備でありながら、人を寄せ付けない雰囲気を纏っている。嘗ては心臓病が治ったばかりの内向的な性格だったが、鹿目まどか、そしてキュウべえとの出会いを経て魔法少女となった。契約により得た魔法で時間を遡り、まどかと巴マミと共に魔女と戦うが、そのうちに魔法少女と魔女の真実を知った。3度目の世界ではまどかと共にワルプルギスの夜を撃破したが、ソウルジェムの穢れは限界に達していた。グリーフシードをまどかから貰ったほむらは、まどかから「過去に戻り、自分を助けてほしい」と頼まれ、時間遡行の後に覚悟を決める。何度、凄惨な結末を迎えようとも諦めず、運命に干渉してまどかを救おうとしたが、運命を覆す事は出来ず、やがてループを放棄し、絶望しそうになった。しかし、そこに駆け付けたまどかの願いとその存在の終焉を見届ける。再構築後の世界では唯一、まどかについての記憶を持ち、キュウべえと共に魔獣と戦い続けた。




Q.どうしてほむらちゃんが悪魔じゃないんですか?(電話猫)
A.霊基再臨すれば悪魔化出来る筈だから・・・。(震え声)

言峰綺礼と組むサーヴァントは・・・

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