やる夫達は並行世界と繋がった聖杯戦争に参加するようです。   作:しきん

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どうも、しきんです。

本戦開始前を書き切った後についてですが、各話の空白行とプロフィールの更新の後に本戦を開始する予定となっております。


二つの壊れた世界から

落ちていく。

 

落ちていく。

 

落ちていく。

 

自ら造り上げた人形の手を振り払って。

 

落ちていく。

 

あの日から動かなくなった、たった1人の娘と共に。

 

落ちていく。

 

愛しい娘を蘇らせるという悲願と共に。

 

落ちていく。

 

底無し沼の様な虚数空間へと、真っ逆さまに。

 

落ちていく。

 

落ちていく。

 

落ちていく―――

 

 

その最中。

 

ふと、気が付く。

 

何時か、何処かで買った胸元のネックレスが、虹色に、幽かに輝きを放っている事に。

 

その光は、段々と強くなって―――

 

 

気が付くと、プレシア・テスタロッサは1人、宇宙空間の中にいた。

 

いや、宇宙空間にしては変だと思った。

 

ある筈の無い重力。

 

けれど、下を向いても地面と呼べるものは無く。

 

周りを見渡しても、視界に移るのは無数の星々のみ。

 

確かに、私はアリシアと一緒に虚数空間へと落ちた筈。

 

それは光すら届かない、永遠の闇と呼べるようなものだった筈。

 

もしかして、ここはその行きつく果てなのかしら。

 

そうであるなら、何故、アリシアはここにいないの。

 

アリシアは一体、何処へ行ってしまったというの。

 

「―――?」

 

視線を前に戻すと、何時の間にか影の様な何かがもぞもぞと蠢いていた。

 

影は粘土細工の様に、見る見るうちに形を成していく。

 

やがて、影は何処ぞの使い魔を彷彿とさせる、4本足の獣の様な姿となった。

 

影は鳴き声は上げず、黙って襲い掛かって来る。

 

「ッ!!」

 

それを魔法で弾き飛ばす。

 

手応えはあったものの、大してダメージが通った訳でもないようだ。

 

影を見て、熟考する。

 

嘗て、アルハザードへと辿り着く為、そしてアリシアを蘇らせる為に人形に集めさせたジュエルシード。

 

それは、所謂ロストロギアの一種であり、簡単に扱う事は出来ない。

 

実際、散らばった先の世界ではジュエルシードの暴走が頻発していたのだから。

 

そして、これは魔導工学研究者としての勘だが、目の前にいるこの影もロストロギアの一種なのではないだろうか。

 

見た事も聞いた事も無いものだが、その可能性はあるだろう。

 

というか、ぶっちゃけそれが最も有力な説だと思うけれど―――。

 

その時、ある事を思い出した。

 

そういえば、あのネックレス。

 

それまでは何ともなかったのに、何故、あの時に光を放ったのかしら。

 

―――もしかして。

 

あれこそが、あの影を封印する鍵なのではないか。

 

すかさず、首からネックレスを外そうとする。

 

しかし、ネックレスは無くなっていた。

 

は?

 

焦りを覚えて、今度は懐に手を入れる。

 

何かに触れる感覚。

 

急いでそれを取り出すが、出て来たのは、どういう訳か1枚のカードだった。

 

「は―――!?」

 

何が何だか訳が分からなかったが、時間は待ってくれない。

 

視線を移すと、影は眼前まで迫っていた。

 

もう魔法を放つ余裕も無い。

 

―――こうなったら。

 

もうどうにでもなって―――ッ!!

 

自棄になった私は、訳も分からぬままカードを天高く掲げた。

 

その刹那―――

 

「ッ!?」

 

持っていたカードが、強く光りだした。

 

瞬間、脳裏を過るのは悪夢。

 

アリシアを奪った、あの光。

 

「あ・・・あ、ああ・・・・・・」

 

殺される。

 

光に殺される。

 

嫌だ。

 

嫌だ嫌だ。

 

嫌だ嫌だ嫌だ。

 

「嫌だあああああッ!!助けて、アリシアあああああぁぁぁぁぁーーーッ!!」

 

目を瞑り、泣き叫ぶ。

 

アリシアの名を呼ぶ。

 

自分でも、可笑しな事を言っているとは思う。

 

けれど、せめて最期はアリシアと。

 

娘と一緒にいたいと願うのは、決して可笑しい事ではないと思う。

 

アリシアとの思い出が、走馬灯の様に浮かぶ。

 

アリシアが生きていた頃―――あの時が、一番幸せだった。

 

仕事が忙しく、アリシアと一緒に過ごす時間を作る事が思う様に出来なかった。

 

あんな事になるんだったら、もっと一緒に過ごせば良かった。

 

もっと早く仕事を辞めて、一緒に過ごす時間を作れば良かった。

 

もう、アルハザードに辿り着く事は出来ない。

 

もう、アリシアを蘇らせる術は無い。

 

ならば―――もう、生きていても仕方が無い。

 

そう考えると、目の前の光景が自分の末路だと言われても納得出来てしまう。

 

娘を蘇らせる為に自分の作った人形を使い続け、その果てに敗れた大魔導師。

 

そんな私程、こんな末路が似合う者はいないのではないか。

 

自分でも、そう思わずにはいられない。

 

涙が出る。

 

頬を伝って、流れていく。

 

走馬灯って、思っていたよりも長く続くものなのね。

 

ごめんね、アリシア。

 

私は、貴女を蘇らせる事が出来なかった。

 

許して貰えなくても良い。

 

私はただ、貴女との幸せな日々を取り戻したかった。

 

それだけは、それを願った事だけは後悔していないから。

 

ゆっくりと目を開く。

 

私の目の前にいたのは、女性だった。

 

銀髪ボブカットに目隠し、ゴシック調の服。

 

天使か悪魔か、或いは死神か。

 

この空間が、死者が最初に訪れる所なら―――あり得る。

 

「貴女がマスターか」

 

ほら、手にはさっきのカードを持っていて、私の事をマスターと呼んで―――

 

「―――え?」

「え?」

 

今、何て言った?

 

私がマスター?誰の?コイツの!?

 

「えっと・・・マスターっていうのは私の事?」

「他に誰かいるとも思えませんが」

 

一体、どういう事なの?

 

コイツはマスターなる者を捜している。

 

そして、この空間にいるのは私とコイツの2人だけ。

 

コイツの言う事が正しければ、マスターとは他でもない私の事を指すらしい。

 

しかし、私はコイツを使い魔にした覚えは無いし、嘗て大魔導師として名を馳せていた頃の自分の部下にもこんな人はいなかった筈。

 

一体、ここで何をしろと?

 

2人きりでサバイバル生活でもしろと言うの?

 

―――私とコイツのたった2人しか存在しない、暇潰しになるものといえば、星々を眺めるか2人で小道具を使わない遊び以外に無いこの空間で?

 

思考を巡らせるが、こんな訳の解らない状況では結論等、出る筈も無い。

 

ここが死後の世界という所ならまだ解るけど―――。

 

気のせいだろうか。目の前が暗くなっていく様な感覚に襲われる。

 

―――きっと、可笑しな事の連続で疲れているのね。

 

段々と、暗くなっていく。

 

一体、何がどうなっているの―――?

 

 

気が付くと、今度は教会のような場所にいた。

 

視線を横に向けると、死神―――名前が分からないので、今は取り敢えずそう呼ぶ事にした―――がすぐ側にいた。

 

それにしても、本当に一体、何が起きているのかしら。

 

何者かが転移魔法で私を二度も転移させた?

 

もし、そうだとすれば・・・死神も同様に二度転移させられたと考えるべき―――

 

「自動歩兵人形『ヨルハ』を配下に加え、予選を乗り越えたか。プレシア・テスタロッサ」

「ッ!?」

 

後ろ―――聖壇の方向からの声に、咄嗟に身構える。

 

聖壇の向こう側には、神父の様な男が立っていた。

 

セイバーは神父に対して身構える様子を見せない。

 

「予選・・・?どういう事かしら?」

 

まるで・・・いや、益々意味が解らない。

 

警戒を解かないまま、男に問いかける。

 

「その様子だと、どうやら何が起こっているのかを説明されなかったか。では、私が説明しよう」

 

そして、男―――言峰綺礼は聖杯戦争について語り始めた。

 

聖杯戦争とは、並行世界や多元宇宙から召喚されたサーヴァントと手を組み、他の主従達と殺し合う、文字通り聖杯を巡る戦いである。

 

つまり、隣に立っているコイツがサーヴァント。序に言うと、クラスはセイバー。有体に言えば、ある種の人形という事なのね。

 

優勝するには、サーヴァントと一緒に最後まで勝ち残る以外に無い。

 

そして、聖杯戦争に於ける最も重要な存在である聖杯というのは―――

 

 

聖暦2110年 11月30日 夕方 ダウンタウン

 

教会を後にした私は、街の風景を眺めつつ、セイバーを引き連れ早歩きで道を通る。

 

この街、モダンファンタジアシティの風景はどんなものか。

 

そう問われたならば、私はこう答えるわ。

 

「ミッドチルダと大して変わらないわね」

 

多少の違いはあれど、あまり気にならない。

 

明確な違いがあるとすれば、この街そのものではなく、寧ろ住人の方だわ。

 

純粋な人間は勿論、使い魔の様に獣の耳や尻尾を生やした種族、後は何かよく分からない種族―――

 

複数の種族が、この街で共存している。

 

けれど―――

 

「―――フッ」

 

私にとって、そんな事は些事でしかない。

 

「フ・・・フッフフフ・・・!」

 

笑いを堪えきれず、声を漏らす。

 

周りにセイバー以外に誰もいなかったのはある意味で幸運ね。

 

聖杯戦争―――

 

本戦までの準備期間と抜かして1ヶ月も待たせる主催者には怒りを覚えるけど・・・この際、それは堪えるわ。

 

聖杯―――言峰の言う事には、それはあらゆる願いを叶える、万能の願望器。

 

それを手に入れる事が出来れば、その力を以てすれば、アリシアを蘇らせる事が出来るかもしれない―――いや、きっと出来る!!

 

「アハハハハハ!!まだ私にはツキが残っていたのね!ならば、やる事は一つ!私は聖杯戦争を勝ち抜く!そして、聖杯を手に入れてみせるわ!!その為に・・・セイバー、貴女には何としても勝ち残ってもらうわ」

 

セイバーのいる方向に振り向く。

 

―――あっ。

 

そういえば、まだセイバーの真名を聞いていなかったわ。

 

言峰はセイバーの事を『ヨルハ』と言っていた・・・聞いた事の無い言葉だけれど、何かの伝説と関係があるのかしら。

 

どうしようかしら。聞いてみる―――?

 

いえ―――どの道、人形として使うつもりだから、聞いても聞かなくても同じじゃないかしら。

 

でも、気になって仕方ない。というか、能力を知っておかないと真面に使う事も出来ないし。

 

取り敢えず、聞くだけ聞きましょう―――。

 

 

数分後

 

気まずい空気が流れる。

 

可笑しい。

 

サーヴァント・・・ある意味、人形と呼べる・・・特に、このヨルハ二号B型という名のセイバーは比喩じゃなく本当に人形の筈なのに重い・・・何がとは言わないけど重い・・・重くない・・・・・・?

 

え?もしかして、サーヴァントって皆こんな感じなの―――?

 

 

マスター、プレシア・テスタロッサの後ろ姿を見て、セイバーは思う。

 

本戦開始までの猶予期間は1ヶ月―――普通なら、準備が出来るのだから余裕を持って行動する事も可能である筈。

 

開始間近でやり残した事がある訳ではなく、それどころか、まだこの都市に来たばかりだというのに、ここまで急ぐのはどうしてだろうか。

 

それに、常人が見たらゾッとする表情で振り向いたかと思えば、私の真名について聞いていなかった事を思い出して急に冷静になる、この不安定な情緒。

 

あの様子をNPCに目撃されれば、下手をすれば警察に通報されていただろう。そうでなくとも、先ず近寄ろうとは思わない筈。

 

まるで、何かに急かされているような―――。

 

 

[マスター プレシア・テスタロッサ]

能力:魔法(魔力を消費して発動される現象の総称。所謂『幻想』ではなく『超科学』。勿論、型月世界のそれとは異なる為、飽くまで『魔術の亜種』という扱いである。プレシアの場合は条件付きSSランクという評価であり、外部由来の膨大な魔力の運用に長けている)

出典:魔法少女リリカルなのは

性別:女

武器:ミッドチルダ式ストレージデバイス(予め魔術のプログラムを記憶させる事で発動の補助を行う装置。飽くまで発動の補助の為の物であり、これが無ければ魔術が使えないという訳ではない)

役割:モダンファンタジア・アカデミーの魔導工学研究者

願い:アリシアの蘇生

方針:優勝を目指す

令呪の位置:右腕

フェイト・テスタロッサの母親であり、創造主。彼女に命じてジュエルシードを集めさせていた。彼女自身も卓越した魔術の才能を持ち、劇中で次元跳躍攻撃を敢行した唯一の魔術師である。嘗ては『大魔導師』として名を馳せた魔導工学研究者であったが、実験中の事故で愛娘アリシアを喪う。自身も会社に裏切られ、違法研究者という汚名まで着せられてしまう。アリシアを蘇らせようと、人造生命の開発と記憶転写の技術を学び、アリシアのクローンとしてフェイトを生み出すが、フェイトのアリシアとの差異に違和感を抱き始める。そしてある時、フェイトが金色の魔力光を発した事で、精神に異常を来す。以降はフェイトの自身への愛情を利用し、道具として使う一方、失われた魔法技術が眠るとされる忘却の都『アルハザード』を目指していた。魔法管理局に本拠地へ踏み込まれるも魔術師達を一掃し、アルハザードへの転移を強行するも高町なのは達に阻止され、親子としての和解を望むフェイトを最期まで拒絶し、アリシアの亡骸と共に次元の狭間へと消えて逝った。

 

[サーヴァント ヨルハ二号B型]

クラス:セイバー

出典:NieR:Automata

性別:女

ステータス:筋力B++、耐久B、敏捷B+、魔力E、幸運D、宝具E~B

属性:秩序・中庸

スキル:対魔力E(魔術への耐性。無効化は出来ず、ダメージを多少削減する)

    騎乗D(騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる)

    アンドロイドA(人工的に作られた人間型機械兵士である事を示す。魔力炉心を獲得し、筋力と耐久をランクアップさせる。ただし、機械の概念を帯びる為、EMPやコンピュータウイルスを受けた際にペナルティが発生する)

    乱戦の心得B(敵味方入り乱れての多人数戦闘に対する技術。軍団を指揮する能力ではなく、軍勢の中の一騎として奮戦する為の戦闘技術。多対多、一対多の戦いに優れている)

    真名秘匿B(真名を改竄し、契約中のマスター以外の人物からステータスを透視される事を防ぐ。マスター、英霊問わずBランク以上の千里眼、真名看破スキルを持たない限り、彼女の正体を把握する事は出来ない)

宝具:『随伴支援機(ポッド042)』(2Bを随行支援するサポートユニット。遠距離攻撃用の武装を搭載しており、支援対象への助言やナビゲーション、対象を持ち上げての滑空で行動を支援する。聖杯戦争においてはポッドが中継する事により、同盟関係にある主従と通信を行う事が可能。扱える武装はレーザーやガトリング等の射撃、更には攻撃を防ぐシールド、範囲内の敵の動作を遅くするスローや爆弾をばら撒くボム等、多岐に渡る)

   『矜持を持ち踊る人形(ストーリーテリング・ヨルハ)』(2Bが生前に振るっていた武器を召喚し、装備する。クラス補正により、扱えるのは剣や刀のみ。装備変更は一工程で済ませる事が出来、何れもE〜Bランク相当の宝具である。装備中は耐久値が1ランクアップ、更に敏捷判定の成功率と機械や兵器属性を持つ相手に与えるダメージが上昇する)

武器:『随伴支援機』(宝具参照)

   『矜持を持ち踊る人形』で召喚可能な装備(宝具参照)

願い:平和な時代で9Sと買い物に行く

方針:マスターに従う

自動歩兵人形『ヨルハ』部隊に所属する汎用戦闘モデル(バトラータイプ)のアンドロイド。各種武器による近接攻撃能力に優れている他、サポートシステム『ポッド』による遠距離攻撃も可能。感情を表に出そうとしないが、仲間に対しては配慮と思い遣りを持って接する。本来の名はヨルハ2号E型であり、裏切り者や脱走者、そして真実を知った者を抹殺する為に作られたアンドロイド。偽装して近付き殺す為、2Bと名乗っている。スキャナータイプの9Sと共に地上で機械生命体と戦っていた彼女は、任務の途中で機械生命体の創造主エイリアンが既に滅び、彼らがそれぞれの判断で行動している事を知った。バンカー司令部壊滅後、ウイルス汚染された2Bは己の記憶を愛剣と共にA2に託し、彼女に介錯された。

言峰綺礼と組むサーヴァントは・・・

  • このままブロリーで
  • やっぱ英雄王で
  • ランサーが死んだ!(先行入力)
  • うp主に一任する
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