ウェンディの幼馴染が空白の7年で馬鹿ほど強くなって天狼島組と再会する話 作:水溶き片栗粉
目を閉じればいつでも昔のギルドの光景を思い出す
GAAAAAAAAAA!!!
「うるせぇよ、今いい気分なんだ」
俺は10年クエストの討伐対象である目の前に聳え立つ山のようにデカい亀みたいなモンスターの前であの日のことを思う。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ミストガンによってケットシェルターに預けられたウェンディと俺は六魔将軍(オラシオンセイス)壊滅作戦の後フェアリーテイルのナツさん達に拾われてフェアリーテイル所属の魔導士になった。そして、ウェンディがメストのS級魔導士昇格試験のパートナーに選ばれた時
「なぁウェンディ!お前S級昇格試験のパートナーに選ばれたんだろ!?すげぇよ!」
「う、うん。あんまり自信はないけど精一杯頑張ってみるね!」
「くっそ〜!パートナーに選ばれるのはお前が先だったけど先にS級魔導士になるのは俺だからな!」
「私も負けないよ!」
「俺は天狼島に呼ばれてねぇし帰ってきたら試験がどんなだったか俺に教えてくれよな!帰ってくるまで俺も鍛えてすぐに強くなってやる!」
これがウェンディとの最後の会話になるなんて思ってもなかったんだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「身体強化」の魔法を使う魔導士である俺はウェンディみたいに誰かの支援なんてできないし、ナツさんみたいに火も食えない、グレイさんみたいにあんな綺麗な魔法は使えない。俺にできることは身体強化して近づいてぶん殴ることだけ。天狼島でフェアリーテイルのみんなが消えた時から俺は自分の無力さを知って、ただガムシャラに戦って、戦って、戦い続けて、気づいた時には国でもトップクラスに強いと自負できるくらいには強くなった。でも、いくら強くなっても守りたかった人はここにはいない。そんな自分への悲しみの分力が入って亀みたいなモンスターの甲羅の部分を叩き割って絶命させる。多分甲羅は高く売れたのに...
「もう先にS級になっちまったよ、ウェンディ....」
山のようなデカさのモンスターを討伐しその死骸の上で呟く。
あの時の俺に今の力があれば、俺が天狼島に行ってあれば何か変わったのだろうか。そんな妄想に思い耽ることが最近よくある。
あれからもう7年が経つ、12歳だった俺も19歳になり、背も伸び声変わりも果たし当時と比べて見違えるほど成長したはずなのに、いい加減過去に縋るのをやめないといけないことを頭では理解しつつ、ずっと引きずっている。