ヤンデレな女の子に愛されるだけの話 作:ストレア=リネレイト
次からは活動報告にて何かあったら言わせていただきます
後、訳あって改名しました
「う、う~ん……っ!?痛っ」
体をビクリと震わせ俺は飛び起きた。体中が痛い。
あれ?ここは?周りを見渡すと見覚えのあるベッドとピンクのカーテンがあった。
そして独特なあの匂いからここが学校の保健室だと分かった。
でもどうしてここに?
「その疑問には私がお答えします」
カーテンが横にずれる。そこに立っていたのは如月さんだった。
彼女は「声にでてましたよ」と可愛らしく続けた。
少し顔が赤くなるのを感じたので俺は話題を逸らすことにした。
「そ、それで疑問に答えてくれるって?」
「はい。最初に、貴方を保健室まで運んで来たのは私です」
さらっと言ってしまう彼女だが本当だとすると俺は同年代の女子にしかもお嬢様に軽々と運ばれ
てしまったということになる。……あれ、力ですら勝てないって何もかも負けていないか?
そう言えば前に一緒に荷物を運んだことがあったがその時も…これ以上考えないほうがいいな。
「ありがとう。運んでくれて」
「いえ、貴方のお役に立てたのなら」
彼女の顔が急に真面目になった。恐らく今から本題に入るのだろう
俺にも緊張が走る。
「次に、なんでこんな事態になったかです。一言で言うならば秋風さんは今、女子生徒を襲った最低の
人間ということになっています」
……は?どういうことだ?俺にそんな事やっていないぞ。紛れもない冤罪だ。
だが、考えてみると色々と納得がいく。例えば皆が俺をチラチラ見ていたのも
金田一が俺を殴ってきたのもそれが理由だったのかも知れない。
誰が、何のためにこんなことを?
「襲われた女子生徒は学校に来ていないので貴方がやっていないという証拠がありません。
しかも、逆に貴方がやったという証拠はあるみたいです」
如月さんは俺に向けてスマホの画面を見せてきた。そこには二人の男女が抱き合う映像が
映っていた。
あれ?これ昨日の俺と本田さんでは?なんでこんなのが撮られているんだ。盗撮じゃないか
「それで、これの何処が証拠なの?」
「映っている…本田さんが泣いている様に見えます。その原因が隣の秋風さんではないか
ということです。それで秋風さんは女子を泣かせた人という事になっています」
確かに俺のせいで泣いている様に見えなくも無い…そうだ!本田さんに証言して貰えば良いんだ
俺と本田さんは付き合ってるから問題は無いのでは?
「ねぇ、本田さんって今日は来ているの?本田さんに証言して貰えば…」
「いえ、本田さんは今日は来ていません。それに証言させるのはむしろ事態を悪化
させると思います。傍から見れば怯えて家に引きこもっていた本田さんに無理矢理
証言させたように見えるでしょう」
確かに如月さんの言うとおりだ。こんな状況で僕たち付き合ってま~す!とか
言っても石を投げられるだけだろう。どうしようかと考える俺に如月さんは
続けて言う
「あと、最初は貴方が犯人と信じない物も居たのですが今朝の貴方が…その、えー…気持ち悪い笑
みを浮かべていたらしくそれで確信が深まったらしいです」
………思わず静かになる。慌てて「私はそんな事思っていませんよ」と言う如月さんだが、逆に
心が抉れるくっそぅそんなに俺の顔はキモいですか。そうですか。泣きたい
「ま、まぁとりあえずこれからの事について考えましょう」
「そうだね。そうしたほうがいいね」
う~ん。時計を見るとあと10分くらいで1時間目が終わる。ということは俺はあと5時間耐える
必要がある休み時間毎に金田一に殴られるのは嫌だな。
「考えてくれているところ有り難いのですが私に策があります。それは……」
◆◆◆
キーンコーンカーンコーン。チャイムの音が鳴り俺は軽く欠神する。
現在4時間目が終わったとこだ。俺は無傷で生きていた。
それも全て如月さんの作戦のおかげだ。マジ感謝
彼女の考えた策は『私が風避けになりましょう』だ
簡単に言うと俺の噂を聞いてやってきた奴らの対応を如月さんがやってくれる訳だ
これがもう凄いのなんの。金田一はもちろんスッゴいイケメンがやって来たって物怖じせずに追
い返してくれる。
まるで姫を助ける王子様だ。……うん?
これ以上考えるのはやめよう。それにもう昼である。
と、いうことで弁当を持って屋上へいこう。
「何処へ行かれるのですか?」
ドアを出て階段の方へ歩き出したが引き留められてしまった。
「如月さん?弁当食べに行くだけだよ」
「では、私もご一緒します」
「は!?」
何を言っているんだ。こんな状況の俺と一緒にご飯を食べるだと?
周りもこれには「なんで?」とか「襲われちゃうよ」とか言っている。襲わないけど!?
「いやいや、さすがにいいよ!」
「そうだね。今回はこれの言うとおりだよ」キラッ
「……あの、どちら様でしょうか」
なんか変なのが来た。見た感じめっちゃイケメンでなんかキラキラ(物理)している
なんかいちいちフッとかハッとかうるさいなこいつ
「なん、だと…?この僕を知らないというのか…?」
そんなにショックか?俺も誰か知らないのだが。
「あの、もう通して貰ってもよろしいでしょうか?」
「いや、待ちたまえ。お嬢さんの隣に居るそれ、良くない噂があるそうじゃ無いか」シュバッ
イケメンが如月さんの前に俺らを通さないとばかりに立つ
ふと、隣を見るとなんかプルプル震えている如月さんがいた。怒ってね?
「だからどうだい?これは置いていって僕と食事で「結構です」…へ?」
「大体、先程から秋風さんを”これ”だとか言って居ましたが何ですか貴方は人の事を物扱いするの
ですね。そのような人とは関われません。はぁ、貴方のせいで時間を無駄に使ってしまいました。」
イケメンの言葉を遮り、捲し立てる如月さん。明らかに怒っている。
こんな如月さんを見たことが無かったので見ているだけだった周りも面食らってしまう
「な、なんでそこまでそいつの味方をするんだ!……なるほど
ああ!なんて可哀想なお姫様だ!このようなクズの毒牙にかかってしまうなんて!でも大丈夫
さ!僕が哀れな姫様を救い出してあげるからねっ!!」シュバッ
「結構です。私は騙されて居ませんし秋風さんがそのような事をしない
心優しい人だと知っております。それでは、ご機嫌よう。」
周りがぽかんとする中、如月さんは俺の手を取り歩き出す。
「き、如月さん?えっと、ありがとう。でもここまでして貰う必要はないよ。
如月さんにまで変な噂が広まっちゃうし……如月さん?」
何故か如月さんは無言で歩いていく
階段を上っていくとそこはもう屋上だ。
「ねぇ、秋風さん」
「ん?」
如月さんは扉に手を掛けつつ言った。
「私は何があっても貴方の味方です。例え周りの全てが敵になっても、です。」
彼女は扉を開け外に出た。俺も釣られて外に出る。
「ですので私をいくらでも頼ってください。」
風によって彼女の髪が靡く。髪を手で抑えながら微笑む姿は聖女のようだ。
後ろに見えるのは綺麗な青空といつも見てる筈なのにより美しく見える街並み。
そんな物語の1ページを切り取ったような光景を目にして思わず見惚れてしまう
「……取り敢えずお昼にしましょうか。ね?秋風さん」
「そ、そうだね!」
慌てて俺はベンチに向かった。
その後は普通に話しながらご飯を食べた。
正直内容は全く覚えていないが楽しかった事はわかる。
◆◆◆
「後少しで全て上手く行きますよ。楽しみにしてて下さい」
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