ヤンデレな女の子に愛されるだけの話 作:ストレア=リネレイト
夏休み終わるまでに終わらせたかった;;
誤字脱字あったら報告下さい
早速行動を開始した夜。
私達は経過報告をする為にもう一度集まっていました。
「それで今の所の成果はどれ程ですか?」
「報告します。結果から言うと予想以上の成果です。クラスLI○Eにて、動画と共に秋風という男
子生徒が女子生徒を襲っていたと言う旨の話を出しました。すると何人かの生徒、特に親衛隊が
反応を示しました。そこで、その者達に親衛隊内で噂を広めるように促しました。
恐らく、親衛隊内にはかなり広まっていると思います。」
「ご苦労、ですが少し気になる単語があります。その親衛隊とは何でしょうか?」
「え、ご存知無いですか?」
周りを見渡してみると、私以外は知っている模様で驚いた顔をしていました。
なんと、私もまだまだですね。上に立つ者が手下程度に遅れをとるなんて。
「えっと、簡単に説明するとお嬢様のファンです。お嬢様を偶像化して……」
その後も長い説明がありましたが、纏めると親衛隊というのは私を好きな方々が集まって
組織を形成したらしく、私に近づく不埒な輩から守ろうとしたり、勝手にグッズなども
作ってるらしいです。良い迷惑ですね。これでは秋風さんの近くに居られないじゃないですか。
今回は役に立ちそうですが。
話を戻しましょう。
「それで、他は?」
「はい。クラスLI○Eの内容を誇張し他のクラスにも拡散した結果かなり良い反応が出ています。
更に、お嬢様の名前も少し出せばこの通りです」
そう言い、スマホの画面を見せてきました。
『ねぇ、アレ聞いた?なんか女子襲った奴いるってはなし』
『みんなしってんぞw』
『明日もそいつ来るかな』
『来たら倒してヒーローなるわww』
『ワンチャン如月様に認めてもらえるかもね』
『マ?じゃあおれもやろっかな!w』
『だれがやったん?』
『3組の秋風。』
『あの電車で痴漢してそうな陰キャかw』
『わかる。』
『明日ボコボコにしてやるか』
・
・
・
その後は秋風さんへの罵詈雑言が続いていました。
元々、私達によって起こした事ですが、かなり複雑な気持ちです。
「秋風氏は周囲との関わりが薄いので否定する者もいません。そのおかげで噂は広がる一方です。
現在は学校中に広まっていると見て良いです。
正直ここまで上手くいくとは思いませんでした」
私も同じ気持ちです。幾ら私たちが扇動したとはいえ今は情報社会ですよ?
出てきた情報が真実かどうか位確かめないのでしょうか。ここまでいくと呆れますね。
まぁ、これに関してはこの辺りで良いでしょう。次です。
「あの女の身辺についてはどうなっていますか?」
「はい。父親は偶然にも財閥の本社で働いていました。役職には就いていません。
母親は専業主婦で近隣との関係は悪くないようです。
父親はお嬢様の命令通り、先程帰宅させました」
「よろしい。それでは寝静まった頃に誘拐しなさい。それでその後は……」
私は入念に打ち合わせをしました。今回は表沙汰になれば火消しが面倒ですし、
入念にやっといて損はないので。
その後、要件を伝え終わった私は、就寝するのでした。
◆◆◆
次の日、私はとてもスッキリとした気分で目覚めました。
邪魔者が消えるというのは良い事ですね。
メイドを呼び出し、日課をこなします。
ふむ、今日の秋風さんは起きるのが早いですね。
『あら、今日は珍しく早いじゃない』
『そんなことないよ。ちょっと気分が変わっただけ』
気分が変わっただけ、ですか。秋風さんはあの女が消えた事を知らないので
仕方がないですがあいつの所為で、となると嫌ですね。
偶にニヤニヤしたりしていますがすぐにその感情を向けるのは私になって貰います。
ふむ、今日の朝食は少し豪華ですね。
◆◆◆
少し早足で学校へ向かいます。理由は簡単です。
いつもと違う秋風さんの様子に準備をするのも忘れて見入ってしまったのです。
お陰で秋風さんが家を出る時に私は、起きた時と何も変わっていませんでした。
「ふぅ、どうやら間に合いそうですね」
昇降口で時計を見てみると始業まで5分もありました。これなら間に合いそうです。
……?何やら起きている様です。遠くから喧騒が聞こえてきます。
周りの人もなんだなんだと歩いて行っています。
プルルプルル
電話が掛かって来ました。名前を見ると同じクラスに潜入させている者の一人。
『お嬢様!急いで教室に来てください。乱闘が起こっています!!』
電話を取ると一番に焦った様な声で言われました。
何やら只事では無さそうです。そして、乱闘という言葉。
つまりこの遠くから聞こえる騒ぎはその乱闘という事でしょう。
「一度落ち着きなさい。詳しく状況の説明をください」
『そ、それが…秋風氏がクラス中から総出で攻撃されていて…』
‼︎
気付けば私は走り出していました。恐らくこれは、私が招いた事です。
計画が上手く行っていると言えば聞こえはいいですが。場合によっては取り返しがつきません。
教室に近づくに連れて騒ぎ声が大きくなっていきます。
周りの者達は私に気がつくと、驚きつつも道を空けてくれました。
教室の前に立つと中で罵声が複数と、更には笑い声も聞こえます。
意を決して取っ手に手を掛け中へと踏み出します。
「ねぇ、何をしているのですか」
自分の物とは思えない程、冷たい声により教室が静まり返りました。
私の目の前にいるのは顔をぐしゃぐしゃにして倒れている秋風さんとそれを取り囲むように
立っている数人の男子、周りでスマホを構えている女生徒も居ます。
どうやら教育が足りていないようですが、今はそれどころではありません。
一刻も早く秋風さんの手当てをしなくては、と思い秋風さんへ近づくと大柄の男子が
話しかけてきました。
「如月さんそいつは……」
「どうやら女子生徒を襲ったとされているらしいですね」
「なら…」
「ならば抵抗もない相手に集団で襲い掛かってもいいと?」
私の言葉に目の前の男子は口を噤みました。そこで私は畳みかけます。
「仮にこの人が女子生徒に卑劣な行為をしたとしてもそれは手を出して良い理由にはなりません。
証拠を学校へ提出するなり被害者に事情を聞くなりして理性的に行動すべきです」
「いや「まだ何か?」…っ」
「周りの方々も同じです。特にカメラを構えているあなた」
急に話の段上に上げられ困惑する女生徒。貴女に関しては秋風さんのあられも無い姿を撮って
いたので極刑です。
「あなたも事と場合によってはこの者達と同罪ですよ。」
教室が重苦しい空気に包まれていますが私には関係ありません。
「この方は私が運びます。では、ごきげんよう」
私は秋風さんを背負い、保健室へと向かいました。
「ふう」
秋風さんをベッドに寝かせ、一息つきます。実を言うと治療はすでに済ませてあります。
あの私に連絡をくれた者が一緒に我が家の医者に連絡をしてくれていたようです。
流石本場の人間と言うべきか素早く適切な処置をしてくれました。
今でこそ秋風さんはスヤスヤと眠っていますがさっきまでは顔をたくさん殴られていました。
「こんなにボロボロになって、可哀想に」
手が自然と力んでしまいます。本当に許せません。
と言っても私が仕組んだ事なのですが…でも正直暴力まで行くとは思いませんでした。
予定としては周りの人間が物を隠すなどの精神的な虐めをして弱っていく秋風さんに私が
寄り添って気付けば信頼できるのは私だけになり、その信頼は段々愛情へ……
となるだったのですがどういう訳か暴力沙汰になってしまいました。
「でも、ここまで苦労しました。あぁ、あの男は後で処分しないといけませんね」
ええ、そうです。原因があの男にあるわけではありませんが、必要以上に秋風さんを
殴っていたのも事実です。なので生きていて欲しくありません。
因みに一つ朗報があるとすれば秋風さんは比較的軽症だったと言う事でしょう。
どうやら彼らはそこまで本気で殴っていなかった様です。
あくまで、悪者を成敗するヒーローの様な感覚だったという事でしょうか。
「…少し心を落ち着かせましょうか」
まず考えるべきはこれからの事でしょう。一応秋風さんの治療中に考えてはあります。
まず、秋風さんを孤立させるのは成功と見て良いでしょう。なので後はただ寄り添うだけです。
何人か消えて貰わなくてはいけませんが些細な事です。
「ふふっ、あと少しであなたが手に入るのですね。とても楽しみです」
秋風さんの頬を優しく撫でて呟きました。
あと少しですよ。私の旦那様